【ブレイクタイム】管理会社の再編が進んでいます

昨日、大和ライフネクストとダイワサービスの合併が発表されました。

大和ライフネクストは主にコスモスイニシアが分譲するイニシアシリーズのマンションの管理、ダイワサービスは大和ハウス工業が分譲するプレミストシリーズのマンションの管理を行っており、昨年大和ハウス工業はコスモスイニシアを子会社化していますから、自然な流れ(個人的にはむしろ遅いぐらいの印象)なのだと思いますが、それよりも一足先に発表のあった三菱地所コミュニティと丸紅コミュニティの統合には驚かされました。

こちらはとりあえず合併ではなく両社の上に持株会社を設立し業務を効率化するとのことですが、後々合併ということもありえるでしょうか。

野村の場合、グループ内再編ではありますが、マンション管理を手がける野村リビングサポートとビル管理を手がける野村ビルマネジメントを合併し4月1日から野村不動産パートナーズになりましたし、1社あたりの事業規模を拡大することによる業務の効率化及び採算性を図る流れが顕著に表れていますね。
三井不動産住宅サービスは同じく4月1日に三井不動産レジデンシャルサービスに社名が変わりましたが、業務面に特に変更はないようです。

ちなみに、2013年のマンション管理会社受託戸数ランキングはこんな感じです。
()内は受託組合数です。

1位 大京アステージ 415,249戸(7,392)
2位 日本ハウズイング 387,607戸(7,109)
3位 東急コミュニティー 298,227戸(4,618)
4位 長谷工コミュニティ 238,222戸(2,001)
5位 三井不動産住宅サービス 178,268戸(2,136)
6位 三菱地所コミュニティ 171,809戸(2,431)
7位 住友不動産建物サービス 166,333戸(2,175)
8位 合人社計画研究所 165,634戸(3,145)
9位 日本総合住生活 162,516戸(766)
10位 大和ライフネクスト 141,535戸(2,197)
11位 コミュニティワン 134,891戸(2,697)
12位 野村リビングサポート 124,788戸(1,881)
13位 丸紅コミュニティ 104,602戸(1,293)
14位 ダイワサービス 79,147戸(1,245)
15位 伊藤忠アーバンコミュニティ 76,787戸(967)
マンション管理支援事務所のホームページより)

6位の三菱地所コミュニティと13位の丸紅コミュニティを合わせると4位相当、10位の大和ライフネクストと14位のダイワサービスを合わせると三井を抜いて5位相当になります。特に大和グループのランクアップはかなり顕著ですね。
重要なのはサービスの質であることは言うまでもありませんが、入居前にはそのような点を判断することは基本的に不可能であることを考えると、業界で5位以内というのは販売面でかなりの強みになりますよね・・・。
大京アステージが昨年(2012年)に1位に浮上したのもジャパン・リビング・コミュニティとの合併が影響しています。

消費税増税の影響もあるでしょうが、近年のマンションの管理費って高くなってきていると思うので、このような業界再編によりサービスの質の向上と安価な業務委託料を実現していただきたいものですね。

仮にアベノミクスによる物価上昇が今後継続しようものなら、管理会社側からすれば人件費等の高騰による既存物件の管理収支へのマイナスの影響を新規管理物件でカバーする必要が出てくる可能性も捨てきれません(余程のことが無い限り管理会社への業務委託料の増額改定ってありえないと思うので、新規物件の管理費を上げるしかないですよね)。

まぁ、分譲時に設定される業務委託料の金額は基本的に割高設定となっており、複数社に相見積もりをとり管理会社の変更をすれば2割程度安くなることも珍しくないことはよく知られていることですので、ちょっとやそっとの人件費高騰で管理会社が赤字になるようなことは考えにくいはずなのですけれども・・・。

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