【関電の新ブランド】シエリア横浜鶴見10階54平米4,298万円【坪単価264万円】

シエリア横浜鶴見。

鶴見駅及び京急鶴見駅徒歩5分の11階建総戸数39戸のレジデンスです。

デベロッパーの関電不動産開発は関電不動産とMID都市開発の合併により今年誕生した会社で今後はこの「シエリア」という新ブランドを展開していくようです。
関電不動産のエルグレースシリーズは関西圏での供給しかないと思いますが、MID都市開発のロジュマンシリーズはロジュマン両国ロジュマン押上タワービュー通り、そして、ロジュマンジャンティ人形町など首都圏の都心近郊での供給、関西圏ではロジュマンタワー梅田(JV)など自社ブランドのついたタワーマンションの実績もありますね。

シエリアブランドの首都圏での供給はとりあえずここと湘南辻堂(JV)ですが、湘南辻堂は総戸数352戸の大規模物件、また、関西では52階建総戸数552戸の大規模タワマンとなるシエリアタワー千里中央もまもなく分譲されますし、今後はこれまで以上に名前を聞くことが多くなりそうなデベロッパーです。

さて、そんなシエリアシリーズの行き先を占う当物件は、3敷地合わせて総戸数550戸を越えるオーベルグランディオ横浜鶴見のちょっと南側というポジションですね。オーベルグランディオ横浜鶴見は駅徒歩6~8分というポジションでしたが、こちらは駅徒歩5分となります。

少々交通量のある通りを越えなくてはならないポジションではありますが、すぐ近くにはオリンピックがありますし、なかなか利便性の高いポジションに位置しています。

間取りは40~60平米台ということで結構面積を絞った印象が強いですが、駅徒歩5分という利便性の高さを考えるとディンクスをメインターゲットとするのが無難なのでしょうね。

設計は宮田建築事務所、施工は風越建設、そしてデザイン監修はカノンアソシエイツです。

敷地南東面に屋外平置駐車場を用意したことで道路部分も含め前建との距離が確保出来ていますし、Lをイメージしたというガラス手摺とコンクリ手摺を分けた外観ファサードも動きがあって悪くないですね。
まぁ、特別お見合いが気になるような立地条件ではないのでL字の部分以外のバルコニー手摺もガラス手摺が良かったような気はしてしまいますが・・・。

公式ホームページ
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お部屋は54平米の2LDK、東角住戸です。日照時間はそれほどではないでしょうが、上層階は東~北方向にかけて視界の抜けてくるポジションで物件内でも条件の良いものとなります。このタイプはこの階と最上階、上から2戸のみがガラス手摺となりますね。

間取り的にはギリギリまで面積を絞った2LDKということになります。これ以上絞ってしまう2LDKもたまに見かけますが、登記面積(内法面積)で50平米を割ってしまい住宅ローン控除が適用できなくなるような広さのものはやはり少なくそういう意味では53平米台後半というのが2LDKの1つの目安になります。

55平米未満の2LDKだとLDだけで10畳に満たないことが少なくなく、このプランもLDKで11.8畳という広さになっているのは仕方ないと思えるのですが、キッチンとLDとのバランスという意味では少々難しさのあるプランという印象です。

LDに比してキッチンが広すぎると思いますし、LDの入口付近のデッドスペース(実質的な廊下部分)が大きいため、LDの手狭感が強いのです。

当物件は全戸を南東面に集約させたためか、専有面積のわりにはやや奥行(玄関からバルコニーまでの距離)のある設計となっており、南東面のスパンがあまり確保出来ていません。そのため、LDのスパン自体も短くなっており、LDKの「縦方向」にキッチンを入れなければならなかったことが原因でLDの入口付近のデッドスペースが大きくなっているように思います。

LDの入口がよくある一直線の天板のオープンキッチンを「横方向」に入れられるだけの「幅」がLDKにあれば、もっとデッドスペースは小さくなったはずなのです。

まぁ、そもそもの廊下部分は短めですし、専有面積のわりには収納が充実したプランなので無駄な面積が多いわけではないと思うのですが、細かいところを言うと洗面室にもあまり意味のない奥行があるので、全体バランスという意味ではもう少しやりようがあったのかなという印象はありますね。

柱も東端、北端、西端と3本食い込みが見られますし、そのあたりの面積消費も気になります。洋室1も2も引き戸が採用されており、特に洋室1の引き戸は大きく開け放つことが出来るのが良いですね。

坪単価は264万円。低層階でも坪単価240万円前後の価格設定となっており、上下階の単価差の小さい値付けとなっています。
前述のオーベルグランディオ横浜鶴見(ブリーズテラスだけは借地権)は平均坪単価200~210万円台という水準でしたので、平均250万円前後と思われる当物件はこのご時世なりに高額な印象を受けますが、オーベルグランディオがファミリータイプ向け中心のマンションであったのに対してこちらはディンクス向け中心のプラン設定であることが単価高となっている最大の理由でしょう。また、オーベルは総戸数550戸超というスケールがありながらプランバリエーションが多いとは言えない物件でしたのである程度価格で勝負せざるを得ない面がありましたね。

設備仕様面は、少戸数のためディスポーザーはありませんし、水回りの天然石天板仕様などの高級感のあるものも見当たりません。食洗機さえもないようですし、この価格帯であればトイレ手洗いカウンターぐらいはあっても良かったですね。ただ、一方で浴室のフラットラインLED照明はデザイン的に評価出来るものです。

また、関電不動産の物件ということで当然にオール電化が採用されています。最近はオール電化の物件は少なくなりましたし、グランドメゾン江古田の杜でエネファームが搭載されているようにマンション業界はガスが優勢のような気がしますが、果たして。

管理費は259円/㎡。外廊下、かつ、ディスポーザーなしですが、40~60平米台の総戸数39戸ということでスケール感があるとは言えないため、やや高額な水準となっています。

駐車場は全12台のうち平置(屋外)が4台あるのが良いと思うのですが、このような利便性の高い立地のディンクス向け中心の物件で12台はいかにも多い印象があります。この規模の物件でも条例では総戸数の3割以上の設置が必要なんだっけ???

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