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【表参道とみなとみらいが圏外へ・・・】マンションPBRを見る上で注意すべきこと
2016-10-28

本日3件目の投稿となります。

今週のスーモで恒例の「資産価値街ランキング」と題されたマンションPBRの特集があったのですが、以前イニシアブランなんばの記事でちょっくら言及したようにこのマンションPBRという指標は見方に気をつけないとミスリードされる可能性があるのでそこに注意していただくためにも記事にしておこうかなと。

マンションPBRは東京カンテイさんによるもので非常に意義のある取組みなのは間違いないのですが、弱点もありこの数字だけで資産価値を判断するのはリスキーな指標でもあるのです。

さて早速ですが、今年の23区の20位までの結果は以下となります。

SnapCrab_NoName_2016-10-26_15-7-20_No-00.png

上位には「1.1」を越える数字が並びさすが資産価値上優位性のある23区という印象がありますが、その並び順に不思議な印象を持つ方も多いのではないでしょうか。
隣駅や同じ沿線の駅で近い数字が出るのが自然なはずですが、この指標はこれまでの結果も同様でそういった傾向が見られることはほとんどありません。

なぜなら、このマンションPBRを構成するデータは「過去10年間に分譲された新築マンションの価格」と「同期間にそのマンションから発生した中古マンションの売出価格」から計算されているからなのです。
イニシアブランなんばの記事で言及していると思うので、そちらも改めてご覧いただきたいのですが、要するに「過去10年間に新築分譲された物件がどのようなものだったか」「過去10年間のうちにどの年に新築の供給が多かったか」という点が結果にあまりにも大きな影響を及ぼしてしまうのです。

1年あたりに特定の駅に供給される新築分譲マンションの数なんてたかが知れており、駅によっては年間1件も分譲されないことだってあります。
そのため、「2006~2008年」の前回のプチバブル期に多くの新築分譲マンションが供給されたエリアは2006~2015年の10年間のPBRは不利な数字が出る傾向にありますし、逆に価格の安かった「2010~2012年」に多くの新築分譲マンションが供給されたエリアは有利な数字が出る傾向にあるのです。
(また、そもそも新築分譲マンションの供給が少ない駅は中古の売出物件数も少ないので、特定の売出物件の平均値に与える影響が大きいという側面もありますね。)

つまり、個々の物件のパフォーマンスや分譲時期の影響が大きいがゆえに沿線特性やエリア特性が結果からかき消されてしまっている面が少なからずあるということになります。

上記の表には前年順位も記載していますので、それをご覧いただくと一目瞭然のように2年連続で高順位を獲得している駅はほとんどないのです。つまり、昨年の結果には2005年に新築分譲されたマンションが入っていたのに今年の結果にはそのマンションは入っておらず、その代わりに2015年に新築分譲されたマンションが入っているということになるので、2005年に「大規模マンション」や「価格的なインパクトが大きいマンション」の供給があったケース、2015年に「大規模マンション」や「価格的なインパクトが大きいマンション」の供給があったケースでは前年とは全く異なる数字になる可能性が高いということが言えると思います。

※新築時に対象年に該当しないと当然中古データの方にも入ってこないということになります。マンションPBRは「同じマンション」の新築と中古を比べた結果のデータであり、新築と中古で異なるマンションとなっていないという意味では価値のある数字と言えるのですが、過去10年の新築に絞っているため1駅単位だと対象物件数が少なく、結果に少なからずノイズが生じてしまうという弱点があるのです。

前置きが長くなりましたが、具体例もいくつか挙げてみましょう。
昨年のランキングからの変動を見た方がよりその傾向が分かりやすいですね。

SnapCrab_NoName_2016-10-26_15-5-59_No-00.png

昨年1位の表参道駅は昨年までの3年間で3年連続の1位(1.41⇒1.33⇒1.77)となっており、3年間に渡り出色の数字を維持していたのですが、今年は20位どころか30位以内にも入っておらず(少なくとも30位の1.1未満ということ)、大きく数字を落としています。

昨年の急上昇はアベノミクス相場による高騰の影響も少なからずあるのではないかと思いますが、昨年から今年の異常なまでの下落は個々の物件の影響が大きいでしょうね。2005年にはエリア内ではかなりスケールのある南青山テラス常盤松フォレストや小規模ながら表参道駅徒歩3分という超好立地のプラウド南青山の分譲がありました。
2002~2003年にかけては青山ザ・タワーも分譲されていますし、それらの中古市場での高評価が昨年以前の高PBRを生み出していた可能性が高いです。
2005年はまだ前回のプチバブル期直前という位置付けでマンション価格の上昇が始まるか始まらないかぐらいのタイミングだったので、その時期(2005年頃)に供給が多かった駅は前回から今回にかけて数字を落としている可能性が高いということになりますね。

また、2015年は平均坪単価800万円弱という超高額なザ・パークハウスグラン南青山が分譲され、今年からはデータに加わっているはずなのでその影響も少なくないでしょう(昨年時点では引渡しが済んでいないので、中古データには存在しておらず新築の数字のみ(分母のみ)を押し上げる要因となる)。

また、品川駅も顕著な結果となっています。
順位は2位⇒6位とそこまでの変動はありませんが、数字的には1.3(前々回)⇒1.34(前回)⇒1.19(今回)と大きく下落している品川駅も2005年前後に供給された物件の影響が少なくないでしょう。品川駅の海側港南エリアでは2004~2005年にかけて湾岸戦争と呼ばれた大量のタワマン供給が行われた後、大規模物件の多い港南側には2008年のシティタワー品川ぐらいしかタワマンが供給されていない状況でその2004~2005年に供給されたワールドシティタワーズ、パークタワー品川ベイワード、品川タワーフェイス、フェイバリッチタワー品川、あたりがデータに入ってくるのと入ってこないのとでは結果が大きく異なるというわけですね。その多くが今では考えられないほどお安い価格で分譲されていました。

最後に上記のデータとはエリアが異なりますがとんでもなく顕著な結果が出ている駅があるので紹介しておきましょう。

みなとみらい駅です。
みなとみらい駅も品川駅と似た傾向にあり、2005年にタワマン供給が集中して以来、昨年のブランズタワーみなとみらいまでタワマンの供給が一切なかったという偏った傾向を有している駅なのです。

みなとみらい駅のPBRは昨年の結果では神奈川県No.1となる1.3を記録していますが、2005年に供給されたタワマンたちが抜けてしまった今年は30位以内にも入っていない、つまり0.97(30位相当)未満であり、分譲価格を割ってしまっているのです・・・。

昨年分譲されたブランズタワーみなとみらいやブルーハーバータワーみなとみらいはまだ引渡が行われていませんので、新築の平均を押し上げつつも中古のデータには入ってきていないことになるでしょうし、こういった原因でランク外となっていることは明らかなのです。

今年発表のPBRにおいて、みなとみらい駅の数字を構成する中古マンションの売出価格の中には前年までは数多く含まれていたタワマン中古物件の価格が消えてしまった結果、ランク外になってしまいましたが、今もみなとみらい駅では2005年までに分譲されたタワマンを中心に分譲価格よりも遥かに高額な水準で中古取引が行われており前年までと何ら変わりはないにもかかわらずです。

そもそもこのマンションPBRを構成する中古物件の価格は「成約価格」でなく「売出価格」なのでその辺りの影響も少なからず生じているとは思いますが、それは基本的にどの駅にとっても同じ条件となるわけですし、今回述べた個々の物件による影響に比べればインパクトは遥かに少ないものと思われます。

マンションPBRはとても興味深いデータですし、見ててとても楽しいものではあるのですが、データ対象期間にその駅に供給されたマンションに熟知していないとミスリードされてしまうかもしれない・・・というお話でした。

個人的には、対象物件数が増えてこういった歪みの影響が小さくなる「沿線ごと」とか「区ごと」のPBRが知りたいなぁ・・・。
結果が芳しくなかった路線の鉄道会社や区の反発とかが出てくるやもしれませんので難しい面もあるのでしょうが、東京カンテイさん期待しております!!!

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