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2017年全国マンション市場動向①【価格上昇は値引きと億ションの影響が強い】
2018-02-23

2017年の全国マンション市場動向が不動産経済研究所により発表されました。

発売戸数は77,363戸(前年比0.5%増)
1戸あたり価格4,739万円(前年比3.9%増、平米単価は前年比6.3%増)
になったとのことです。

対前年比で増加となるのは2013年以来4年ぶりのことになるので健闘したと言えるのかもしれませんが、毎月の数字で明らかなように契約率をみると酷いものですし(好調と言える70%を超えたのは5月・7月・12月のたったの3月だけ…)、一昨年(2015年)の83,000戸超には遠く及ばない低水準になっています。

毎月の数字を見てきているわけですので、何ら驚くに値しない予想通りの結果ではあるのですが、こうして改めて見てみるとやはり価格の上昇幅はなかなか大きなものですね。過去最高を更新しています。

全国では5%未満の上昇にとどまっていますが、首都圏だけで見ると7.6%(単価では8.3%)も上昇しており、15年から16年の価格下落により頭打ちとなることもなくさらに大きく上昇した形になっています。

ただ、このような数字となった主な要因は2つあって、まず1点目は値引きの影響が考慮されていないという点が挙げられるでしょう。
2017年頭の時点では完成物件などで顕著な値引き販売を行うケースがいくつも出てきていましたし、完成後の値引き販売が行われるケースは年間を通してみられましたので、新規物件の価格も弱めのものがもっと増えてくるのかとも思っていましたが、デベロッパーの戦略として「当初の売出しの時点ではしっかり目のお値段⇒売れ行きが芳しくなく完成してしまったら水面下で値引き販売」という形を採用するケースが多くなった結果、「目に優しい価格」はこういったデータには反映されなくなっているのです。

これらのデータはあくまで当初の売出時の正式価格で構成されており、毎月のデータで初月契約率が発表されていることからも分かるように「売れた価格ではなく売り出された価格」を基に計算されているものとなります。

新築物件が値引きによって契約成立する数自体は微々たるものなので、売出価格と成約価格に平均で5%ほどの差があり当たり前のように価格差が生じる中古物件のケースとはわけが違いますが、新築で値引きが行われる場合の値引き率というのは結構高くなるのが普通で10%を超えることも珍しくないので、相対的に値引き物件率が高くなっている23区外のエリアの新築物件の平均取引価格はこういった発表の数字よりも結構低いであろうことが想定出来るのです。

そもそも毎月の記事で述べているように都下の契約率の低さは尋常ではなく(50%前後が当たり前)、そういった契約に至らなかったお部屋がいずれ値引きされ消えて行っている、そういう流れになっているということです。

水面下で値引きし捌いていくなどというセコイ戦略をせずに堂々と当初の時点から「売れる価格」で販売して欲しいものですね…。

そして、もう1点平均価格上昇要因として挙げられるのが、「超都心などの億ションの供給が盛んで売れ行きも上々だった」という点になります。

現在供給されている物件と同じエリアで1年前に分譲された物件を比べた場合に目に見えて高いと感じる物件はほとんどないわけですが(むしろ少し控えめと感じるものの方が多い)、価格の高いエリアでの供給比率が高まったことで全体の平均価格(及び平均単価)が上ブレしている可能性が高いのです。

区ごとの発売戸数は発表にはなっていませんが、都区部の8.5%増に対して、都下は▲1.3%となっており、都心部へ行くほど発売戸数の増加率が高くなっている可能性が高いですね。

なお、都心部での供給が盛んなのは近畿圏も同様です。
近畿圏の発売戸数は前年比4.7%と大幅に上昇していますが、中でも大阪都心部のタワマンなどの供給が非常に盛んで、大阪府だけで言うと前年比で12.7%も増えています。
(※この不動産経済研究所の調査結果は「首都圏だけはファミリータイプのマンションのみ」、それ以外のエリアはいわゆる「ワンルーム投資マンション」なども含めた数字である点には注意が必要です。)

ただ、価格に関しては首都圏とは異なる結果が出ていて、大阪府の平均価格はわずかながら下落しています。
単価は上昇しているあたりをみるとワンルーム投資マンションの影響が少なくないようですが、価格が伸びなかったことが発売戸数の増加につながっている側面もあるのは確かではないでしょうか。

大阪よりも東京の方が土地の平均価格が高いのは言うまでもなく、「コストに占める建築費の割合が高くなり建築コストの影響を受けやすい」のはどちらかと言うと大阪になりますので、なぜに大阪の価格が下がり東京の価格がここまで上昇しているのか腑に落ちなかったりもするのですが、「ごく一部の超富裕層や海外投資家の懐に流れたジャブジャブなマネーにより億ション市場(及び投資市場)が一般的な市場に比べ好調だったことが首都圏の数字には強く表れた」そのように言えるのではないかと思っています。

まぁ、そういった点からすると、最近の株式市場はきな臭い動きになってきていますし、少なからず億ション(及び投資物件)に頼ってきたマンション市場がこのまま順調に行く可能性は低いのかもしれませんね。
今後数ヶ月は特にそういった類の物件の売れ行きに注意を払って行きたいと思っています。

次回はデベロッパー別の発売戸数について言及します。
ご期待下さい。



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