プレミスト有明ガーデンズ【2つのプライベートガーデンをつなぐ「ほっこり」する共用空間】3階71㎡6,498万円(坪単価304万円)

続けて、プレミスト有明ガーデンズ。

設計・施工は長谷工ですが、立派な価格帯ということもあり当然に二重床が採用されています。

前回の記事で書いたように約45Mの15階建、つまり、階高はおよそ3mと低めながら二重床を採用しているため、5~11階住戸は最大天井高2.45m(それ以外の階も2.5m)でタワマンと比べてしまうとワンランク落ちる三次元構造(ちなみに、かのザ・タワー横浜北仲の40階以下はやはり2.45mですが、階高自体はこことは全然違うので下り天高は大きく違います)なのはやはり残念な部分になるのですが、当物件の大きな売りとなるプライベートガーデンを含めた共用施設のデザイン面だけでなく、外観デザインにもかなり力を入れている点は大いに評価出来ると思います。

タワマンは上部の「重さ」を回避する必要があるため、基壇部を除くとタイル貼の部分を最低限にする必要がありますが、当物件はコーナー部分を中心としたタイルが外観上の良いアクセントになっていますし、西棟においてはあえて雁行設計を採用することで中住戸にもちょっとしたL字サッシを実現出来ているので、外観はよくある長谷工の板状15階建マンションとは似ても似つかないものになっています。

共用部の最大のポイントはプラウドシティ東雲キャナルマークス同様にやはり「プライベートガーデン」になるのですが、オーバル形の住棟に囲まれた敷地中央にオーバルなプライベートガーデンを施し、その周りに共用施設を設けたプラウドシティとは異なり、当物件は2つのプライベートガーデンをつなぐ位置にある共用施設を集めた設計(プライベートガーデンをつなぐがゆえの「つなぐラウンジ」などがある)が最大の見所ですね。

プラウドシティ同様に「タワマン街においてのプライベートガーデン」は貴重ですし、プライベートガーデンに共用施設を密接させることでシームレスな広がりのある空間を実現しているという点も共通項になります。

有明タワマンと言うとオリゾンマーレガレリアグランデブリリア三兄弟に代表される「水物をふんだんに用いた超豪華な共用施設」を思い浮かべる方も少なくないはずで、それらのタワマンと比べスケールで劣る当物件は普通では勝ち目がないところなのですが、このようなシームレスな広がりのある空間としたことで物件スケール以上の豊かさを実現出来ているように思います。

なお、当物件のコンセプトは「デンマークのヒュッゲ(日本語では「ほっこりする」が近い表現のよう)」であり、著名な光井純氏とOEOスタジオ(デンマークのデザイナー)がコラボしたことで、「つなぐラウンジ」を中心とした非常に心地よい空間が誕生しています。

つなぐラウンジは、カフェゾーン、ライブラリーゾーン、キッズゾーン、スタディゾーン、DIYゾーンなど多種多用なものに分かれており、しっかりと壁を隔てた独立性の高い空間になっている部分もあるのですが、周囲よりも掘り下げたところに施されたソファーセット内蔵型のカフェゾーンがフロア中央部に施されたことで、ゾーンごとの垣根を少なくしつつも、空間を一体的に仕上げたことで空間的な広がりが得やすくなっていると思います。

つなぐラウンジの両面にプライベートガーデンがあり、そのプライベートガーデンに向かって多くの開口部が施されている点も空間的な広がりに多大な効果があるのは明白で、プラウドシティのような「オーバル」の派手さはないながらもこのあたりの造りはとても上手だと感じます。

なお、共用施設は1階だけでなく15階にもあり、15階にはパーティダイニング、ゲストルーム、屋上テラスなども設けられているので、低層階住戸にお住まいの方でも湾岸エリアらしいこの地なりの眺望を楽しむことが可能になっています。

一方、プライベートガーデンのうちの1つは東棟と西棟の間にあり、その南東側には当物件のタワーパーキング、さらにその先には27階建のオリゾンマーレがありますので、南東方向からの日照は得にくく、囲まれ感があるのは確かです。ただ、南方向は9階建のドゥーエ有明というこの界隈では背の低い建物で、距離もしっかりと確保出来ているので日照はわりと入ってくるでしょう。
ノンタワマンながら南向き住戸率が低く、「日照に魅力あるお部屋を確保しづらい」という難しさのある物件ではありますが、この立地・ポジションなりに工夫の施されたランドプランと言えると思います。

先ほど紹介したKタイプの玄関前、3・6・9・12階のエレベーターホール前(共用廊下)には植栽が施されており、通常、あまりコストが欠けられることのない部分までしっかりと作り込んでいる点にも好感が持てます。

前回のプレミスト有明ガーデンズ

公式ホームページ
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お部屋は西棟の70㎡超の3LDK、西向き中住戸です。南西方向はカンダコーポレーションの建物が屏風のように広がっていますが、西棟の中でも北寄りに位置したプランなのでその影響は少なく、南西方向にはプライベートガーデンを望むことも出来るポジションです。

間取りとしては、70㎡超を確保した適度な大きさの3LDKになります。
60㎡台中盤の3LDKもありはするものの、当物件は最低でも55㎡(2LDK)~という設計で(タワマンならばほぼ確実に40㎡台が設計されたはずです)、前述のように「ほっこり」がコンセプトになっていることもありファミリータイプ(3LDK以上)が多くを占めています。

なお、余談ですが江東区では今年10月以降に開発するマンションにおいて規制がかけられることが決まっています。
規制は「総戸数151戸以上のマンションで"専有面積40㎡以上"の住戸を全体の8割未満に抑え、単身者向けの"25㎡メートル以上40㎡未満"を少なくとも2割以上とすることを義務付ける」というもので、江東区では大規模マンションの開発が盛んで年少人口(0~14歳)の増加が顕著過ぎて保育所や学校などの整備が追い付いていないことが理由となっているようです。
※"40㎡台"ならばそこまで影響はなさそうですが、"30㎡台を2割以上"ってのは結構微妙ですよね。マンション価格の高騰で狭小化を進めるデベロッパーにとっては恰好の「言い訳」にもなりそうですが(笑)。

このマンションはヒュッゲをコンセプトとした住民同士のコミュニティ形成も重要と考えており、円滑で良好なコミュニティ形成を考えると住戸面積レンジは狭いに越したことはないと思うわけで、今後このような物件が規制されることである種の希少性が生まれたのは確かでしょう。

さて、話がそれまくりなのでこちらのプランに戻りましょう。

基本的にはオーソドックスな田の字プランなのですが、全体的に柱がまずまずアウトフレーム化されていますし、玄関前にも比較的ゆとりあるスペースが広がっていて良いですね。

洋室1の形状は微妙ですが、6.4畳と大き目の面積が確保されているので問題なく1室として使えますし、洋室3にウォールドアが採用されている点も魅力です。

方立てはやや大き目ですが、連窓サッシが採用されているのもやはり良いですね。

坪単価は304万円。当初の予定価格よりも1割近く下がっていますが、それでもまだ300万円を超えており、インパクトには欠けますね。プライベートガーデンビューとはならない東棟の低層階にはなりますが、このプランよりもグロスの嵩まない56㎡(2LDK)が坪単価270万円ほどからあることを考えても少々違和感のある単価になります。

日照良好なお部屋が少ない物件ということを考えて3LDKが2LDKよりも単価安になるのが自然なのですが、相対的に3LDKの方が強気な印象を受ける物件で不思議ですね。
ふたを開けてみての需給の関係もあるのでしょうが、ファミリーを強く意識した物件、規制により今後はファミリータイプ主体の物件が出来づらいということが加味された結果なのかもしれません。

設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、天然石の水回り天板、トイレ手洗いカウンターなど、違和感のないものにはなっています。
なお、浴室照明がダウンライトでなくブラケットタイプになっているのはちょっと残念な反面、トイレにお洒落なスティックリモコンを標準搭載しているのは珍しいことであり、評価出来る点ですね。

管理費は249円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付ですし、2つのプライベートガーデンなど共用部の維持管理コストがそれなりにかかってくることを考えるとまずまずの水準でしょう。

駐車場は全126台で、平置1台を除き機械式(パズル式27台・タワー式98台)になります。
別途カーシェア用が2台、来客用が3台、身障者用が1台あります。

全台平置としたがゆえに約35%と設置率が低かったプラウドシティ東雲とは異なり5割弱の設置率になっています。

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