台東区・江東区・荒川区・墨田区のマンション相場【2017年市場動向フィードバック⑤】

第5回目となる本日は、台東区・江東区・荒川区・墨田区という23区東エリアの4区の2017年をフィードバックしてみようと思います。

※23区内の全体感などは以下をご参照下さい。
2017年全国マンション市場動向①【価格上昇は値引きと億ションの影響が強い】
2017年に都区部の平均単価が上昇した最大の要因とは?(2017年マンション市場動向フィードバック①)

不動産経済研究所が発表している4区の数字はこんな感じで、
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さらに、2005年以降の平均単価の動きをグラフで表すとこんな感じになります。
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※いずれの結果にもいわゆるワンルームマンションは含まれておりません。

・台東区【平均面積は23区中最下位、ただ、昨年からの価格下落はブリリアタワー上野池之端の影響】
近年の価格高騰による上昇率は137%(23区中5位)と高い水準ではありますが、2016年から2017年にかけては84%で23区中最下位と低調な数字になっています。

ただ、2016年の数字には好立地のランドマークタワーであるブリリアタワー上野池之端が大きく反映されていたのは間違いなく、それは2015年と比べ2017年の価格がしっかりと伸びていることからも明らかでしょう。
近隣の荒川区・墨田区さらに中央区や千代田区の2017年には伸び悩み傾向が出ていますので、台東区にも近隣区と同様の傾向が少しは出ているのかもしれませんが、平均専有面積が23区中ダントツの最下位という水準でグロスの嵩みが抑えられていることも安定した高単価を維持出来ている1つの要因かもしれませんね。

これ以上面積を絞ることが難しい水準まで来ていると思うので、他の区ほどここからの伸びしろが期待しづらい側面もありそうですが…。

参考)2017年の主な供給(順不同)
インプレストコア浅草橋
レーベン浅草アヤギヌ

・江東区【中位安定。供給は盛んでも根強い需要】
再開発の盛んな湾岸エリアを含む広大な面積を有する江東区らしく2017年も大規模マンションが多く供給されましたが、話題性抜群のシティタワーズ東京ベイや販売に長けたプラウド勢などが多かったこともあり、数字的にも高値安定で推移しています。

価格面に関してはいずれの順位も中ほどであり、23区内では平均的な立ち位置にある区と言え、平均専有面積では若干の狭小トレンドが伺えるものの(前年比95%)それでもまだ平均専有面積70㎡弱を維持しており、平均坪単価300万円台の区の中では世田谷・杉並に匹敵する大きな専有面積を維持出来ています。

参考)2017年の主な供給(順不同)
ヴェレーナシティ東京イーストガーデンズ
グローリオ東京住吉
ジオ深川住吉
シティタワーズ東京ベイ
シティテラス東陽町
プラウドシティ越中島
プラウド清澄白河リバーサイド
プラウド東陽町サウス

・荒川区【上昇率No.1の反動?契約率は約65%と低水準】
一言で言うと先述の台東区と似た傾向が出ています。
近年の価格高騰下において都心区を除くとここまでの価格上昇率を達成しているのは台東区と荒川区だけで、特に荒川区は台東区のブリリアタワー上野池之端のような目立った特殊要因がないながらも145%と23区No.1の上昇率を記録していた反動が出てきているように思います。

ただ、それでも前年比で台東区ほど下落していませんし、平均専有面積も前年比でほぼ横ばいといった感じになります。

2017年の平均専有面積は約58㎡と23区中20位と下位に沈んでおり、2010~2012年あたりと比べても専有面積は大きな減少傾向にありますし、年間契約率も約65%とかなりの低水準に沈んでいますので、台東区同様今後さらなる高値を目指すのはなかなか大変かもしれませんね。

なお、単価上昇の要因として、日暮里舎人ライナーにより単純に区の広い範囲で利便性が高まったというのもあるとは思いますが、ここ数年は日暮里駅周辺での供給が非常に盛んで、日暮里駅前の交通利便性は非常に素晴らしいものがありますので、そういったエリアに単価高が望めるコンパクト目のマンションが増えたことで単価上昇に勢いがついているように思います。

参考)2017年の主な供給(順不同)
エクセレントシティ田端
プレシス田端ブラン・ノワール

・墨田区【2017年の数字は荒川区に酷似】
ここ数年の価格上昇具合こそ大きく違えど、2017年の単価は荒川区とほぼ並んでいますし、昨年からの下落率や2017年の平均専有面積も荒川区と非常に近い数字になっています。

ただ、平均専有面積は前年比で大きく上昇しており、隅田川を挟んで隣接する台東区や荒川区と比べるとそこそこの専有面積を維持してはいるようです。

南側で隣接する江東区と比べれば大分小さくはなりますし、江東区と台東区いずれと比べても平均単価は大分下にはなりますが、「価格推移」や「平均専有面積」は台東区と江東区に挟まれたポジションらしく類似した結果になっていると思います。

参考)2017年の主な供給(順不同)
イニシア墨田
ル・サンク東京森下

◎台東・江東・荒川・墨田の総評
都心から東寄りに位置し、都心アクセスの高いこれら4区にまず言えるのは「ここ数年の価格高騰が顕著だった」という点で、2016年~2017年にかけてはその反動が大なり小なり出ている印象があります。

2018年以降も同様の傾向が続くかどうかは分かりませんが、渋谷・新宿・目黒・文京の記事で書いたように、2016~2017年にかけては古くから人気の住宅街の価格がさらに伸びたような印象のある結果になっており、隣接する中央区や千代田区の値動きとの兼ね合いを強く感じるエリアということも言えると思います。

中央区や千代田区で減速感が続くようだとやはりこちらのエリアも伸び悩んでしまうでしょう。

ただ、それでも台東区以外は大きく下落しているわけではありませんし、前年比で上昇している江東区には未だ力強さを感じますね。

なお、これら4区は23区内でも中ほどの単価水準にあり、単価的にも一般的なプチパワーカップル(年収600~800万円)のニーズに最も合致したエリアでもあるので、その価格動向は将来のマンション相場を占う意味でも重要な指標の1つになってくると思います。

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