ブリリア東中野パークサイドヒルズ【ふんだんに吹抜を施したゆとりある共用廊下設計】1階65㎡6,798万円(坪単価345万円)

続けて、ブリリア東中野パークサイドヒルズ。

設計はINA新建築研究所、施工はNB建設です。
ここは東京建物と三菱地所レジとのJVですが、ブリリアシリーズでのNB建設の起用はブリリア鷺沼ブリリア鷺沼一丁目以来でしょうか。
NB建設はもとは相鉄グループの相鉄建設ですので、グレーシアシリーズでの実績が豊富ですし、東急不動産のブランズなどでもわりと見かけますね。

当物件のデザインは前回の記事でも言及しているようにそこそこのスケールのある複合開発のわりには少々地味な印象があります。

マンション自体は民間が分譲するものとは言え、小学校跡地の複合開発プロジェクトであり中野区が深く関わった物件にもなりますので、あまりに目立っていたり華美過ぎるものは難しかったのかもしれません。
※そもそも主幹事である東京建物の物件自体がそもそも硬派というかあまり面白味に欠けるイメージがあって、けして悪くはないのだけども70~80点と感じることが多いのも事実ですね。60点もないけど90点以上もないみたいな…。

「区の顔」となる区役所一体開発とかならランドマーク性を高めるのが相応で、ある程度目立つもの、区を代表するパフォーマンスを実現する必要も出てきますが、ここはそういった案件ではないですからね。

ただその一方で、かなり急撃な傾斜地(崖地)であることを活かしたランドプランはなかなか興味深いものです。サウステラスとノーステラスのグラウンドレベルはおよそ3フロア分の差がある特異なランドプランで、サウステラスの屋上には新宿の高層ビル群を望むヒルズデッキ(10~15時は曜日限定で一般開放)、ノーステラスの北東部にはプライベートガーデンも設けるなど、スケールある開発なりの特色が設けられています。

また、大きな特長と感じるのが共用廊下周りに数多く設けられた吹抜であり、ノース・サウス共に共用廊下がかなりゆったりと設計されているのが印象的な物件ですね。共用廊下は一直線に近い設計になるのが一般的ですが、当物件は風通しやプライバシー面を加味し、かなり複雑な設計になっています。

こんだけ吹抜を設計するのであれば内廊下設計も可能だったはずで(内廊下設計の場合、余程のワイドスパンを設計出来る敷地形状でない限りは、吹抜を確保し吹抜側に居室を設けないと中住戸に行灯部屋が増えすぎてプランとして成り立たなくなる)、どちらかの棟だけでも内廊下になっているとより様々なニーズを受け入れられたとも思いますが、内廊下と外廊下だと管理費の不公平感が出てくるのは避けられませんし、前述のような当物件の成り立ちやコンセプトからすると難しいのでしょうね。

ちなみに、エントランスは各棟の1階にあり、ノースにあるグランドエントランスはサウスのプライベートエントランスより3フロア上になります。高低差のある敷地に出来るマンションにとっては一般的なものではありますが、どちらの方角(高さ)から帰って来てもマンション内に入りやすい設計になっています。

前回のブリリア東中野パークサイドヒルズ

公式ホームページ
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お部屋はサウステラスの67㎡の3LDK、南東向き中住戸です。敷地南端に近い位置にあるお部屋で、サウステラスのお部屋の中でも南東方向への傾きが強くなっているので、午後はあまり日照が得られないポジションになります。

ただ、建築基準法上は地下3階になるお部屋ですが、目の前の道路との関係はいわゆる1階住戸であり、地下感はありません。
道路の向かいは戸建などの低層建物なのでこの階でも日照は得られますし、リヴゴーシュとの距離も十分離れています。

間取りとしては、物件内では下限水準となる小ぶりな3LDKになります。

サウステラスはノースとは異なり崖下ポジションというイメージが考慮されたのか大半が60㎡台という構成になっており、良好な日照面とのバランスを考えると少々違和感がありますね。

前述のようにサウスとノースは3フロアの高低差があるので、ノース住民がサウスの1階にあるプライベートエントランスを利用するためには、サウス4階住戸(建築基準法上の1階)にお住まいの方以外は基本的にエレベーターを乗り換える必要があり、JRを利用する方からするとプライベートエントランスの方が便利ということにもなってくるので(ポストはノースのグランドエントランス側なのでサウス住民にはそういった不便さはありますが…)、こんなに消極的なプランニングにする必要はなかった気がするのです。

都心部のマンションにはなってくるのであまり日照面を重視しない方が多いのかもしれませんが、山手線内側の超都心や眺望や共用部が重視されることが少なくないタワマンなどではない限り、基本的には南向き(日照)志向が根強いと感じているので、60㎡台を設けるのはいいとしても中住戸などにも70㎡台を設けるなどしてサウスは全体的にもう少し大き目のプランニングにすべきだったのではないでしょうか。

ノースのお部屋にはおかのうえ公園やプライベートガーデンを正面に望めるお部屋もありますが、いずれもさして大きな空間ではなく(豊かな緑が望める感じでもない)、崖下であっても特にサウスの最上階(3~5階)なんかは南向き住戸の少ない当物件内に限らずかなり恵まれた条件だと思うんですけどもね…。

設計上、フロアによってプランを変えるのは手間(とコスト)がかかりますし(基本的に「柱」と「壁(湿式)」は同じ位置になければなりません)、上層階だけ大き目のプランを設計するのは得策ではなかったということでもあるのでしょうが…。

なお、当プランで注目すべきはやはり吹抜です。
外廊下物件ですので特段吹抜を設ける必要はなくて、普通に共用廊下側にルーバー面格子のついた洋室2室を設計されていても何らおかしくなかったのですが、わざわざ吹抜を設けたことでプライバシー面への配慮が行き届いていますし、柱の食い込みも抑えることが出来ています。

小ぶりな3LDKではありますが、玄関とLDの位置関係をご覧いただけるとお分かりのように廊下を上手に短く出来ているのも好感が持てますね。

洋室1の形状は少々疑問ではありますが…。

坪単価は345万円。ノースの1階住戸(南向きではないが、こちらよりも3フロア上で専用庭もついている)はこちらよりも単価が安くなっており、日照の得られる南東向きとは言え、1階住戸は視界抜けが得られるようなポジションではないので価格設定には少々の歪みを感じますね。

近隣のパークハウス東中野リヴゴーシュは、ここ最近でも神田川の桜並木を望む南東向き住戸が坪単価300万円ちょっとで複数成約がありますし、サウスでも視界抜けのない低層階はもう少しこなれた水準が相応だったように思います。

サウスの上層階は坪単価380万円前後の水準になっており、昨今の相場からすると違和感のある水準でこそないのですが、フロア的にはノースの上層階よりもさらに上となるノースの南東角住戸が坪単価365万円でしかなかったわけですし、価格設定に迷いを感じてしまう物件です。

設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、水回りのフィオレストーン天板、カップボード、浴室のフラットラインLED照明など、単価的に申し分のないものになっています。

管理費は273円/㎡。ディスポーザー付ですが、外廊下ですし違和感のある水準ではありません。
やや高めな印象ではありますが、総戸数97戸でエレベーターは2基と戸あたりのエレベーター台数は多めですし、管理費は少なからず物件価格(購入者の支払能力)に比例するものですのでこんなものでしょう。

駐車場は全25台で、身障者用1台を含む2台のみが平置になります。

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