イニシア中央湊【凄い立地、凄い設計だけども…】10階77㎡12,998万円(坪単価557万円)
イニシア中央湊。
八丁堀駅徒歩5分、新富町駅徒歩9分の10階建総戸数36戸のマンションです。
1フロア4戸の小ぶりなマンションにはなるのですが、「全戸角住戸×全戸70㎡台」という特徴を持った物件で、何よりも隅田川最前席というポジションは大きな特長と言えるでしょう。
パークシティ中央湊ザ・タワーと共に開発されたパークシティ中央湊ザ・レジデンスも同様に隅田川最前席という恰好のポジションでしたが、あちらはほぼほぼ地権者のための物件で一般分譲は5戸のみでしたからね。
当物件はそのように立地的に大きな特長を持ってはいるものの、スケールやランドマーク性ではパークシティ中央湊やシティタワー銀座東には遠く及ばない小規模物件ということがあるのかプランニングにも大きな特色を持たせています。
コスモスイニシアの物件ということでなんとなく想像がついた方もいらっしゃるかと思うのですが、おそらくそれとは違って「いい意味で裏切られるもの」になっているのも非常に興味深い点となるでしょう。
駅近ポジションとは言えませんが、パークシティのデリドまでは徒歩1分というポジションですし再開発エリアならではの近隣の美しい街並も1つの魅力になるでしょうか。
公式ホームページ
![IMG_5179[1]](https://blog-imgs-126.fc2.com/m/a/n/mansionotaku/2019041808475862e.jpg)
お部屋は77㎡の2LDK、南東角住戸です。東側は半端ない抜けが得られる圧巻のリバーフロントで、南側隣接地が低層の建物になっているため、南東~北東の広範囲に渡りパノラマリバービューが望めるという稀有なポジションになります。
隣接南側の敷地にも将来的に当物件と同じような高さの建物が立つ可能性はけして低くはないと思うので、その場合は眺望に若干の影響は出てくるでしょうが、むろん東側は半永久眺望ですからね。
間取りはそのパノラマリバービューをフルに活かすことを考えたLDのコーナーサッシが最大のポイントになるのですが、上述の「いい意味で裏切られるもの」とはまさにここのことになります。
タワマンであればこのぐらいのL字コーナーサッシはけして珍しいものではありませんし、タワマンでなくともこのポジションであればこういったサッシが用いられること自体は驚きではないのですが、このサッシは単なるL字サッシではありません。
足元10cm程度から「梁のない天井間際」までがサッシとなった出色な設計になっているのです。
もう既にお気づきの方もいらっしゃると思いますが、柱・梁を「専有部の内側に配置」したことで窓際から柱・梁を排除した特異な設計で、キッチンの背後に太い柱が丸々1本混入してしまってはいるのですが、LDの東側をこの柱・梁の位置から「大きく東側に凸」とすることが出来ており、設計・構造面で試行錯誤した様子が強く伝わってくるプランになります。
LD北側はAタイプとのお見合いなどが加味され(耐震上の問題もあるでしょう)、サッシには出来ていませんが、それでも二面をL字ハイサッシに囲まれた柱のないLD空間(キッチンにはあるがLDにはなく形状もお見事)のインパクトは非常に高いもので、イニシアシリーズは「やさしいシカク」は基本路線であってもここまで開口部(サッシ)を重視するというイメージはなかったのでほんといい意味で裏切られましたね。
よくよく振り返ってみるとイニシア築地(2013年)で2.3mのハイサッシを導入していたり、イニシア鷺沼レジデンス(2016年)のコーナーサッシも凄かったので適材適所でいいものを取り入れる感じなのでしょうね。
「立地の良さを活かす・立地に適したプランニングを心掛ける」というのは当たり前のことのようで簡単ではないのが現実ですから(立地が良ければそれだけで売れるので必要以上にコストをかけないなど)、このコスモスイニシアの精神はとても素晴らしいですね。
ただ、やはりこれだけ特徴的なプランともなると弊害が生じているのも確かでそのあたりもコメントしていきます(今回は特徴あるプランだけあって長いね…)。
読者の方ならばもちろんお分かりかと思いますが、77㎡という面積がありながら2LDKになってしまっています。
LD周りを魅力ある設計とするために柱の位置やLDの形状を考慮した結果3LDとするのは難しかったようですね。
この面積で3LDKとすると、単純にLDは小さくなりデベロッパーが実現しようとしているものの実現が難しくなるのでそこは一貫性があってしかるべきだとは思うのですが、「だったら80㎡超確保しようよ」という思いが生じるのも事実ですし、そうでなければ「ウォールドアで隣接する3番目の洋室」をなんとかしてLDに隣接させて欲しかったとも…。
このような魅力あるポジション及びプランならば77㎡の2LDKでももちろんニーズはあると思うのですが、価格とのミスマッチ的なものはどうしても感じますね。
2LDKが低層階でも9,000万円超、最高は約13,000万円はね…(この最上階住戸だけは天井高が少し高くはなっていますが…)。
お子さん1人の三人家族ならば長く住むことも十分可能でしょうし、もちろん「結婚=子育て」ではありませんので十人十色(住人十色かね。笑)で様々なニーズがあるとは思うのですが、このような立派なお値段でありながら「柔軟性に欠けるプラン・ファミリータイプとしての受け入れ幅の狭いプラン」という点は1つのネックにはなるでしょうね。
この形状・居室配置だと水回りを移動するような大規模なリフォームを行わない限り3LDKにすることは難しいですね。
坪単価は557万円。確かに絶好の水景ではあるのでしょうが、10階建ですしここまでになるとは思いませんでした。
パークシティ中央湊ザ・レジデンスの記事で「圧巻のリバーフロントでこの単価」と書いたようにパークシティのレジデンスは当時としても相場より安かったとは思いますが…。
また、南側に将来的に当物件のような高さの建物が立つ可能性がなく、南東方向までが半永久的眺望であればこのようなお値段でも納得ではありますが…。
八丁堀駅徒歩5分、新富町駅徒歩9分の10階建総戸数36戸のマンションです。
1フロア4戸の小ぶりなマンションにはなるのですが、「全戸角住戸×全戸70㎡台」という特徴を持った物件で、何よりも隅田川最前席というポジションは大きな特長と言えるでしょう。
パークシティ中央湊ザ・タワーと共に開発されたパークシティ中央湊ザ・レジデンスも同様に隅田川最前席という恰好のポジションでしたが、あちらはほぼほぼ地権者のための物件で一般分譲は5戸のみでしたからね。
当物件はそのように立地的に大きな特長を持ってはいるものの、スケールやランドマーク性ではパークシティ中央湊やシティタワー銀座東には遠く及ばない小規模物件ということがあるのかプランニングにも大きな特色を持たせています。
コスモスイニシアの物件ということでなんとなく想像がついた方もいらっしゃるかと思うのですが、おそらくそれとは違って「いい意味で裏切られるもの」になっているのも非常に興味深い点となるでしょう。
駅近ポジションとは言えませんが、パークシティのデリドまでは徒歩1分というポジションですし再開発エリアならではの近隣の美しい街並も1つの魅力になるでしょうか。
公式ホームページ
![IMG_5179[1]](https://blog-imgs-126.fc2.com/m/a/n/mansionotaku/2019041808475862e.jpg)
お部屋は77㎡の2LDK、南東角住戸です。東側は半端ない抜けが得られる圧巻のリバーフロントで、南側隣接地が低層の建物になっているため、南東~北東の広範囲に渡りパノラマリバービューが望めるという稀有なポジションになります。
隣接南側の敷地にも将来的に当物件と同じような高さの建物が立つ可能性はけして低くはないと思うので、その場合は眺望に若干の影響は出てくるでしょうが、むろん東側は半永久眺望ですからね。
間取りはそのパノラマリバービューをフルに活かすことを考えたLDのコーナーサッシが最大のポイントになるのですが、上述の「いい意味で裏切られるもの」とはまさにここのことになります。
タワマンであればこのぐらいのL字コーナーサッシはけして珍しいものではありませんし、タワマンでなくともこのポジションであればこういったサッシが用いられること自体は驚きではないのですが、このサッシは単なるL字サッシではありません。
足元10cm程度から「梁のない天井間際」までがサッシとなった出色な設計になっているのです。
もう既にお気づきの方もいらっしゃると思いますが、柱・梁を「専有部の内側に配置」したことで窓際から柱・梁を排除した特異な設計で、キッチンの背後に太い柱が丸々1本混入してしまってはいるのですが、LDの東側をこの柱・梁の位置から「大きく東側に凸」とすることが出来ており、設計・構造面で試行錯誤した様子が強く伝わってくるプランになります。
LD北側はAタイプとのお見合いなどが加味され(耐震上の問題もあるでしょう)、サッシには出来ていませんが、それでも二面をL字ハイサッシに囲まれた柱のないLD空間(キッチンにはあるがLDにはなく形状もお見事)のインパクトは非常に高いもので、イニシアシリーズは「やさしいシカク」は基本路線であってもここまで開口部(サッシ)を重視するというイメージはなかったのでほんといい意味で裏切られましたね。
よくよく振り返ってみるとイニシア築地(2013年)で2.3mのハイサッシを導入していたり、イニシア鷺沼レジデンス(2016年)のコーナーサッシも凄かったので適材適所でいいものを取り入れる感じなのでしょうね。
「立地の良さを活かす・立地に適したプランニングを心掛ける」というのは当たり前のことのようで簡単ではないのが現実ですから(立地が良ければそれだけで売れるので必要以上にコストをかけないなど)、このコスモスイニシアの精神はとても素晴らしいですね。
ただ、やはりこれだけ特徴的なプランともなると弊害が生じているのも確かでそのあたりもコメントしていきます(今回は特徴あるプランだけあって長いね…)。
読者の方ならばもちろんお分かりかと思いますが、77㎡という面積がありながら2LDKになってしまっています。
LD周りを魅力ある設計とするために柱の位置やLDの形状を考慮した結果3LDとするのは難しかったようですね。
この面積で3LDKとすると、単純にLDは小さくなりデベロッパーが実現しようとしているものの実現が難しくなるのでそこは一貫性があってしかるべきだとは思うのですが、「だったら80㎡超確保しようよ」という思いが生じるのも事実ですし、そうでなければ「ウォールドアで隣接する3番目の洋室」をなんとかしてLDに隣接させて欲しかったとも…。
このような魅力あるポジション及びプランならば77㎡の2LDKでももちろんニーズはあると思うのですが、価格とのミスマッチ的なものはどうしても感じますね。
2LDKが低層階でも9,000万円超、最高は約13,000万円はね…(この最上階住戸だけは天井高が少し高くはなっていますが…)。
お子さん1人の三人家族ならば長く住むことも十分可能でしょうし、もちろん「結婚=子育て」ではありませんので十人十色(住人十色かね。笑)で様々なニーズがあるとは思うのですが、このような立派なお値段でありながら「柔軟性に欠けるプラン・ファミリータイプとしての受け入れ幅の狭いプラン」という点は1つのネックにはなるでしょうね。
この形状・居室配置だと水回りを移動するような大規模なリフォームを行わない限り3LDKにすることは難しいですね。
坪単価は557万円。確かに絶好の水景ではあるのでしょうが、10階建ですしここまでになるとは思いませんでした。
パークシティ中央湊ザ・レジデンスの記事で「圧巻のリバーフロントでこの単価」と書いたようにパークシティのレジデンスは当時としても相場より安かったとは思いますが…。
また、南側に将来的に当物件のような高さの建物が立つ可能性がなく、南東方向までが半永久的眺望であればこのようなお値段でも納得ではありますが…。
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