豊島区・中野区・練馬区・板橋区のマンション市況【2018年市場動向フィードバック⑥】

今回の第6回は豊島区・中野区・練馬区・板橋区の2018年をフィードバックしてみましょう。
※首都圏や都区部の全体感については以下をご参照下さい。
2018年全国マンション市場動向
単価上昇の主因はさらなる狭小化【2018年マンション市場動向フィードバック①】

不動産経済研究所によると4区の数字はこちら(「順位」や「前年比」などに関しては私が計算したものになります)、

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さらに、2005年以降の平均単価の動きをグラフで表したものが以下になります。

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※いずれの結果にもいわゆるワンルーム投資マンションは含まれておりません。

豊島区【2物件の影響で大幅に単価上昇】
平均単価が前年比120%というだけでも凄いのですが、平均専有面積も110%と言う高い伸びを見せています。

いずれの数字も渋谷区に次いで23区中2位と言うことで好調が窺える数字ですね。

ただ、ご注意いただきたいのは、豊島区は例年発売戸数自体がかなり少なめで、前年は23区中最も少ない139戸、今年は二番目に少ない218戸と言う点です。
そのため、特定の物件の影響が大きくなりやすいのです。

今年はプラウドタワー東池袋とクレヴィア池袋ウエストの2物件だけでおよそ8割弱を占めており、豊島区の中でも好立地の2物件が数字を押し上げたに過ぎないと言えます。

前年の記事でコメントしたように近年の豊島区はファミリーにも人気が高まってはいるものの、単価高と共にコンパクトマンションが増える可能性があるので今後はそのあたりにも注意したいですね。

参考)2018年の主な供給(順不同)
プラウドタワー東池袋(約425万円)
クレヴィア池袋ウエスト(約425万円)

中野区【目立った供給物件はないながらもまずまずの数字】
豊島区ほどではないものの、前年に比べ平均専有面積を上げつつ単価も上昇ということで好調が窺えます。

しかしながら、やはり供給数自体は低調で、シェア的に目立つのも前年以前から分譲中のグランドメゾン江古田の杜ぐらいですので、それほど意味のある数字とは感じません。

2018年の平均単価344万円は2017年に比べ伸びてはいるものの、2016年の351万円と比べると微下落という形ですし、ここ数年の単価上昇具合も115%と23区内では低い数字になります。

参考)2018年の主な供給(順不同)
グランドメゾン江古田の杜(約295万円)

練馬区【外周区の中では強さを感じる】
平均単価、平均専有面積共に前年比で小さくなっており、低調な印象です。
プラウド2物件の新規供給もあり発売戸数が伸びている中での数字なので多少なりとも頭打ち感が出ているように思いますね。

次回取り上げる外周区の北、江戸川、足立、葛飾の4区は軒並み前年比で下落しており、前年は単価上昇していた外周区の反動をここ練馬区においても感じる結果です。

ただ、数年単位で見た価格上昇率は23%高と高めですし、平均専有面積も同期間ではむしろ増えているぐらいなのでけして悪い印象はありません。また、外周区の中では強さが窺える結果とも言えるでしょう。

参考)2018年の主な供給(順不同)
プラウド練馬光が丘公園(約280万円)
プラウド練馬中村橋ガーデンテラス(約255万円)
ブリリアシティ石神井台(約250万円)

板橋区【やはりコンパクト増による単価上昇】
平均単価は前年比で上昇しているのに対して、平均専有面積はかなり小さくなりました。23区全体の傾向と同じですね。

シェア的にも目立ったリビオレゾン板橋本町ステーションサイドなどをはじめとして都心アクセス性の高い立地で積極的にコンパクトマンションが供給された結果と言えるでしょう。

むろん立地にもよりますが、板橋区内の比較的多くのエリアにおいては、コンパクトの方が販売単価が伸びるはずなので台東区や墨田区のようにさらに平均専有面積を減らすこと(コンパクト物件が増えること)で単価が伸びる余地はあるでしょうね。

参考)2018年の主な供給(順不同)
ブリリア大山パークフロント(約275万円)
リビオレゾン板橋本町ステーションサイド(約295万円)
ソライエ成増(約270万円)

◎豊島区・中野区・練馬区・板橋区の総評
特定の物件のシェアが異常に高くなってしまった豊島区の平均単価が上がったことで単価帯にかなり違いが出てきてはいるものの、基本的には次回の北・江戸川・足立・葛飾に近い感じでファミリータイプに関しては頭打ち感が出てきていると感じるエリアですね。

比較的都心に近いエリアはコンパクトに傾倒することで一段上の水準を狙うことが可能ですし、池袋駅や中野駅界隈など再開発が盛んなエリアはさらなる高値を狙えるはずですが、そうでないエリアは伸び悩むはずでデベロッパーは採算を考える上で「どこまでのエリアならばコンパクトが売れるか」を見極める必要があるでしょうね。

なお、数年単位での単価上昇率は豊島区を除きおおよそ20%ほどになっており、先日の世田谷・杉並・品川・大田などと大差ない傾向にあります。

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