専有面積別にみるリセールマーケットの状況②【60㎡台と70㎡台とで明確な単価差は見られない?】

前回は専有面積帯別の取引割合の推移を見てきましたが、今回は読者の皆様が最も興味があると思われる価格(単価)の傾向を見ていきたいと思います。

前回⇒専有面積別にみるリセールマーケットの状況②【狭小プランのニーズはいかほど?】

SnapCrab_NoName_2019-8-17_10-8-1_No-00.png

「都区部」の専有面積帯別の平均坪単価(成約単価)になります。「首都圏」の数字を取り上げても良かったのですが、都区部を除くとコンパクトマンションの供給は少なく、価格の歪み(専有面積が小さいお部屋や100㎡超の大きなお部屋は都心比率が高く、他の面積帯に比べそれらの面積帯の単価が高く出過ぎてしまう)が際立つことから今回は「都区部」のみ扱うことにしました。

さて、そんな都区部の結果ですが、平均坪単価は31~60㎡及び81㎡~が強くなっており、中でも「61~70㎡」の弱さが際立つ結果になっています。
注)121㎡~の取引件数は年単位でみても少ないため単価のバラツキが大きくなっています。

ただ、事はそう単純ではないでしょう。それぞれの面積帯の平均築年数を見ると結構バラツキがあるのです。

SnapCrab_NoName_2019-8-17_10-8-18_No-00.png

このデータから80㎡前後の平均築年数がかなり低くなっていることが一目瞭然なのです。
これには70~80年代などの昔ながらのファミリータイプは3LDKではなく「3DK」が主流で、築古の80㎡前後のプランの数が絶対的に少ないことが影響しているものと思われます。

で、これをどうやって補正するかですが、昨年「新築と中古の坪単価比較」を行った際に都区部の年あたりの減価率が1.58%という結果が出ており(そもそも中古の坪単価にはいわゆるワンルームマンションが含まれているといった事情もあるので「おおよそ」の数字とお考え下さい)、今回はそれを使うことにしました。

「新築と中古の坪単価比較分析」

各面積帯別の中古の平均坪単価を「平均築年数を考慮して新築に補正」した結果がこちらになります。

SnapCrab_NoName_2019-8-17_10-8-28_No-00.png
SnapCrab_NoName_2019-8-17_10-8-49_No-00.png

予想以上にそれらしい数字になった(笑)。
築年数を度外視した平均単価でみたよりも両サイドの単価が高くなっており、実際に肌で感じている状況にフィットする結果になっていると思います。

「1.58%」という減価率はあくまで仮の数字でこの数字を用いて細かな大小を語るのはナンセンスなのですが、この結果から「61~70㎡」と「71~80㎡」のリセール市場での評価に特段の強弱は見られないと言ってよいように思います。

新築物件においては、70㎡台の中住戸3LDKに比べ60㎡台の狭小感のある3LDKの単価が幾分強めになっていることが少なくないので、そういうケースではリセール時には60㎡台の方が不利にはなりそうですが、買値を抜きにして考えれば特段の有利不利はなさそうです。

なお、よく言う「コンパクトプランほど単価高」という点については、
1LDK(31~50㎡)は3LDK(65~80㎡ぐらい)のおおよそ「2割増し」
2LDK(51~60㎡)は3LDK(65~80㎡ぐらい)のおおよそ「1割増し」
ぐらいと考えることが出来そうです。

むろんこのデータを構成している都区部内においても都心部へ行くほどコンパクトプランが多くなっている(単価高のものが増える)という「絶対的な傾向」があるので、実際はもう少し差は小さくなりそうですが、リセール市場においてもやはり新築同様にコンパクトプランほど単価高で取引される傾向があるのは確かでしょうね。

新築物件の中にはコンパクトタイプとファミリータイプの間の単価差が小さいことも少なくなく、そういった歪みは頻繁に生じているものなので、資産価値が気になる方はそういった点を気にしながら物件を吟味するのがオススメです。

0 Comments



Post a comment