新築と中古の坪単価分析2019②【中古と新築の価格上昇率の差で見る区ごとの強弱】

先ほどの記事の続きで、23区をクローズアップしていきましょう。

新築と中古の坪単価比較2019①

まずは新築と中古(成約)それぞれの平均坪単価になります。
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※データの出所が異なるので細かな差はありますが、大きな違いとしては次の2点です。
1)新築の各期間は「年」、それに対して中古は「年度」。ズレは3か月という短い期間ですし、そもそも中古価格は新築価格の遅行指数となるのが一般的なのでむしろ「ほどよいズレ」とも言えます。
2)新築の数字には「いわゆるワンルーム投資マンション」は含まれていませんが、中古の数字には含まれてしまっています。

前回の記事で計算しているように23区全体において中古の上昇率が新築を上回っていたので当然ではあるのですが、区単位でみても中古の上昇率の方が高いところが多いですね。

「新築と中古の価格比」に関しては中古の平均築年数上昇の影響が大きいですし、昨年の記事で言及しているように都心部へいくほど「中古のデータのみに含まれているワンルームマンションの影響」が少なからず出てしまっていると思うのですが、純粋に上昇率を比較することで見えてくるものもあるのではないでしょうか。

区によって平均築年数に差はあれど、「同じ区における年による築年数の動きは小さく、同様にワンルームマンション比率の変動も少ない」はずなので、新築と中古それぞれの上昇率を比べることで「昨今の中古の強弱が多少なりとも見えてくる」と考えました。

この結果からは、千代田・文京・品川・台東・中野・北・墨田・板橋・葛飾あたりは新築の上昇率に比して中古の上昇率がかなり高くなっており、中古市場での評価が相対的に高い傾向が出ているので「中古よりも新築がやや有利」、逆に、新築の高い上昇率に中古がついてこれていない渋谷・中央・練馬・荒川あたりは「新築よりも中古がやや有利」という見方が出来るのかもしれません。

渋谷区に関しては、先日フィードバックしているようにザ・コート神宮外苑などの超高額物件の供給が旺盛だったことで2018年の新築坪単価があまりに大きく上昇した影響が少なからず出てしまった結果だと思うのでこれを鵜呑みにして欲しくはないのですが、郊外へ行くほど年あたりの減価率が高くなるのと同様で、23区内でも中古が強いエリアとそうでないエリアがあるのは確かなことですので、中古を検討する際にはぜひともそのあたりを冷静に見極めていただきたいですね。

渋谷区・新宿区・目黒区・文京区のマンション市況【2018年市場動向フィードバック③】

なお、どうしてもワンルームマンションの影響を強く感じてしまいますが、各区ごとの年あたりの減価率を計算した結果もついでに載せておきます。

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区単位で見るとどうしても年あたりのサンプル数が減りますし、数字が安定しません。3年平均でみるとなんとなく都心区ほど低いような気もするのですが、やはり港区・千代田区あたりは中古データのみに存在するワンルームマンションの影響を強く感じます…。
(※)港区・千代田区は100㎡超などのラグジュアリー物件の単価がひと回り上のお値段設定になることが多く、他の区とは異なりむしろワンルームマンションの単価が「平均以下」の水準になるので中古の平均は新築の平均に比べどうしても弱くなるという事情がある。

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