新築と中古の平均専有面積の推移①【都区部を除けば中古は安定的】

先日は「専有面積別にみるリセールマーケットの状況」と題し、中古市場において各面積帯での価格傾向を分析しましたが、今回は価格を抜きにして「面積の推移」を見ていきたいと思います。

専有面積別にみるリセールマーケットの状況

つまり、新築においてはここ数年マンション価格の高騰により明確な狭小化(基本的には「デベロッパーの販売面での都合」によるもの)が起こっていますが、それを受けてリセールマーケットにおいてはどのような傾向が出ているのだろうか、といったあたりが今回の主題になります。

さて、早速データを見ていきましょう。
大まかなエリアごとの新築の平均専有面積の推移になります。
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直近3年(B期間:2016~2018年)とマンション価格が安かった3年間(A期間:2010~2012年)の平均専有面積を比較するとやはり明確な平均専有面積の低下傾向が見られますね。

いずれのエリアにおいても低下しているのですが特に低下幅が大きかったのはもともと平均専有面積が大きく絞る余地が大きかった(?)都下と千葉県でかなり大幅に低下しています。

千葉県と東京都を比べると、データのA期間においては、平均専有面積の差がおよそ10.6㎡あったのに対して直近のB期間においては6.8㎡しかなくなっておりその差がかなり小さくなってきていることがお分かりいただけると思います。

実際に千葉県の新築を取り上げていても中住戸には60㎡台の3LDKを見かけることが珍しくなくなりましたし、都内と大差のないプランニングがなされることは少なくありません。

さて、お次は中古(成約)の平均専有面積の推移になります。
※データの出所が異なるため、主に以下の点にご留意ください。
1)新築の各期間は「年」、それに対して中古は「年度」。
2)新築の数字には「いわゆるワンルーム投資マンション」は含まれておりませんが、中古の数字には含まれてしまっています。
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結果は新築とは大分異なります。
都区部では新築同様の傾向が見られますが、それ以外の都下・神奈川県・埼玉県・千葉県ではほとんど動きが見られず9年間もの長い期間に渡りほぼ一定の水準を保っているというのは予想外でした。

上の(※)で記載しているように、中古のデータには新築とは異なり「いわゆるワンルーム投資マンション」が含まれているため基本的に中古の方が小さい数字が出てしまっているわけですが、やはり都区部を除いたエリアでは「デベロッパー都合により半ば強制的に面積を絞られた」新築とは明確に異なる結果が出ていると言えるでしょうね。

直近2018年においてはそのようにワンルーム投資マンションの影響がありながらも新築と中古の平均専有面積の差がほとんどなくなってきており、特に都下・千葉県・埼玉県あたりにおいては新築では数少ないひと回り大きなプランを求めた結果がこの数字に表れているのかもしれません。

むろん単純に中古の方が相対的に安価(築年数などを考慮せずにシンプルにグロス価格を比較した場合の話)なことももちろん影響してはいるでしょうし、そもそも中古市場においてはまだまだ60㎡台の3LDKの比率が小さいことも少なからず影響しているはずですが、豊富な選択肢のある中古が「面積が小さな新築の受け皿」として一定の役割を果たしている可能性が高いでしょう。

次の記事では23区の新築と中古の平均専有面積を分析していきたいと思います。

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