白金ザ・スカイ【約80mの圧巻のエントランスホール&ラウンジ】20階57㎡11,000万円台(予定)(坪単価約641万円)
設計は梓設計、施工は大林・長谷工建設共同企業体です。
当物件の売主には二番目(事業持分順)に長谷工の名があることからもお分かりのように長谷工が深く携わった再開発ということで施工は大林組単体ではなく長谷工との共同事業体になっています。
ご近所の白金タワーも設計は梓設計であり、施工は鹿島建設・長谷工・新日本製鐵の共同事業体だったので共通点は少なくないですね。
なお、当物件は制振構造が採用されています。
当敷地は地表面から8mほどで強固な地盤になっており、10m以深を基礎底レベルとした直接基礎によるマットスラブ工法を採用しているので(標高5mほどの川沿いの低地ですのでちょっと意外でした)、「免震構造を採用するほどではない」と言えなくもないのですが、生命への影響はなくとも免震構造の方が揺れが抑えられるのは事実ですのでこのクラスの物件であれば免震構造を採用して欲しかった、採用すべきだったという思いもありますね(ちなみに、45階建の東棟の鋼材ダンパーは中層階程度まで、粘性体制振壁は4分の3ぐらいまで)。
なお、当物件は19階建の西棟にも同じく制振構造が採用されており、制振構造としたのはそちら側との兼ね合いもあったのではないかと推測されます。
今回のケースでは免震構造にするのであれば通常は免震構造にするレベルではない19階建の西棟も免震構造にするのが筋でしょうし、そもそも2~4階はつながっていますので技術的にも少し手間がかかるはずです。
さて、長くなってしまったので共用施設や管理費等については正式価格発表後の記事で言及していきたいと思うのですが、このタイミングでどうしても述べておきたい点として東棟と西棟をつなぐように施された2階フロアのエントランスホール及びラウンジの空間設計の素晴らしさがあります。
「モデルルームのエントランス」でこの空間の一部を再現していることからも分かるように当物件の目玉となる部分であるのは誰の目にも明らかではあるものの、モデルルームのものは正直なところ再現性が中途半端…であり、この約80mの奥行×2層吹抜空間(80m全てが2層吹抜なわけではない)は総戸数1,247戸という山手線最大級のスケールを以てしても価値を感じる設計ですね。
北面が窓になるので採光抜群の明るい空間ですし、東西に長く、かつ、北側が首都高(+明治通り+古川)であることを上手に活かした素晴らしい設計だと思います。
その80mの「両サイド」に上下二方向のエスカレーターが設けられているあたりもとっても贅沢でラグジュアリーと感じますね。
前回の白金ザ・スカイ。
公式ホームページ

お部屋は東棟、57㎡の2LDK東向き中住戸です。麻布通りの向かい14階建のバームステージ三田を超える中層階住戸で、視界抜けはもちろんのこと窓際で首を曲げると北北東方向に東京タワーも望めるであろうポジションになります。
なお、当物件の東向きは1つ特徴があります。他の方角はより遮音性の高いT-3サッシであるのに対してこちら向きだけはT-2の一般的なものが採用されているのです。
その理由は当物件の「西側」に羽田空港増便により新飛行経路が予定されているからなのですが、そのようにサッシへの配慮がなされていますし(レゾネーターを入れたクレヴィアタワー大井町ザ・レジデンスなどの例もあります)、南風時(夏場を中心とした1年のうち4割程度の期間を想定)の15~19時(切替時間を含むため実質3時間程度)を前提とするのであれば尚更資産価値などへの影響を気にする必要はないと思っています。
いつだかも書いた気がしますが、そんなんで価格が下がるのであれば私は積極的に買いに行きますわ…。神経質な方には絶対にオススメはしませんけども…。
間取りとしては一般的な大きさの2LDKではあるものの、ダイレクトサッシを多用した外観デザインからも分かるように中住戸ながらガラス面に特色のあるものです。
窓際の下り天井高は2.15m(26階以下は最大天井高は2.55m)とやはり及第点ですし、面積のわりにワイドスパン設計にもなっているので開放感の高いお部屋になります。
居室配置的にキッチンはやはり中途半端なオープンタイプではあるのですが、クランクインアプローチの玄関廊下周りも高額物件らしいものと言えます。
一方、残念に感じるのは浴室が1317ではなく1418な点、衣装収納が少ない点が挙げられるでしょうか。
納戸やシューズインクローク、さらにはトランクルーム(専有面積に含まれている)など収納自体はわりと充実しているのですが洋室の収納が少ないですね。
坪単価は予定価格(1,000万円単位)で約641万円。このプランの低層階は600万円近い水準であり思っていたよりも強めの水準なのですが、30~40㎡台などを中心に低層階には坪単価500万円ちょっとのものもありますので、そういったお部屋は人気になること必至でしょう。
前回の記事でも書きましたが等価交換時に「このようなバランス」の提示をしてしまうと事業協力者住戸の低層階への偏りが強くなってしまうわけで…。
なお、スカイプレミアムグレード住戸はさておき、基本的には直近のザ・パークハウス白金二丁目タワー(平均坪単価約650万円)とほぼ同じか気持ち高めぐらいの印象になります。読者の方の中には羽田新航路による弱気な値付けを期待されていた方もいらっしゃったようですが、その際も申し上げたようにやはりザ・パークハウスの値付けを前提としたしっかりとしたお値段設定になってきたと思います。山手線内最大級の注目度抜群の物件ですので仕方ないでしょうね…。
上述の共用施設や管理費に加え、設備仕様面についても正式価格発表後に言及したいと思います。いましばらくお待ち下さい。
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