プレシス市川妙典【妙典駅でも50㎡台の超狭小3LDK】2階57㎡4,480万円(坪単価258万円)

プレシス市川妙典。

所在地:千葉県市川市富浜3-1-3他(地番)
交通:妙典駅徒歩6分
用途地域:第一種住居地域
階建・総戸数:5階建、28戸

東西線の高架沿いのポジションにはなるものの、妙典駅は駅近の分譲マンションが少ないエリアになりますので、利便性的には魅力の少なくない物件になります。

昨年のエクセレントシティ市川妙典とは異なりイオンが駅の反対側で少し距離が出てしまいますが、行徳駅へも徒歩12~13分ほどの距離感で、行徳駅前の西友(徒歩10分)、ドン・キホーテ(徒歩14分)なども日常的に利用できる買物利便性の高いポジションになります。

なお、プレシスシリーズらしい微妙な面積帯のプランニングなのでファミリーニーズの受け皿としてはあまり機能しないのかもしれませんが、通学区の行徳小学校までは徒歩9分という可もなく不可もなくな距離感になります。

設計は西尾建築設計、施工は今井産業、そしてデザイン監修はシーアンドスタイルです。いずれもプレシスシリーズで頻繁に起用される会社ですね。

当物件は50㎡台のみの総戸数28戸という小スケールながらデザイン・ランドプラン共に特色が窺えるもので、まず、ランドプラン上の特色としては小規模ながら三方角地ゆえの開放感が挙げられます。

敷地形状的に全戸南東向き(高架向き)とするのが正しかったかどうかは微妙なところなのですが、周りは低層建物ばかりのエリアなので余計にそのように感じることが出来ますね。

次にデザイン面ですが、「壁式構造」と「打放し」が際立っています。

壁式構造により各プランにおいて柱・梁のデッパリなどを回避出来ているのはもちろんですが、外観デザイン上も柱が目立たなくなっており、スッキリしたフォルムが印象的ですね。

同時に打放し部分を多くすることで洗練された印象も与えてくれていますし、最近のプレシスの例に漏れずかなりデザイン面に力を入れた物件と感じます。

同じくシーアンドスタイルによるプレシス武蔵野中央は木調ルーバーなどを用いた住友不動産風のデザインが印象的だったのですが、こちらも打放しを用いることの多い住不物件を彷彿させますね。

シックな色味で纏められたエントランスホールは間接照明もお洒落ですし、プレシスシリーズの中ではデザイン的な見所が少なくありません。

公式ホームページ
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お部屋は57㎡の3LDK、南東向き中住戸です。上述のように南東側は細い道路の先は東西線の高架になりますので、視界だけでなく騒音面での影響を受けるポジションになります。

ただ、周囲は低層建物ばかりのエリアになりますし、南東側が高架であるがゆえに低層階ながら半永久的に日照が保たれそうという点は「+」でしょうね。

間取りは、当物件を取り上げた理由の1つでもある狭小3LDKになります。
プレシスの狭小3LDKは当ブログを始めた2011年頃はかなり目立っていましたが、近年はマンション価格の高騰によりプレシスに限らず狭小感の強い3LDKが増えてきましたのでこのような大きさの3LDKを見たことがある方も少なくないでしょう。

ただ、当物件を取り上げるに至ったのはやはり都心部や23区内ではなく「妙典駅での狭小3LDK」という点にあり、狭小は狭小でも60㎡台の3LDKなどではなく50㎡台というのはやはりプレシスでなければ出来ないな…と。
プレシスは55~60㎡台の3LDKが中心となったプレシス向ヶ丘遊園も分譲していますし、都内に限らず限界まで面積を絞っています…。

なお、個人的には50㎡台に2LDKと3LDKが共存している点にも驚かされました。
こういった57㎡の3LDKにはLD隣の洋室の壁をなくしたメニュープランなどを設けることで「容易に2LDKが表現できる」のでわざわざ2LDKに特化した50㎡台のプランを設計する必要性はあまりないものなのですが、当物件には53㎡の2LDK(むろん3LDKにはならない)があるのです。

面積差が4㎡ほどしかないので2LDKと3LDKのグロス価格にほとんど差がないですし、あえてこの2LDKを選ぶ理由がほとんど見当たらない少々不可思議なプランニングと言えるでしょうね。

さて、こちらのプランなのですが、最大の特長はやはり壁式構造になるでしょう。ラーメン構造のように柱・梁の凹凸がないのでスッキリした効率性の高い空間が実現出来ていますし、違和感のないレベルで開口部を設けることが出来ているあたりにも好感が持てます。

壁式構造は言うまでもなく壁で支えるため、まとまった開口部を設けづらいなどの事情があるのですが、LDの開口部はしっかりとしたものですし、キッチンからもバルコニーに出られる設計になっているのも好感が持てますね。

一方、57㎡しかない3LDKながらLDKで13畳(LD単体で約10畳)確保出来ているのは立派ではあるものの、LD入口付近には実質的な廊下部分が大き目に混入していますし、収納はやはり少なめですね。

坪単価は258万円。視界が遮られる低層階なのでまだこの水準で済んでいますが、上層階は坪単価300万円ほどになっており、狭小プランの採用でグロス価格を抑えているとは言え少々強気な印象を受けます。

結構な本数の始発があるという点でも魅力のある妙典駅ですし、昨年のエクセレントシティ市川妙典(平均坪単価約270万円)、2015年のザ・パークハウス市川妙典(平均坪単価約275万円)などからしても相場並っちゃ相場並なのですが、モロに高架に面したポジションですので…。

設備仕様面は、少戸数のためディスポーザーはありませんが、食洗機、トイレ手洗いカウンターがついています。
水回りの天然石天板仕様がないのは価格的に仕方ないにしても、床暖房がガス式ではなく電気式なのはちょっと残念な点でしょうか。

管理費は340円/㎡。外廊下、かつ、ディスポーザーなしながらかなり高額な水準です。
スケールメリットの得られない小規模物件なのである程度高くなるのはやむを得ないのですが、300円/㎡程度に出来ていると良かったでしょうね。

駐車場は全14台で機械式になります。

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