2019年10月の首都圏マンション発売戸数
不動産経済研究所の発表によると10月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数2,007戸(前年同月比29.5%減)
1戸あたり価格5,992万円(前年同月比1.0%増)
契約率42.6%(前年同月比25.7ポイントダウン)
とのことです。
発売戸数に関しては、前年同月よりも多めの供給が予測されていたのが不可思議だっただけで、前月の記事で言及した通り今月も低調なものとなりました。
ただ、9月の前年同月比30%減に続く、29.5%減ですし、その上、契約率は42.6%という昨年12月の49.4%よりもさらに低い水準まで低下したのは驚きです。
昨年12月は、住友不動産がシティタワーズ東京ベイやシティタワー銀座東において、残戸数百戸を一括先着順で供給したがためにそれらを除くと50%台中盤ほど(もともと低いですけど…)であったと思われる契約率がさらに低下し50%を割るという事態になりました。
今月10月はまだ情報を精査出来ていないので確かなことは言えないものの、やはり住友不動産による影響が出ている感じでしょうか。ベイサイドタワー晴海がやはり先着順で大量供給された模様です。
ただ、それでも100戸ほどと思われるので契約率へのインパクトは限られており、そもそも仮にそういった住友不動産による「契約がほぼ伴わない大量供給」があった上での前年同月比29.5%減の供給だとしたら余計にひどいという話なわけで、いずれにしろ市場は末期的な状況と言えるのではないでしょうか。
どの物件とまでは言いませんが、「ご好評につき、第1期で〇〇戸供給しました!」と謳いたいがためだけに少々無理してでも供給を多めにしているような物件も散見されますし(以前ならば要望書が入った数だけ供給し、「〇〇戸即日完売!」を謳っていたところなのですが、それが様にならないぐらいの数しか要望書が入らないので、まだ数的に様になる「○○戸供給!」になっている印象です)、ほんの一部の物件を除きかなり厳しい状況になっているのは間違いないでしょう。
大手デベロッパーにとってはマンション分譲事業が会社全体の業績に与える影響はたかが知れていることもあり全くもって焦る様子は感じられないものの、中小デベロッパーにとっては今の市況はかなりギリギリ、来るところまで来てしまっていると感じますね…。
なお、価格云々については前月からほぼ横ばいですし、恒例の億ション比率も約5.2%ということで特段の動意は感じられません。特定の物件のシェアが突出していたということもないので、こんなものでしょう。
さて、来月11月なのですが、ブランズタワー豊洲の450戸、白金ザ・スカイの300戸という今年の秋冬の目玉物件の第1期がありますので、全てにおいて9~10月とは異なる数字が並ぶはずです。
それ以外にもプラウド日本橋久松町(全戸一括供給)、ブランズタワー所沢などの話題性の高い物件もあり、発売戸数や価格が大きく伸びるのは間違いないのですが、契約率に関しては予想しづらくどのレベルになるのか注目ですね。
※ハルミフラッグの第1期2次も11月下旬開始が予定されておりそちらも入るようなら、さらにインパクトのある数字になりますが、12月頭にかけての登録なので来月かな。
発売戸数2,007戸(前年同月比29.5%減)
1戸あたり価格5,992万円(前年同月比1.0%増)
契約率42.6%(前年同月比25.7ポイントダウン)
とのことです。
発売戸数に関しては、前年同月よりも多めの供給が予測されていたのが不可思議だっただけで、前月の記事で言及した通り今月も低調なものとなりました。
ただ、9月の前年同月比30%減に続く、29.5%減ですし、その上、契約率は42.6%という昨年12月の49.4%よりもさらに低い水準まで低下したのは驚きです。
昨年12月は、住友不動産がシティタワーズ東京ベイやシティタワー銀座東において、残戸数百戸を一括先着順で供給したがためにそれらを除くと50%台中盤ほど(もともと低いですけど…)であったと思われる契約率がさらに低下し50%を割るという事態になりました。
今月10月はまだ情報を精査出来ていないので確かなことは言えないものの、やはり住友不動産による影響が出ている感じでしょうか。ベイサイドタワー晴海がやはり先着順で大量供給された模様です。
ただ、それでも100戸ほどと思われるので契約率へのインパクトは限られており、そもそも仮にそういった住友不動産による「契約がほぼ伴わない大量供給」があった上での前年同月比29.5%減の供給だとしたら余計にひどいという話なわけで、いずれにしろ市場は末期的な状況と言えるのではないでしょうか。
どの物件とまでは言いませんが、「ご好評につき、第1期で〇〇戸供給しました!」と謳いたいがためだけに少々無理してでも供給を多めにしているような物件も散見されますし(以前ならば要望書が入った数だけ供給し、「〇〇戸即日完売!」を謳っていたところなのですが、それが様にならないぐらいの数しか要望書が入らないので、まだ数的に様になる「○○戸供給!」になっている印象です)、ほんの一部の物件を除きかなり厳しい状況になっているのは間違いないでしょう。
大手デベロッパーにとってはマンション分譲事業が会社全体の業績に与える影響はたかが知れていることもあり全くもって焦る様子は感じられないものの、中小デベロッパーにとっては今の市況はかなりギリギリ、来るところまで来てしまっていると感じますね…。
なお、価格云々については前月からほぼ横ばいですし、恒例の億ション比率も約5.2%ということで特段の動意は感じられません。特定の物件のシェアが突出していたということもないので、こんなものでしょう。
さて、来月11月なのですが、ブランズタワー豊洲の450戸、白金ザ・スカイの300戸という今年の秋冬の目玉物件の第1期がありますので、全てにおいて9~10月とは異なる数字が並ぶはずです。
それ以外にもプラウド日本橋久松町(全戸一括供給)、ブランズタワー所沢などの話題性の高い物件もあり、発売戸数や価格が大きく伸びるのは間違いないのですが、契約率に関しては予想しづらくどのレベルになるのか注目ですね。
※ハルミフラッグの第1期2次も11月下旬開始が予定されておりそちらも入るようなら、さらにインパクトのある数字になりますが、12月頭にかけての登録なので来月かな。
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