バウス武蔵境【完全アウトフレーム×コアクロ(有償)】2階72㎡6,338万円(坪単価292万円)

続けて、バウス武蔵境。

設計はSHOW建築設計事務所、施工は若築建設、そしてデザイン監修はスターテックです。

前回の記事で述べたように計画道路が敷地中央寄りを貫くがためにそのスペースに堅固な建物を立てられない(つまり、空地にしなければならない)という制約の中、プランニングされた物件になります。何の制約もない中での最善を尽くしたランドプランが見たかった…。

計画道路予定地は約2,100㎡と敷地面積の約4分の1にも及びますし、この位置は本当に厳しいものがありますよね。計画道路によって分断される(かもしれない)東側の部分に建物4棟を集約し、計画道路予定地を含む西側部分をガーデン(計画道路部分は遊歩道)としたことで計画道路さえ出来なければかなり贅沢なランドプランになってはいるのですが、東側の南北に細長い部分に4棟を集約したがために南向き住戸率が非常に低くなってしまっていますし、こんなに計画道路に振り回される物件というのもなかなかないなぁ…という感じですね。

計画道路と言えばパークホームズ目白ザ・フォレストであり、計画道路が実現すると敷地の「半分以上」がなくなってしまうという稀有なケースだったのですが(現状はまだ実現していません)、あちらは敷地の北半分ほどで、東西に計画道路が貫く形だったので、ほぼ南向きの配棟となった住戸への影響はこちらと比べると大分マシでした。

なお、パークホームズのケースでは計画道路の収用予定地に駐車場が多く配置されていたので、収用されようものなら駐車場が減ってしまうというデメリット(独立したエントランス棟もなくなります)があるのに対し、こちらは遊歩道部分であり、駐車場がそのまま維持されるというのはプラスではあるでしょうか。

ちなみに、ガーデンも多くが残りはしますが、道路の反対側に分離してしまうのでそこはどうかと思いますし、そもそもこういったケースって分離後の西側敷地(ガーデン)の容積は将来的にも東側敷地の容積に付け替えることが出来るのでしょうか?連担設計の対象になれるのかな??

現状は容積目一杯にプランニングされているので計画道路が実現し敷地の一部が収用されると既存不適格になるのですが(用途地域の変更により容積率が増加しない限り)、仮に容積の付け替えが出来ないとなるとそれは建物を東側と西側に分離して建て替えることになりますよね…。

前回の記事で書いたように、建て替えなんて遠い先のことでそれが行われる頃には法制度や周辺環境など色々なものが様変わりしていると思うわけですが、そういった点が曖昧だと検討者(リセール時の買主候補も含む)の不安要素が増し将来的な資産価値(リセールバリュー)へ少なからず影響が生じてしまうという意味で悩ましいところではあるでしょうね。

さて、あまりに計画道路の影響を受けてしまう物件なのでそればかりコメントしてしまっていますが、スケール感のある物件だけあってデザイン・共用面にも力が入っています。

エントランスホールからブックラウンジに至る空間はシックで趣のあるデザインが採用されていますし、そこからつながる東棟と西棟の中間部に施される仙川の流れを連想させる石庭と名付けられた空間もかなり個性を感じますね。

外観も戸境に設けられたマリオンなどによる繊細な凹凸が印象的で、全体的にデザイン面にかなり力を入れている物件と感じます。

計画道路がなければシンプルに人気が出た物件だったはずで、ネガティブ要素があるがゆえの施策という側面もあるのは否定しませんが…。

前回のバウス武蔵境

公式ホームページ
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お部屋は西棟の72㎡の3LDK、西向き中住戸です。現状は遊歩道+少しのガーデンビュー、そしてその先は第一種低層住居専用地域が広がった魅力の高いポジションです。

しかしながら、計画道路が実現すると目前が道路ですし、仮に向かいの第一種低層住居専用地域の用途地域が変更されようものなら今よりも高い建物になる可能性も無きにしもあらずなので、購入するにあたっては環境面が様変わりすることの覚悟が必要でしょう。

間取りは先ほどのプランと似た田の字プランです。
やはり共用廊下側の柱がアウトフレームされていますし、収納面がかなり充実したものになりますね。

なお、当物件には有償にはなりますが「コアクロ」という収納と小上がりが一体となったスペースの提案がなされています。

単なる大型収納とするのではなく、下部を収納、上部の小上がり空間を書斎や子供部屋とすることで空間効率を高めたものでなかなか魅力的なものですね。

坪単価は292万円。南棟(南向き)と比べると1割程度、東棟(東向き。計画道路による環境面の変化は小さい)と比べても5%以上安く、将来的なリスクを考慮したお値段設定ではあるでしょう。

ただ、上述のようにこの物件の不確実性は多岐にわたりますので妥当な金額などを計算するのは困難ですし、一般的な検討者はこういった点の知識に欠ける分不安はより大きくなると思いますので、西向き住戸に関してはぱっと見「安い!」と感じるぐらいの水準であるべきだったのかなとは思いますね。

1階住戸(建築基準法上の地下住戸)は坪単価280万円弱からありますけども、ポジションがポジションだけにパンチ力はないですね…。

設備仕様面は、スケールを活かしディスポーザー、そして、食洗機、天然石のキッチン天板、トイレ手洗いカウンターなども付いています。
浴室照明がダウンライトではなくブラケットタイプなのは少し残念な点になるでしょうか。

管理費は260円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付ですので違和感はありません。
ただ、このスケールがあればもう少し安くともおかしくなかった印象ではあるでしょうか。エレベーターは2基と一般的な基数ですので点検・メンテナンスコストがとりわけかかるということはなく、豊かなガーデンによる植栽管理コストが影響しているということなのでしょうか。

駐車場は全52台で身障者用1台のみが平置、残りの51台が機械式になります。

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