2019年全国マンション市場動向②【BIG4のうち3社が大幅減少】

昨日の記事の続きで、不動産経済研究所発表の2019年の全国マンション市場動向における、デベロッパー別の発売戸数を見ていきます。

2019年全国マンション市場動向①

1位:住友不動産 5,690戸(前年1位)
2位:プレサンスコーポレーション 5,305戸(前年2位)
3位:野村不動産 3,941戸(前年3位)
4位:三菱地所レジデンス 3,365戸(前年4位)
5位:三井不動産レジデンシャル 2,365戸(前年5位)

というトップ5で、前年からのトップ5の順位変動は全くありませんでした。

ただ、それぞれの発売戸数を見ていくとかなり大きな変動が出ていることが分かります。
トップの住友不動産は前年の7,377⇒5,690、3位の野村不動産は5,224⇒3,941、そして5位の三井不動産レジデンシャルも3,198⇒2,365と、首都圏を主戦場とする大手の供給が軒並み大きく減少しているのです。

マンションの売れ行きが好調だった2013~2014年あたりは4位の三菱地所レジデンスを含めた我が国を代表するこれら大手4社(BIG4)で年間2万戸を優に超える供給が行われていたのですが、今年はなんとか1.5万戸といったところで、供給減少(供給調整)が価格を高値維持させる一因になっているのは間違いないところと言えます。

ただ、今年(2019年)に関して言えば、全体の数字に比して大手の減少度合いが大き過ぎる印象があるのも確かで、全体に占めるBIG4比率がかなり低下していることは見逃せない点の1つです。
※そのような大手による「供給調整(や価格調整)」が出来るのは市場に「大手による寡占状態」があるからこそ

BIG4比率の2013年からの推移は、「24.2%⇒25.3%⇒23.4%⇒22.9%(2016年)⇒24.8%⇒24.2%」となっているのですが、今年は低めだった2016年を大きく下回る21.7%にまで低下しています。

これら大手4社の2019年ちょっと気になるマンションでもいくつも再開発プロジェクトを挙げているように、再開発系などの大規模案件はもちろんウエルカムなのでしょうが、「郊外寄りの小ぶりな物件を積極的に手掛けたい」という感じでないのは確かでしょうね。

【賃貸版】のパークアクシス浅草レジデンスの記事などで言及しているように都心部のマンション候補地においても賃貸にしてしまうようなケースが少なくなく、大手が分譲マンションの供給地を絞る傾向にあるのは間違いないところと言えるでしょうか。

ここ数年は価格高騰により分譲価格が高まってきたこともあり(プロジェクトの金額的スケールが以前よりも大きくなった。価格帯が上昇したことで利益が乗せられる余地も大きくなった(ここ2~3年はそんな印象は全くありませんが…))、以前は供給が少なかった郊外寄りの地で大手デベロッパーが供給するケースが増えてきていたのですが、大手デベに関しては今後立地の選別がより厳しくなるような気がしています。

そういった土地を準大手や中小が今よりも安価で拾えるような時代が訪れ、かつ、建築費の調整(五輪後は一段落?)も相まって、郊外寄りのエリアで目に優しい水準の物件が出てくると良いことだと思っているのですが…。

さて、ここからは、6位以下の気になるデベロッパーを挙げていきます。

東急不動産:13位(1,426戸)⇒7位(1,812戸)
大和ハウス工業:9位(1,627戸)⇒9位(1,702戸)

これら2社が躍進した印象ですね。
当ブログでは首都圏の新規供給物件のほとんどを扱っていますので、読者の方々ならば2019年のこちらの2社の存在感の高さは知るところなのではないかと思います。

特に東急不動産はメジャー7の一画として上述のBIG4が大きく減らした受け皿的な立ち位置になっていたと感じています。
単に戸数を大幅増加させているだけでなく、ブランズタワー豊洲ブランズ愛宕虎ノ門ブランズシティあざみ野ブランズタワー所沢など話題性の高い物件も多く、その勢いは確かなものと言えるでしょう。

0 Comments



Post a comment