シティハウス下目黒【高さ・容積共にシティテラスよりスケールアップ】3階70㎡8,300万円(坪単価390万円)
続けて、シティハウス下目黒。
設計・施工は長谷工ですが、当然のごとく二重床が採用された物件です。
当物件の最大のポイントは類似性の強い2012年のシティテラス下目黒の3階建(見た目は4階建。建築基準法上は地上3階地下1階建)とは異なり4階建(見た目は5階建。建築基準法上地上4階地下1階建)が実現している点でしょうか。シティテラスの敷地もこちらの敷地も高さ限度10mの第一種低層住居専用地域なので、本来ならばこちらも地上3階建が限界なのです。
しかしながら、敷地端からの外壁後退、歩道状空地の要件などを満たすことで、建築基準法55条2項の認定を受けているものと思われ約12mの4階建と出来ているのは非常に魅力的な点と言えるでしょう。
従前の目黒学園もこの物件並の高さのある建物だったはずで、一般的なケースよりも緩和は受けやすかったものと思われますね。まぁ、道路の向かい西側や北西側は一低ではなく高さ限度17mエリアなので当物件よりも高い建物が立ってしまうわけですが…。
一方、1フロア増やせているとは言え容積率は本来の150%になっているようなのでスケールアップを図ることは出来ていないようですが、シティテラスの敷地の方はそもそもの容積率が100%指定になっているのでやはりこちらの方がスケール感がさらに際立った物件ということになるでしょうね。
なお、空地率は約49%と、4階建に出来たことで一低物件にしては高い水準ではあるものの、敷地西側から南側にかけて設けられた歩道状空地を除いてはほぼほぼ駐車場という感じになるのはちょっと残念ですね。
インペリアルガーデンを彷彿させます…。
駐車場は全79台のうち半分程度を平置としており、維持修繕費などのランニングコストが嵩む機械式駐車場の台数を減らしているという点では評価出来るものの、地上4階建とすることでせっかく空地率を高めることが出来ているのですからガーデンなどのもう少しインパクトのある空間があって欲しかったという思いもありますね。
敷地北側エントランス前にはそれなりにゆとりのある空間が広がってはいますが…。
なお、総戸数195戸というスケールはあるものの共用施設はラウンジ(兼集会室)のみで、近年の住不物件の傾向そのままに「販売対象面積の最大化」を図ったケースになります。
エントランスホールは2層吹抜のそれなりのもの、外観に関しても横に伸びたスラブの打放しデザインなどそこそこ特徴のあるものになってはいますが、エリア内最大級の物件ということを考えるともっと想像を超えるような何かしらの取り組みがあって欲しかったという思いはありますね。
エリア内最大級だからこそ「それだけで十分」という考え方もあるとは思いますが…。
前回のシティハウス下目黒。
公式ホームページ

お部屋はB棟の70㎡の3LDK、南向き中住戸です。前回の記事でも書いたように、敷地南端に位置するB棟の南側は細い道路の向かいに不動小学校の校舎が屏風のように広がっており、最上階住戸ですら視界が妨げられるポジションになります。ただ、日照に関しては申し分のないものです。
間取りは、ギリギリ70㎡に乗せた感じのオーソドックスな田の字プランになります。
リビングインの洗面浴室など住友不動産の物件では非常によく見かけるタイプではあるものの、玄関が共用廊下からセットバックされている点、そして先ほどのプラン同様に異常なまでに収納が充実している点も特筆すべきものになるでしょうか。
LD畳数をご覧いただくとお分かりのように先ほどのプランほど極端なバランスとは感じませんし、スパン目一杯に確保された連窓サッシなどにも魅力を感じることが出来ると思います。
坪単価は390万円。視界的には良いものとは言えませんが、常々言っているように「一低エリアは高さ制限がきつい分、周囲の建物にも同じような高さのものが多く視界抜けが得られない」ことの方が多いものですし、半永久的に保証される日照面の魅力を考えると違和感のある水準ではないでしょうね。
同じ面積帯の上層階西向き中住戸に比べ300万円ほど安くなっており、日照よりも視界を重視した価格設定になっています。西側は戸建中心なので土地はまとまりにくいかとは思うものの、上述のように一低ではなく高さ限度17mの地になる(むろん別途斜線制限があるのでそれなりの大きさ・形状の土地でないとその高さになることはない)というあたりからしても同じぐらいの水準(西向きを南向きと同じぐらいのお値段まで下げる)であってもおかしくなかった印象ではありますね。
ちなみに、シティテラス下目黒の直近の成約価格はおおよそ310~390万円ほどのレンジになっており、年あたり1.5%の減価(※近年の都区部の傾向より)として築年補正すると新築で350~440万円といったところなので、上層階でこの水準ならば違和感のないところではあるでしょうか。
※ご参照
【減価率は著しい低下傾向】平均築年数から見る価格のトレンドについて
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、天然石のキッチン天板など、単価帯なりのそれなりのものになっています。
管理費は239円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付ですので総戸数195戸のスケールメリットを多少感じることが出来ます。上述のように半分程度を平置駐車場に出来ていることを考えればもっと安くともおかしくなかった印象ではありますが…。
※コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。
設計・施工は長谷工ですが、当然のごとく二重床が採用された物件です。
当物件の最大のポイントは類似性の強い2012年のシティテラス下目黒の3階建(見た目は4階建。建築基準法上は地上3階地下1階建)とは異なり4階建(見た目は5階建。建築基準法上地上4階地下1階建)が実現している点でしょうか。シティテラスの敷地もこちらの敷地も高さ限度10mの第一種低層住居専用地域なので、本来ならばこちらも地上3階建が限界なのです。
しかしながら、敷地端からの外壁後退、歩道状空地の要件などを満たすことで、建築基準法55条2項の認定を受けているものと思われ約12mの4階建と出来ているのは非常に魅力的な点と言えるでしょう。
従前の目黒学園もこの物件並の高さのある建物だったはずで、一般的なケースよりも緩和は受けやすかったものと思われますね。まぁ、道路の向かい西側や北西側は一低ではなく高さ限度17mエリアなので当物件よりも高い建物が立ってしまうわけですが…。
一方、1フロア増やせているとは言え容積率は本来の150%になっているようなのでスケールアップを図ることは出来ていないようですが、シティテラスの敷地の方はそもそもの容積率が100%指定になっているのでやはりこちらの方がスケール感がさらに際立った物件ということになるでしょうね。
なお、空地率は約49%と、4階建に出来たことで一低物件にしては高い水準ではあるものの、敷地西側から南側にかけて設けられた歩道状空地を除いてはほぼほぼ駐車場という感じになるのはちょっと残念ですね。
インペリアルガーデンを彷彿させます…。
駐車場は全79台のうち半分程度を平置としており、維持修繕費などのランニングコストが嵩む機械式駐車場の台数を減らしているという点では評価出来るものの、地上4階建とすることでせっかく空地率を高めることが出来ているのですからガーデンなどのもう少しインパクトのある空間があって欲しかったという思いもありますね。
敷地北側エントランス前にはそれなりにゆとりのある空間が広がってはいますが…。
なお、総戸数195戸というスケールはあるものの共用施設はラウンジ(兼集会室)のみで、近年の住不物件の傾向そのままに「販売対象面積の最大化」を図ったケースになります。
エントランスホールは2層吹抜のそれなりのもの、外観に関しても横に伸びたスラブの打放しデザインなどそこそこ特徴のあるものになってはいますが、エリア内最大級の物件ということを考えるともっと想像を超えるような何かしらの取り組みがあって欲しかったという思いはありますね。
エリア内最大級だからこそ「それだけで十分」という考え方もあるとは思いますが…。
前回のシティハウス下目黒。
公式ホームページ

お部屋はB棟の70㎡の3LDK、南向き中住戸です。前回の記事でも書いたように、敷地南端に位置するB棟の南側は細い道路の向かいに不動小学校の校舎が屏風のように広がっており、最上階住戸ですら視界が妨げられるポジションになります。ただ、日照に関しては申し分のないものです。
間取りは、ギリギリ70㎡に乗せた感じのオーソドックスな田の字プランになります。
リビングインの洗面浴室など住友不動産の物件では非常によく見かけるタイプではあるものの、玄関が共用廊下からセットバックされている点、そして先ほどのプラン同様に異常なまでに収納が充実している点も特筆すべきものになるでしょうか。
LD畳数をご覧いただくとお分かりのように先ほどのプランほど極端なバランスとは感じませんし、スパン目一杯に確保された連窓サッシなどにも魅力を感じることが出来ると思います。
坪単価は390万円。視界的には良いものとは言えませんが、常々言っているように「一低エリアは高さ制限がきつい分、周囲の建物にも同じような高さのものが多く視界抜けが得られない」ことの方が多いものですし、半永久的に保証される日照面の魅力を考えると違和感のある水準ではないでしょうね。
同じ面積帯の上層階西向き中住戸に比べ300万円ほど安くなっており、日照よりも視界を重視した価格設定になっています。西側は戸建中心なので土地はまとまりにくいかとは思うものの、上述のように一低ではなく高さ限度17mの地になる(むろん別途斜線制限があるのでそれなりの大きさ・形状の土地でないとその高さになることはない)というあたりからしても同じぐらいの水準(西向きを南向きと同じぐらいのお値段まで下げる)であってもおかしくなかった印象ではありますね。
ちなみに、シティテラス下目黒の直近の成約価格はおおよそ310~390万円ほどのレンジになっており、年あたり1.5%の減価(※近年の都区部の傾向より)として築年補正すると新築で350~440万円といったところなので、上層階でこの水準ならば違和感のないところではあるでしょうか。
※ご参照
【減価率は著しい低下傾向】平均築年数から見る価格のトレンドについて
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、天然石のキッチン天板など、単価帯なりのそれなりのものになっています。
管理費は239円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付ですので総戸数195戸のスケールメリットを多少感じることが出来ます。上述のように半分程度を平置駐車場に出来ていることを考えればもっと安くともおかしくなかった印象ではありますが…。
※コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。
関連記事
- アトラス表参道(旧称:旭化成渋谷二丁目プロジェクト)【表参道・渋谷、両駅徒歩7~8分】10階70㎡13,238万円(坪単価622万円)
- プラウド中目黒【ブランド×超狭小×共用施設】2階17㎡2,900万円台(予定)(坪単価約576万円)
- シティハウス下目黒【高さ・容積共にシティテラスよりスケールアップ】3階70㎡8,300万円(坪単価390万円)
- シティハウス下目黒【80㎡未満ではズバ抜けた収納力】4階79㎡10,200万円(坪単価425万円)
- ザ・パークハウス目黒本町【小規模ながら内廊下×玄関前宅配ボックス】2階37㎡5,200万円(坪単価465万円)