ブリリアタワー有明ミッドクロス【スラットロータリー×フラットスラブ】4階44㎡3,898万円(予定)(坪単価290万円)

続けて、ブリリアタワー有明ミッドクロス。

設計・施工、さらにデザイン監修も三井住友建設であり、免震構造に加え、前回の記事で述べたように「SulattoRotaryTower」構法が採用されたことで角住戸周りの約2.4mのサッシ高が大きな特長になっています。

また、二次元の間取り図などからは分からないのですが、玄関框の段差は非常に大きくリーフィアタワー海老名などと同様のフラットスラブ構造が採用されています。段差は大きくはなりますが、床とスラブとの間にゆとりを持たせたことでリフォーム時に水回りを動かしやすいなど可変性の高いものになっているのももう1つの大きな特長になるでしょう。

共用部内装設計監修は乃村工藝社が起用されており、高級感・センス共に最高クラスと感じたブリリアタワー上野池之端とまでは言えないものの、やはり洗練された印象のある佇まいになっています。

総戸数300戸とタワマンにしては小ぶりながらも32~33階にかけてスカイエアラウンジ(+アウトドアテラス)、キッズルーム、ゲストルーム&パーティルーム、そしてルーフトップテラスがあるのは"このエリアのブリリアタワー"ならではと言えますし、1階部分に設けられるカフェ~カフェテラス~ミッドクロスガーデン(インターロッキング)~交流広場(芝生)という開かれた一連の空間も大きな特長になるでしょうね。

カフェはどこが入居するか未定とのことですが、カフェは地域貢献施設(※)という位置づけで外部の方も利用できるものになりますので、当管理組合の負担が大きくなるようなことはなく(ただ、少なくとも現状はけして人通りの多いところではないので、外部の利用者がどこまでいるのか気になる点の1つ。採算に難があると魅力的なカフェは入ってくれなそうですし…)、この一連の空間は非常に贅沢なものと言えるでしょうね。
※2階にも保育園やコミュニティスペースなどが施され、地域貢献施設を施すことで高さ制限の緩和を受けている。

当物件の空地率は約74%と上に伸ばすことで空地率を高めることの出来るタワマンの中でも高くなっており、そのゆとりを活かし、平置駐車場が18台分(来客用・身障者用・カーシェア用含む)確保出来ているのも1つのポイントになるでしょう。

ちなみに、駐車場の大半はタワー内部の機械式でその132台と合わせ全150台になります。最近のタワマンにしちゃ多い方です。ただ、機械式のうちハイルーフ(セミハイルーフなので全高1.8mまで)がわずか10台しかないのはネックでしょうね。近年はハイルーフ車人気が高くハイルーフ車室が足りなくなるケースが少なくないのです。

前回のブリリアタワー有明ミッドクロス

公式ホームページ
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お部屋は44㎡の1LDK、北西向き中住戸です。北西方向隣接地は都が所有しており、いずれは何かが立つ可能性が高いです。ただ、その手前はその敷地内の平置駐車場になっており、至近距離が壁になるようなことはありません。

間取りとしては、やや大き目の1LDKで物件内では最も小さなものになります。ブランズタワー豊洲の記事でも言及したように、昨今のマンション価格高騰を加味すると1LDKは40㎡前後のプランも施すことで検討者層をかなり広げることが出来ますし、近年の新築分譲マンションにおける「30㎡台前半の1LDK」の供給具合からすると40㎡程度はむしろゆとりのある方と言えると思うので、最低面積での44㎡はやや不思議な印象すらありますね。

むろんこのぐらいしっかりとした面積の1LDKもあるべきとは思います。ただ、下限は40㎡で十分とすら思うわけで、下限を40㎡にしておけば"このようなふざけた価格設定"にする必要もなかったんだろうなと(笑)。

3階は自転車置場になるので住戸はこの4階からになるのですが、4階が3,898万円なのに対し視界にほとんど差のない6階は4,398万円と500万円もの差が…。

とりわけ魅力的な視界が広がるわけではない南東向き中住戸46㎡の1LDKが4階で4,498万円(坪単価324万円)ですし、完全な「パンダ部屋」になります。

まだ予定価格の段階ですので今後調整が入る余地はあるものの、このお部屋のお隣の55㎡の2LDK(同じ北西向き中住戸)の坪単価は驚きの331万円ですし、「マンションに妥当な価格など存在しない」ということがよ~くお分かりいただけるいい例だと思いますね。このレベルになると正直、笑うしかない(汗)。

そのぐらい「パンダ」が必要な市況なのだと思いますし、パンダがあること自体はこちら側の立場からするとむろんいいことではあるのですが、当然このお部屋の倍率は高くなってしまいますし、このようなお部屋を買いたくとも買えなかった方にとっては正直気持ちの良いものではないですよね。

ちなみに、4階西角の74㎡は坪単価265万円でやはりこのお部屋並のパンダ演出がなされています。グロスは5,898なのですが5,998ではないところに市況がより深刻であることを感じてしまうのは気のせい???

設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナ、フィオレストーンのキッチン天板、トイレ手洗いカウンターなど違和感のないものがそろっています。

管理費は430円/㎡。ディスポーザー付、かつ、内廊下、また各階ゴミ置場もありますが、コンシェルジュサービスなしでのこの水準なのでかなりネックにはなるでしょうね。総戸数300戸での24時間有人管理ですので仕方のないところではあるのでしょうが…。

※コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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