渋谷区・新宿区・目黒区・文京区のマンション市況【2019年市場動向フィードバック③】
さて、第3回目は渋谷区・新宿区・目黒区・文京区という都心3区顔負けの高額エリアの2019年をフィードバックしてみましょう。
※首都圏や都区部の全体感については以下をご参照下さい。
⇒2019年全国マンション市場動向
⇒思っていた以上に波及した価格高騰【2019年マンション市場動向フィードバック①】
不動産経済研究所によると4区の数字はこちらで(「順位」や「前年比」などに関しては私が計算したものになります)、

さらに、2006年以降の平均単価の動きをグラフで表したものが以下になります。

※いずれの結果にもいわゆるワンルーム投資マンションは含まれておりません。
・渋谷区【2年連続トップの坪単価、平均専有面積も一段と上昇】
2018年に次いで2019年も23区中トップの平均坪単価を記録したのはこちら渋谷区です。
販売戸数が前年比約6割と大きく減少する中で、以下のザ・コート神宮外苑、プラウド恵比寿ヒルサイドガーデン、シティタワー恵比寿といった高額物件のシェアが高くなっているので当然と言えば当然なのですが、それ以外にもザ・パークハウス恵比寿やプラウド渋谷本町と言ったあたりも昨今にしては好調な売れ行きを記録しており、幅広いエリア・面積帯でのニーズの高まり、そして価格高騰を感じる区になっていると思います。
それら特定の物件の影響は否定できないものの、平均専有面積は72.6㎡でハルミフラッグが半分弱を占めた中央区に次ぐ23区中2位(ハルミフラッグがなければ間違いなく23区中1位)という点も注目すべき点になるでしょう。
再開発エリアだけでなくその周囲、そして区全域での評価が一段と高まり100㎡超のプレミアムプランや一般的なファミリータイププランまで幅広いニーズの高まりが窺えます。
参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
ザ・コート神宮外苑(約895万円)
ザ・パークハウス恵比寿(約585万円)
プラウド恵比寿ヒルサイドガーデン(約830万円)
シティタワー恵比寿(約810万円)
プラウド渋谷本町(約420万円)
※パークコート渋谷ザ・タワーは定借のためカウントされていません。
・新宿区【前年比での上昇率は高いが…】
平均坪単価は前年比で110%の上昇とわりと大きく都心区では文京区に次ぐ水準です。
ただ、2016~2017年あたりと大差のない水準で個々の物件の影響などもあり昨年が低調だっただけと言った方が正しい印象で、例年近い坪単価にある目黒区や文京区にはわりと水をあけられた結果になってしまっています。
今年も以下のザ・パークハウス市ヶ谷がわりと大きく寄与していますし、この水準以上を維持するには目玉物件の供給がカギになると思います。
戸数はそれほど多くありませんが2020年は新宿区ではズバ抜けたお値段設定になるであろうザ・レジデンス四谷がありますので上昇しそうですね…。
参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
ザ・パークハウス市ヶ谷(約480万円)
・目黒区【平均専有面積を伸ばしつつの単価上昇】
平均専有面積を大きく伸ばした中でしっかりと平均坪単価が伸びた本年数少ない区であり、文京区と共に港・千代田・渋谷あたりの高騰し過ぎたエリアの受け皿的な立ち位置がより強まったように思います。
文京区に関しては超目玉物件パークコート文京小石川ザ・タワーが引っ張っての数字とも言えますが、こちら目黒区に関してはそこまで突出した物件があったわけではなく、より全体的な上昇傾向が窺える結果と言えるのではないでしょうか。
参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
シティハウス中目黒サウス(約410万円)
ディアナコート目黒(約570万円)
ドレッセ都立大学(約495万円)
・文京区【最大の上昇要因はパークコートだが…】
例年目黒区や新宿区と近い坪単価にある文京区ですが、2019年は平均坪単価23区中2位の上昇を記録し、平均坪単価約495万円とかなり高騰しました。
その原因は明白で年間発売戸数988戸のうち4割弱(384戸)をパークコート文京小石川ザ・タワーが占めているからということになります。
ただ、ざっくりそのパークコートを抜きにして平均坪単価を計算してみてもおおよそ445万円ぐらいにはなるようで、国立小学校に通いやすいエリアなのはもちろん、誠之小学校を初めとした公立小学校人気なども影響してかファミリー向けの1億前後のお部屋のニーズが一段と強まっているように感じるエリアですね。
参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
クレヴィア小石川後楽園(約475万円)
クレヴィア文京湯島(約440万円)
パークコート文京小石川ザ・タワー(約575万円)
◎渋谷・新宿・目黒・文京の総評
港・中央・千代田の総評の中でも述べましたが、それらのエリアの価格高騰により特に新宿・目黒・文京あたりはそれらの受け皿的なニーズが増えていると感じます。
坪単価500万円を超えてくると士業などの高給取りのサラリーマン(士業の自営となると話は別です)でもファミリータイプが手が届きづらくなりますが、これら3区の平均はまだ400万円台であり、ファミリータイプが1億前後で購入できるというところは都心3区や渋谷区などとは明確に異なる点だと思います。
とは言え、2019年に都心3区との差はぐっと縮まりましたので今後どのように推移するのか興味深いところですね。
※首都圏や都区部の全体感については以下をご参照下さい。
⇒2019年全国マンション市場動向
⇒思っていた以上に波及した価格高騰【2019年マンション市場動向フィードバック①】
不動産経済研究所によると4区の数字はこちらで(「順位」や「前年比」などに関しては私が計算したものになります)、

さらに、2006年以降の平均単価の動きをグラフで表したものが以下になります。

※いずれの結果にもいわゆるワンルーム投資マンションは含まれておりません。
・渋谷区【2年連続トップの坪単価、平均専有面積も一段と上昇】
2018年に次いで2019年も23区中トップの平均坪単価を記録したのはこちら渋谷区です。
販売戸数が前年比約6割と大きく減少する中で、以下のザ・コート神宮外苑、プラウド恵比寿ヒルサイドガーデン、シティタワー恵比寿といった高額物件のシェアが高くなっているので当然と言えば当然なのですが、それ以外にもザ・パークハウス恵比寿やプラウド渋谷本町と言ったあたりも昨今にしては好調な売れ行きを記録しており、幅広いエリア・面積帯でのニーズの高まり、そして価格高騰を感じる区になっていると思います。
それら特定の物件の影響は否定できないものの、平均専有面積は72.6㎡でハルミフラッグが半分弱を占めた中央区に次ぐ23区中2位(ハルミフラッグがなければ間違いなく23区中1位)という点も注目すべき点になるでしょう。
再開発エリアだけでなくその周囲、そして区全域での評価が一段と高まり100㎡超のプレミアムプランや一般的なファミリータイププランまで幅広いニーズの高まりが窺えます。
参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
ザ・コート神宮外苑(約895万円)
ザ・パークハウス恵比寿(約585万円)
プラウド恵比寿ヒルサイドガーデン(約830万円)
シティタワー恵比寿(約810万円)
プラウド渋谷本町(約420万円)
※パークコート渋谷ザ・タワーは定借のためカウントされていません。
・新宿区【前年比での上昇率は高いが…】
平均坪単価は前年比で110%の上昇とわりと大きく都心区では文京区に次ぐ水準です。
ただ、2016~2017年あたりと大差のない水準で個々の物件の影響などもあり昨年が低調だっただけと言った方が正しい印象で、例年近い坪単価にある目黒区や文京区にはわりと水をあけられた結果になってしまっています。
今年も以下のザ・パークハウス市ヶ谷がわりと大きく寄与していますし、この水準以上を維持するには目玉物件の供給がカギになると思います。
戸数はそれほど多くありませんが2020年は新宿区ではズバ抜けたお値段設定になるであろうザ・レジデンス四谷がありますので上昇しそうですね…。
参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
ザ・パークハウス市ヶ谷(約480万円)
・目黒区【平均専有面積を伸ばしつつの単価上昇】
平均専有面積を大きく伸ばした中でしっかりと平均坪単価が伸びた本年数少ない区であり、文京区と共に港・千代田・渋谷あたりの高騰し過ぎたエリアの受け皿的な立ち位置がより強まったように思います。
文京区に関しては超目玉物件パークコート文京小石川ザ・タワーが引っ張っての数字とも言えますが、こちら目黒区に関してはそこまで突出した物件があったわけではなく、より全体的な上昇傾向が窺える結果と言えるのではないでしょうか。
参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
シティハウス中目黒サウス(約410万円)
ディアナコート目黒(約570万円)
ドレッセ都立大学(約495万円)
・文京区【最大の上昇要因はパークコートだが…】
例年目黒区や新宿区と近い坪単価にある文京区ですが、2019年は平均坪単価23区中2位の上昇を記録し、平均坪単価約495万円とかなり高騰しました。
その原因は明白で年間発売戸数988戸のうち4割弱(384戸)をパークコート文京小石川ザ・タワーが占めているからということになります。
ただ、ざっくりそのパークコートを抜きにして平均坪単価を計算してみてもおおよそ445万円ぐらいにはなるようで、国立小学校に通いやすいエリアなのはもちろん、誠之小学校を初めとした公立小学校人気なども影響してかファミリー向けの1億前後のお部屋のニーズが一段と強まっているように感じるエリアですね。
参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
クレヴィア小石川後楽園(約475万円)
クレヴィア文京湯島(約440万円)
パークコート文京小石川ザ・タワー(約575万円)
◎渋谷・新宿・目黒・文京の総評
港・中央・千代田の総評の中でも述べましたが、それらのエリアの価格高騰により特に新宿・目黒・文京あたりはそれらの受け皿的なニーズが増えていると感じます。
坪単価500万円を超えてくると士業などの高給取りのサラリーマン(士業の自営となると話は別です)でもファミリータイプが手が届きづらくなりますが、これら3区の平均はまだ400万円台であり、ファミリータイプが1億前後で購入できるというところは都心3区や渋谷区などとは明確に異なる点だと思います。
とは言え、2019年に都心3区との差はぐっと縮まりましたので今後どのように推移するのか興味深いところですね。
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