豊島区・中野区・練馬区・板橋区のマンション市況【2019年市場動向フィードバック⑥】

今回の第6回は豊島区・中野区・練馬区・板橋区の2019年をフィードバックしてみます。
※首都圏や都区部の全体感については以下をご参照下さい。
2019年全国マンション市場動向
思っていた以上に波及した価格高騰【2019年マンション市場動向フィードバック①】

不動産経済研究所によると4区の数字はこちらで(「順位」や「前年比」などに関しては私が計算したものになります)
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さらに、2006年以降の平均単価の動きをグラフで表したものが以下になります。
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※いずれの結果にもいわゆるワンルーム投資マンションは含まれておりません。

・豊島区【個々の物件の影響が大きいが前年同様に堅調】
豊島区は例年供給戸数が少ないエリアで今年も墨田区に次ぎ23区中2番目に少ない208戸の供給しかありませんでした。

そのうち以下のオープンレジデンシア目白フロントコートが56戸を占めており、昨年に続き特定の物件の影響が大きくなっているのは確かでしょう。

ただ、やはりこういった価格高騰期には好立地の物件が出てきやすいのも事実で(少々価格が高かろうと良い立地の物件ならば金に糸目を付けない方が買ってくれるので相対的に売りやすい。さらに言うと土地も高騰しているのでいい土地が売りに出されやすくなる)、2020年に関してもプラウドタワー東池袋ステーションアリーナがついにお目見えになるので池袋・目白界隈の勢いが豊島区全体の数字にも表れてくるはずです。

2018年にかなり大きく上昇していたことから2019年は前年比では伸び悩みましたが、2020年はさらに上昇しそうですね。

なお、平均専有面積は減少し、また50㎡台に戻ってしまいましたが、2015~2016年頃(豊島区は2014年に消滅可能性都市に選ばれたことでイメージ的に「底」となった時期)の50㎡台前半とは異なり昨今はファミリー人気も高まっているエリアなので個々の物件次第のところはあるでしょうね。
2019年はオープンレジデンシア目白フロントコートとクレヴィア池袋イーストが平均専有面積を下げている感じです。

参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
オープンレジデンシア目白フロントコート(約460万円)

・中野区【グランドメゾンの影響か思ったほど伸びていない】
相も変わらずグランドメゾン江古田の杜が分譲を続けている状況で、グランドメゾンの131戸とブリリア東中野パークサイドヒルズの92戸で中野区全体の年間供給戸数418戸の半分強ということになります。

ただ、それら2物件の単価帯は上下に分かれているので2物件による偏りは大きくなく、どちらかと言うとここ数年は平均坪単価200万円台のグランドメゾンが長期分譲していることで中野区全体の平均坪単価が今一つ伸びきれていないと言った方が正しいかもしれないですね。

価格低迷期と価格高騰期の平均坪単価の比較において中野区は23区中下から2番目の114%であり、少なくとも数字上は明らかに伸び悩んでいます。

2019年は中野駅前でグランツオーベル中野(平均坪単価約450万円)なども供給されているのでもう少し伸びるかと思いましたが、案外な結果でしたね。

参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
ブリリア東中野パークサイドヒルズ(約370万円)
グランドメゾン江古田の杜(約290万円。2019年に供給されたもののみの平均)

・練馬区【単価上昇と共に専有面積減】
練馬駅北口目の前徒歩1分というインパクトのある地に誕生するプレシス練馬ステーションフロントの影響もあるにはありますが、それ以外にもアトラス練馬レジデンスプラウド大泉学園ステーションフロントパークホームズ練馬豊島園ステーションプレミアなど規模は小さくとも粒揃いのラインナップだったことで平均坪単価は前年比で111%としっかりと上昇しました。

ここ数年の価格上昇は23区内では緩やかな方でしたし、都心部へのアクセス性などを鑑みても好立地物件・ブランド物件が増えればこのぐらいの水準になることに何ら驚きはないでしょう。

なお、練馬区の平均専有面積は長い間70㎡前後で推移してきていたのですが、昨年、そして今年と少々低下傾向が見られます。

平均坪単価の上昇と共に、同じファミリータイプであっても数年前と比べ面積を2~3㎡ほど小さくすることでグロスの嵩みを抑えている物件が少なくないことが影響していると思います。

参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
ブリリア練馬高野台(約260万円)
クリオ練馬北町(約285万円)
プレシス練馬ステーションフロント(約375万円)

・板橋区【前年とは様変わりしファミリータイプ物件が席巻】
板橋区の2019年の年間供給戸数は469戸なのですが、うちアトラス加賀が199戸、プレミスト志村三丁目が100戸ということで、これら2物件の影響がベラボーに大きくなっています。

ただ、いずれの物件も板橋区内で突出した単価になっているわけではないので、ここ数年の流れの中で違和感のある数字ではないでしょう。

なお、それら2物件がほぼほぼファミリータイプで構成された物件であったことから平均専有面積は前年の62㎡ほどからかなり大きく上昇し、2017年以前に戻った感じになります。

新板橋駅~板橋本町駅あたりを最寄りとするエリアは「都心アクセス性の高さ」や「中山道・首都高沿いとなりやすい」ことからコンパクト物件が供給されやすくなっており、2018年は平均専有面積の減少が目立ちましたが、とりあえず2019年はこれら主な供給物件のおかげ(?)で打ち消された感じですね。

参考)2019年の主な供給(カッコ内は平均坪単価)(順不同)
アトラス加賀(約290万円)
ソライエ成増(約250万円)
プレミスト志村三丁目(約260万円)

◎豊島・中野・練馬・板橋の総評
上述のように豊島区は2018年に大きく上昇していたこともあり2019年は価格下落となりましたが、依然として高い水準ですし、やはりこの4区からも都心区からの価格波及を感じる結果になっていると思います。

中野区や板橋区は平均専有面積を大きく上昇させつつ(単価が伸びやすいとは言えない実需向けのファミリータイプ物件が主体)の単価上昇なので特にそういった様子が窺えるというものです。

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