ザ・パークハウス三田ガーデンレジデンス&タワー【柱と見た目は×、地下とガーデンは◎】2階47㎡6,770万円(坪単価472万円)

続けて、ザ・パークハウス三田ガーデンレジデンス&タワー。

設計・施工はフジタで、タワー棟は免震構造が採用されています。
ザ・パークハウス三田タワーザ・パークハウス高輪タワーは共に制振構造だったので、それらよりも階建が低いながらの免震はちょっとしたサプライズと言えるでしょう。

ただその一方で、前回の記事で書いたようにザ・パークハウス三田タワー同様のあまりに配慮に欠ける柱の食い込みと、かなり淡泊な外観デザインに関しては非常に残念な点になりますので、何を重視するか(どこに拘るか)によって大きく評価の分かれる物件だと思います。

なお、当物件の大きな特徴となるのが”ガーデン”という名の通りの緑豊かなランドプランでしょう。高さ制限の緩和を受けるために敷地周囲に空地を多く設けており、敷地北西頂点部と西側に広場状空地、北側・西側道路沿いの歩道状空地のある外構計画による豊かな緑が印象的です。

タワー棟とレジデンス棟をつなぐ敷地中央部に2階建のラウンジ棟があり、その2階部分には緑をクローズアップしたデザインのガーデンサロンも施されますので、しっかりとその名を体現した物件と言えるでしょう。

もの凄く高級感のある部分こそないものの、敷地全体に渡り大々的に地下フロアを有している点も魅力的で、地下1階部分には17台の平置駐車場(他機械式72台)を設けることが出来ており、タワマンにおいてそれなりの数の平置駐車場(しかもプライバシー性に優れた地下平置)を実現出来ているケースは少ないので、少なからず魅力になるでしょうね。
※むろん面積の大きなお部屋に優先権が付されています。

特にレジデンス棟は地下1階の駐車場フロアから住戸階まで直通で上がることの出来るエレベーター設計になっており、眺望で劣るレジデンス棟なりの強みを設けた形ですね。
レジデンス棟は南側がラウンジ棟になるので大半を占める南向き住戸は低層階でも半永久的に日照が確保されるということもあり、90~100㎡台がおよそ半分、最大120㎡超という構成になっているので、こういった駐車場ともマッチしています。

ちなみに、地下2階には78区画のトランクルームを設ける余裕もあり、地下部分に強みを感じる物件です。

また、タワー棟の屋上にルーフトップテラスが設けられているのでレジデンス棟の方も眺望を楽しむことが可能ですね。

前回のザ・パークハウス三田ガーデン

公式ホームページ
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お部屋は47㎡の1LDK、南向き中住戸です。やはりタワー棟のお部屋で南側は近いところに15階建の三田ハウスという形なので、日照も良いものとは言えません(斜め方向からはそれなりには得られるでしょう)。

間取りは西側が非常用エレベーターにえぐられており、なかなか歪な感じのものになります。

一応は南面ワイドスパンな形になっていることを考えるとキッチンに窓を設けることが出来ていないのは残念ではあるものの、共用廊下がわりと深いところまできており、玄関位置に魅力を感じることの出来るプランですね。
クランクインなのでプライバシー面への配慮がありながらも廊下は短く出来ています。

やはりバルコニー側の柱の食い込みは非常に残念なのですが、当プランの柱による面積消費はLDとキッチンの間の1本だけであり有効面積も上々でしょう。

柱が食い込んでいるということは柱と柱を結ぶライン上に梁も食い込んでいることに外ならず、室内窓際上部の下り天井はなかなかに存在感がありますが…(それに伴い洋室の引き戸の方立てもとっても大きいです…)。

坪単価は472万円。白金ザ・スカイやザ・パークハウス高輪タワーの40㎡台低層階とほぼ同じ水準ですので違和感のあるレベルではないものの、ここは麻布十番駅が近くなるとは言え最寄駅まで少々駅距離が出てくるポジションなので、気持ち強めな印象にはなりますね。

このプランは1LDKの中では面積が大きくグロスがそれなりになることからしてももう一声欲しいところでしょう(白金ザ・スカイの低層階30~40㎡台は"ミスプライス"の範疇だと思うのでそれと比べるのは少々酷ではありますが…)。

設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンターはもちろん付いていますが、それ以外は80㎡超か以下かでかなり印象が異なります。
細かくは、面積帯によってコンフォート、ラグジュアリー、プレミアム、プレミアムプラスという4グレードに分かれているのですが、ラグジュアリーとプレミアムに大きな差がありプレミアム(80㎡超)は主寝室まで床暖房、LDビルトインエアコン、全熱交換器などが備わっています。

管理費は401円/㎡。内廊下、かつ、ディスポーザー付、さらに各階ゴミ置場(レジデンス棟も)とコンシェルジュサービスまで備わってのものですので総戸数266戸からするとむしろリーズナブルなぐらいの印象です。

エレベーターもタワー棟は222戸に対し非常用含め4基、レジデンス棟は44戸に対し2基ということでかなり基あたりの戸数が少なくなっていることからしてもこの管理費は魅力でしょう。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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