グランドメゾン白金台五丁目【地階ならではの工夫】1階58㎡8,700万円(坪単価497万円)

続けて、グランドメゾン白金台五丁目。

設計は宮川憲司建築事務所、施工は佐藤秀です。
グランドメゾン西原三丁目と同じ組み合わせで、高価格帯のグランドメゾンシリーズで実績豊富な宮川憲司建築事務所らしさを感じる繊細なデザインを纏った物件です。

最大の特長と言えるのが外壁部分で、縦と横それぞれのラインをタイルなどの趣の異なるマテリアルを用い際立たせているので、スケール以上の存在感があります。

一方、少々残念に感じるのがエントランス周りでしょうか。
グランドメゾンシリーズの十八番である石積みはやはり良い点ですし、小規模ながらエントランスアプローチ部分にもそれなりにゆとりを感じることは出来るものの、同様に小規模なグランドメゾン成城レジデンスグランドメゾン成城六丁目グランドメゾン代沢三丁目のような総戸数に似つかわしくない共用面でのスケール感はなく、立地故とは言え非常に高額な価格帯からすると”サプライズ”レベルのもうワンランク上の何かが欲しかった印象ではありますね。

まぁ、駐車場において逆の意味での”サプライズ”をしてしまっている物件なので同時にエントランス周りを頑張ってしまうと、エントランスでこれだけ頑張っておきながらなんで駐車場がないの???ってなりますのでこれはこれで“統一感”があるのだとは思いますが…。

前回のグランドメゾン白金台五丁目

公式ホームページ
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お部屋は58㎡の2LDK、北向き中住戸です。北側は低層の法蓮寺なのですが、このお部屋は建築基準法上の地下1階になるいわゆる地下住戸ですので視界は基本的に”テラスの壁”ということになります。

北向きなので日照もほぼ得られませんし、テラスもそこまで奥行があるわけではないので採光面も気になるところでしょうね。

ただ、間取りは地下住戸としてはかなり努力の跡を感じることが出来るものでそういったウィークポイントをある程度カバーしてくれるはずです。
ポイントは大きく3つあります。

1つ目はちょっとしたL字になった幅のあるLD開口部です。採光面で難が生じるポジションなりの計らいとも言え、LDに関しては採光もまずまずなのではないでしょうか。

2つ目が洋室1側の吹抜ですね。内廊下物件ですので、こういった一般的なスパンの中住戸2LDKでは1室が行灯部屋になってしまうものなのですが、吹抜を設けたことでそちら側にも開口部を設けることが出来ており、採光はイマイチでも通風面では大きな効果が期待出来ます。

ただでさえ地階住戸は湿気が気になるものですのでこういった吹抜(北側だけでなく南側にも窓があることで風通しはかなりよくなる)があることのメリットは小さくないですね。

最後3つ目は床下収納です。洋室1室より少し小さいぐらいのかなり大きな床下収納が設けられており、床下収納は専有面積に含まれていませんのでこの空間を有効利用できる方にとってはかなり魅力的なものなるでしょう。

地階等の設計を中心に賛否ある物件であるのは間違いありませんが、駐車場をゼロにしてまで地階住戸を設けただけのことはある努力が垣間見えるあたりには好感が持てますね。

坪単価は497万円。地下住戸には400万円台中盤のものすらあり、暴挙に近いともいえる駐車場ゼロの地下設計をしただけのことはある価格設定ではあるのかなと。

当プランは専有面積外に大きな床下収納があるので実質坪単価はもうちょっと下と言えますし、このご時世にしては目に優しい方ではあるでしょう。

近隣で言うと白金ザ・スカイの低層階にあった坪単価500万円ちょっとの人気が集中したお部屋たちとくらべるとやはり高くは感じますが、安かったのは30~40㎡台であり50㎡台だと安いものでも540~550万円ぐらいはしてましたし、地階ならではの水準でしょう。

設備仕様面は、少戸数でもディスポーザー、さらに食洗機、ミストサウナ、天然石の水回り天板、トイレ手洗いカウンター、キッチン食器棚(バックカウンター)、天然石カウンターなどを採用した高級感のある浴室など、それなりです。

管理費は554円/㎡。かなりの小規模ながら内廊下、かつ、ディスポーザーを採用していることが影響しかなり高いです。全戸100㎡超ながら総戸数10戸とここよりもさらに小規模だったグランドメゾン池田山の483円/㎡よりもさらに高く、駐車場(収入)がないことも影響しているのかもしれません。

池田山の駐車場は機械式で、機械式の場合は維持費等が結構かかってきてしまうので管理組合の採算面ではそこまでメリットにはならないはずですが、こういった都心では駐車場代はかなり高めに設定できるので機械式であってもないよりはあった方がお金の面でも優位性があるでしょうね。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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