パークホームズララ南船橋ステーションプレミア【屋内共用施設は「立地なり」のシンプルさ】1階72㎡3,988万円(坪単価182万円)

続けて、パークホームズララ南船橋ステーションプレミア。

設計・施工は長谷工で直床です。
1階(共用階)の階高が特段高い印象ではないですし、住戸最大天井高が2.5~2.55m確保出来ていることを考えれば、天井高を下げることでこの「高さ60m未満の20階建」での二重床も十分可能だったはずで、そういう意味ではやや残念な思いはあります(ざっくり言うと単純計算で階高3mあれば二重床が可能です)。

ただ一方で、前回の記事で書いたように、駅前再開発エリア内は「高さ限度45m」となる予定のようで、エリア内に分譲される予定の後発2物件よりも高さを出せているというのはポイントの1つではあるでしょうか(まぁ、サザンやホライゾンはより高さのある22階建ですけども…)。

デザイン監修は榊頼彦建築事務所です。パークホームズということもあり、なんとなく”光井純”感を彷彿させるデザインなのですが、榊氏ということで納得ですね。
榊氏は以前光井純氏の事務所に在籍していた方でパークホームズ木場クリアテラスパークホームズ練馬中村橋クリアコートなどの三井物件での実績があります。

外観は前回取り上げた南西角住戸のバルコニー部分に工夫を施した帆船をモチーフにしたもので、パークホームズ品川ザ・レジデンスほどの特徴はないものの、スケールなりの存在感はありますね。

3種類のバルコニー手摺を施すことで外観が単調となることを回避していますし、パークホームズらしい手堅いデザインと言えるでしょう。

なお、共用面に関しては前回の記事で述べたように屋上テラスなどの高層部の施設はなく、”屋内”は正直弱いです。屋内共用施設はエントランス脇にラウンジがある程度になります。

ただ一方で、20階建とそこそこの高さを出せたことで空地率は約65%と非常に高いものと出来ており、屋外にはコミュニティガーデン、シーズンアベニュー、エントリーガーデン、エントリーアベニュー(ららストリートからつながる屋根付きのアプローチ)、ラウンジガーデン、グリーンウォークなど緑豊かなスペースが盛りだくさんなランドプランになっているのは評価できる点ではあります。
しかしながら、駐車場は機械式76台(他平置1台)ということで平置駐車場を犠牲にしたからこそのランドプラン(そもそも機械式でも76台は少なめ)とも言えるわけですし、ファミリータイプ中心の総戸数231戸というスケールがありながらのこの屋内共用空間は少々物足りない印象を受けますね。

以下で言及するようなディスポーザーがないなどと言ったオプション等で変えることの出来ない設備面でのコストダウンも残念ですが、個人的にはそれ以上に屋内の物足りなさを感じてしまいます。

それもこれも”動く歩道”による特別な立地が成せる技なのだと思いますが…。

前回のパークホームズララ南船橋ステーションプレミア

公式ホームページ
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お部屋は72㎡の3LDK、南向き中住戸です。南側道路の向かいが巨大なイケアの店舗になる1階住戸ですので圧迫感はなくはないでしょう。ただ、イケアは高さ的には一般的なマンションの10階建程度ですし、南西方向からの日照も十分に得られるであろうポジションです。

間取りは田の字ベースの一般的なものですが、それなりの大きさのテラス・専用庭付という点は少なからず魅力になるでしょう。

「ウォールドア×連窓サッシ」の先にテラス・専用庭が広がっているので空間的な広がりがありますし、さらに言うと玄関前にアルコーブ的なゆとりある空間を設けることが出来ているあたりも”そこいらへんの田の字プラン”ではあまり見かけることのないものです。

72㎡は近年の中住戸としてはしっかりとした面積で、収納面も充実していると感じますね。

坪単価は182万円。物件によっては専用庭がある分2階住戸よりも高い設定になることもありますが、この物件の1階は2階よりも安くなっており物件の下限水準になります。

イケアは存在感がありはするものの、目の前が壁だったり、日照が得られなかったりということはないのでこの単価の魅力は少なくないでしょう。

コロナにより販売開始のタイミングが遅れたことで今回の第1期ですら無償セレクトや有償オプションが中層階以上でのみ適用可能になってしまったことで第1期の63戸はそのほとんどが14階以上のお部屋になっています。ただ、そんな中でも価格帯に魅力のある1~3階もそこそこ供給されており、実際にこの価格帯に魅力を感じている方も少なくないようですね。

直近のサザンやホライゾンの中古での成約単価は130~140万円台が多くを占めてはいますが(中には120万円台、150~170万円台なども見られます)、当物件とは築15年近い差が出ますし、駅距離・立地(ららストリート経由)にかなり差がありますのでこの水準はやはり魅力だと思います。最上階でも眺望抜群という感じではないですし、そういった立地面での魅力を考えると上下の単価差が少々大きい印象でもありますね(セレクトが出来ないことを加味した部分もなくはないのでそのあたりを望まない方には余計に魅力的)。

設備仕様面は、食洗機すらオプションであるのも残念っちゃ残念ですが、総戸数231戸ながらディスポーザーがないことに比べれば全然気にはなりません。やはり後々お金をかけても”変えられない部分”は頑張って欲しかったところですね。
坪単価100万円台の物件などであればスケールがあってもディスポーザーがないケースはわりとありますが、この単価帯・スケールだとかなり限られます。

管理費は197円/㎡。これだけのスケールがありながらのディスポーザーなし、かつ、外廊下でのものですので高く感じます。
複数のガーデンなどの植栽管理費が高くついてのものでしょうか。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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