ザ・レジデンス四谷【2つの意味で意外なお値段設定】7階82㎡18,660万円(坪単価757万円)

ザ・レジデンス四谷。

4月に賃貸で出ていた地権者住戸を取り上げましたが、今回は分譲住戸になります。
コロナの影響で年初の完成からは随分と時間が経ってしまいましたが、この分譲開始を待ち望んでいた方も少なくないことでしょう。

(↓賃貸の時と重複しますが、一応概要)
所在地:東京都新宿区四谷1-50(地番)
交通:四ツ谷駅徒歩3分
用途地域:第一種住居地域・商業地域・近隣商業地域
階建・総戸数(※):地上6階地下3階建(ガーデン)、地上7階地下3階建(アベニュー)、60戸(地権者住戸34戸、事業協力者住戸2戸含む)
※地下3階~の表記になっていますが別に傾斜地とかそういうことはなくて、コモレ四谷自体が地上31階地下3階建で、地下や地上1~2階には商業や設備部分が入り、住戸部分はガーデン・アベニュー共に「地上3階~」になっています。

地権者住戸との兼ね合いで分譲はたったの24戸ですし(むろん全戸一括供給です)、そもそもこの再開発計画の全貌が上がってきた当初もタワマン的なレジデンスがないことを残念に思ったもので、もう少しレジデンスを重視した計画であって欲しかったという思いはありますよね。

暴論かもしれませんが、オフィスって高層にある必要ありますか?(爆)。
オフィス(四谷タワー)の陰に隠れるようなポジションにあるガーデン棟の南向き住戸とかってどういう経緯でそうなったのだろうか…。こういった大規模オフィスは基本的に1室1室が大きいですし、廊下やトイレなどの設備共用部分のスペースも相当程度必要なのでフロア全方位に窓を施す必要などないのです。
”オフィス中心”の計画ではあろうとも高層部分は”レジデンスの方がより活きるポジション”であることを考えれば高層の数フロアだけでもレジデンスであって欲しかったなと。

あえてオフィス棟にはレジデンスを設けず、その周りに段々畑(色気のない言い方…笑)のように緑をふんだんに設えたこの再開発構想の”目新しさ”も確かですし、実際緑はかなり魅力的ではあるのですが(まだ、小さな木も多いですが、時の経過と共に厚みが増していくのは間違いありません)、既にアクロス福岡のような前例もあるわけですし、少々大人しくまとまってしまった感もなくはないですね。

タワー上部をレジデンスにして坪単価1,000〜1,500万円とかで売ったらそれだけで街区全体の知名度はうなぎ上りだったでしょう…。
世の中には”うなぎプラン”で知名度上げまくった物件も…、言い過ぎました。笑

前回のザ・レジデンス四谷(賃貸)

公式ホームページ
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お部屋はアベニューの80㎡超の3LDK、南西角住戸です。再開発エリアの南西頂点部に位置するアベニューの最上階住戸で、南西方向は同じような高さのビルがあるものの、南や西は視界抜けが出てくる物件内でも魅力あるポジションになります。

ただ、コモレビの広場を望むガーデンの西向きや外濠方向(水はなく線路の影響は小さくないですが、春は桜がきれいです)を望む東向き(全て地権者住戸)のようなインパクトには欠けるというのが正直なところではあるでしょうか。

先に言ってしまうとこのお部屋が物件内で最も単価高の設定になっており、最高単価のお部屋のわりには…という視界条件ではありますよね。

さらに言うと、100㎡超のゆとりあるプランも分譲として存在してはいるものの、こちらよりも単価が控えめでお値段設定も少々「?」が付きまとう物件になっています。

高層部分は難しかったとしてももっと低層でもガーデンビューなどの条件の良い住戸を増やすなどして坪単価1,000万円でも多くの方が納得するぐらいの住戸を作ってしかるべきだったと思うんですけどね…。

こちらアベニューは曲面設計が美しいガーデンとは異なる一般的な板状のフォルムで、プラン自体も最高単価とは思えないほどふつーのものです。

このクラスの物件で玄関廊下をほぼ一直線にし、妻面に洋室3室並べるってどうなのか…。
LDの開口部幅はそれなりだけどもルーバルには面していないですし、一般的な形状の板状マンションでこの南面の柱の食い込みは正直理解不能なレベルです。本日二度目の言い過ぎ。笑

この立地・ポジションでこんなセコイ3LDKである必要はない気がするわけで、洋室3の引き戸をとってしまえばそれなりの2LDKにはなりますけども…。

坪単価は757万円。賃貸住戸の記事で言及したように100㎡超のプレミアム感の高いプランはこの水準も超えると思っていたのでこれが最高単価というのは2つの意味で驚かされました。

1つは、この水準が最高単価なの?という点、そしてもう1つは、言い方は悪いかもしれませんがこんな平凡なプランの80㎡台が最高単価なの?という点です。

いくつかある100㎡超のラグジュアリープランは階が下だったり、視界がイマイチだったり(例えばアベニューの最上階南東角は126㎡あるがオフィスの影響がある)ということもあり、色々な要素が組み合わさった結果こういったお値段設定になったのだと思うのですが、そうは言えどもちょっと違和感があるかなぁ…。

なぜなら80㎡台買う人に”お金に糸目をつけない方”いなくないですか???そこを最高単価にするってのはどういうことなのでしょう?
100㎡未満は利回りから逆算する感じ(賃貸の記事ご参照)で坪単価600万円台後半から700万円、そしてタワーの高層階とは言わずとも100㎡超をもっと良い位置(プラン的にももう少し頑張って、各階ゴミ置場なんかも設ける)にして坪単価800〜1,000万円でめでたしめでたしだと思っていたのですが…。

アベニューに関してはLDですらエアコンがビルトインではなく坪単価600〜700万円台の物件として相応しいとは言えない仕様なのも気になります。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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