ディアナコート大森山王【起伏・駅距離はあるが山王らしい住宅地】4階72㎡9,990万円(坪単価470万円)

ディアナコート大森山王。

所在地:東京都大田区山王1-2801-1他(地番)
交通:大森駅徒歩9分、西大井駅徒歩11分、馬込駅徒歩14分
用途地域:第一種低層住居専用地域
階建・総戸数:4階建(建築基準法上は地上3階地下1階建)、33戸

山王エリアでのモリモトの実績は豊富で、2002年のクレッセント大森山王から始まりこの物件が4件目になるのですが、クレッセント、ピアース、アールブランと来てついに(?)「ディアナコート」ですね(最近、ピアース大森山王三丁目もリリースされました)。

駅は近いとは言えないですし、駅からのアプローチは起伏が激しいので徒歩9分以上の労力を伴うポジションではあるものの、第一種低層住居専用地域内、かつ、シオノギ製薬の寮跡地ということからもお分かりのように古くからの住宅地に位置した物件で、"ディアナコート"でも違和感はないでしょう。

ただ、前物件のアールブラン大森山王は落ち着きある一低ポジションでもディアナではなかったわけですし、昨今のモリモトはコンパクトな「ピアース」の供給が盛んですんで、個人的にはディアナが見れて嬉しかったという思いはありましたね。ほんと最近はディアナ少ないですから…。

一低エリア(建物の用途が限られる)なので買物利便もけして高くないポジションですが、ジャーマン通りに出ればそこそこお店がありますし、蘇峰公園が徒歩2分、通学区の山王小学校が徒歩6分など子育て世代にとってまずまずバランスの取れたポジションと言えるでしょう。

西大井駅側へ向かうにも起伏はあるものの、JRが徒歩11分というのも魅力の1つだと思います。

公式ホームページ
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お部屋は70㎡の3LDK、南東角住戸です。建築基準法上は3階ですが、最上階ですし、南東角地の南東角住戸なのでいずれの面も接道した好ポジションです。
南側道路の向かいは青空駐車場なので将来的には影響が出てくる可能性はあるものの、同じ一低(最高高さ10m)エリアですし、南東~東にかけては戸建など当住戸よりも低い建物が連なるエリアになるので視界抜けまで得ることが出来ますね。

間取りは70㎡にギリギリ乗せているとは言え、条件の良い南東角最上階のわりには小ぶりなものです。
当物件は30~50㎡台がわりとたくさん存在していますし、ディアナコートの中では"ピアース寄り"、少々消極的なプランニングの物件という印象にはなりますね。

ディアナコート駒場翠景ディアナコート三軒茶屋などもしかりで近年はディアナコートでもかなり面積を絞っている様子が窺えるのですが、ここは駅近・高アクセスの類の物件ではないですし、落ち着きある一低エリアであることを考えても全戸ファミリータイプになっていてもおかしくなかったと思います。
相当数のコンパクトが存在しているのはやはり”デベロッパーの採算(コンパクトの方方が単価を上げられる)”や”売りやすさ(グロス価格が抑えられるのでターゲットを広げられる)”というところを加味してのものなのでしょう。

この立地条件にフィットしているとまでは言えなくともモリモト物件の高いデザイン性や差別化を持ってすればこういった立地でもコンパクトニーズを生み出しやすいのでしょう。

さて、話がそれているのでこちらの間取りに戻ります。そんなけして大きな面積ではないながらも角住戸なりに廊下がしっかりとしているプランで効率性がイマイチなのは大いに気になる点でしょうか。

70㎡の3LDKでLDKが13.8畳は小さい方ですし、収納も今一つなのは効率性の悪さが影響を及ぼしたものと言えます。

LDは南側に幅のあるダイレクトサッシ(逆梁カウンターの腰高窓)があり、開口部は悪くはありませんが、東側の主寝室のダイレクトサッシ(順梁部分なのでさらにサッシ高がある)の方がインパクトがありますし、いずれにしろ角住戸ながらLDを角位置(二面採光)に出来ていないあたりも残念に感じますね。

坪単価は470万円。南向きでない角住戸は300万円台中盤からあり、日照・視界良好な物件内で優れたポジションなりにかなりしっかりとした水準です。山王らしさのある落ち着きある立地ですし分からんことはないのですが、70㎡というごくごく一般的な大きさ(山王にゆかりのある富裕層が手を伸ばす類ではない)のお部屋が約1億になってしまう単価には若干のミスマッチを感じてしまうところはありますね。
少なくともこの単価ならばもう少し効率性を高めて欲しかったですし…。

ちなみに、山王のこの界隈では近年物件供給が滞っていたので適切な比較対象が見当たりません。2013年の山王4丁目のアールブラン大森山王(駅徒歩8分)が平均坪単価約295万円、2012年のザ・パークハウス山王二丁目が平均坪単価約285万円という水準で、当然ながら2012~2013年頃と比べると大きく上昇しています。
駅前では2018年にパークホームズ山王二丁目ザ・レジデンスが供給されており平均坪単価約415万円という水準でしたね。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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