プレミスト蔵前【コンパクトの単価が思いのほか控えめ】55㎡6,290万円(坪単価378万円)

続けて、プレミスト蔵前。

設計は安宅設計、施工は淺沼組です。

実績豊富で知名度も高い安宅設計と淺沼組の組み合わせで、外観的には妻面(南面と北面)に施された格子状のダイレクトサッシが良いアクセントになっています。

以下のプランをご覧いただくとお分かりのように主開口部のある西面ですら柱がアウトフレーム化されていない設計で、プランに関してはお世辞にも褒められたものではないのですが、シックなトーンで纏められたエントランスを含む外観の設えは価格帯を意識してのものと言えるでしょうね。
エントランスアプローチをかなり奥行のあるものと出来ているのも上手いです。

また、総戸数57戸とけして大きな物件ではないながらも1階にはテレワーク時代に対応した事務作業の出来るラウンジスペース(床はヘリンボーン貼ですし、雰囲気にもかなり気を使っているようです)、屋上には花火大会を望めるテラスと押さえるべきところをしっかりと押さえた印象のある物件ですね。

前回のプレミスト蔵前

公式ホームページ
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お部屋は55㎡の2LDK、西向き中住戸です。西側は新堀通り沿いには13階建のパレステージ蔵前があり、その影響を感じるポジションです。ただ、接道したポジションですし、道路の手前敷地西端には植栽やエントランスアプローチを施すことで前建(パレステージの手前に背の低い建物があります)までの距離をわりと確保出来ているので低層階でも悪くないでしょう。
ただ、南西方向には12階建のザ・パークハウス蔵前もありますので南西方向からの日照への影響は避けられません。

間取りはオーソドックスな大きさの2LDKになります。当物件は1フロア4戸で37㎡(1LDK)・55㎡(2LDK)・65㎡(3LDK)・72㎡(3LDK)という組み合わせ(※フロアによっては事業協力者住戸との関係で33㎡などもある)になっており、中ほどの面積帯になります。

エリア的に3LDKはけして多くなくやや小ぶりとは言えおよそ半数を3LDKにしているあたりはマンションの価格(単価)が高騰している近年のこのエリアのプランニングにしては珍しいケースと言えます。面積が大き目な分単価がそこそこ抑えられているのかと思いきや全然そんなことはなくてそういった意味では少々残念ではあるのですが、駅近ながら大通りに面していない落ち着きも感じる立地条件なりのプランニングではあるでしょうね。

こちらの55㎡に関してはスパンが短いことが影響しベッドルーム1室が行灯部屋になっているのは気になりますし、先ほどのプラン同様に柱の影響で窓際の部屋の居室形状がちょっとあれですけど…。

そのように敷地西側の空地を活かしたり、はたまた外観デザインなども考慮してのものなのでしょうが、もう少しなんとかならんかったのか、という思いはありますね。

坪単価は378万円。このプランの低層階はほとんどが事業協力者住戸になっており、一般分譲では数少ない低単価のお部屋になります(上層階だと400万円前後になりますが、パレステージなどの影響があるのは同様なので単価差は大きくないです)。
わりと落ち着きのある立地条件とは言え、このエリア・駅距離だと30~50㎡台の方がファミリータイプよりも売りやすいにもかかわらず、当物件は面積帯による単価差が小さいというかなり珍しいケースです(約350万円の30㎡台すらあり、むしろ面積が小さい方が単価がこなれているとも言える)。
低層階とは言えどもこういった面積帯・単価帯のお部屋はこのご時世目に優しい水準で、特に30㎡台に関してはかなり弱気な印象があります。

コンパクトばかりで構成されたクリオラベルヴィ蔵前が全体的に強めの設定でしたし、直近にコンパクトなクリオが分譲されているがゆえのお値段設定ということでもあるのでしょうが…。

設備仕様面は、コンパクトもありつつの総戸数57戸でディスポーザーが付いているみたいですね。意外でした。
ただ、一方で浴室照明がダウンライトではなくブラケットタイプであるなど単価帯に似つかわしくない部分も見受けられますね。食洗機、トイレ手洗いカウンターは付いています。

管理費は339円/㎡。外廊下ですが、総戸数57戸でディスポーザー付ということ少々高めですが違和感のある水準ではないでしょう。

駐車場は全7台で身障者用を除いた6台が機械式です。

なお、駐輪場が1戸1台の57台分しかなく明らかに少ないですね。このポジションだと自転車通勤の方もいらっしゃると思いますし、およそ半分がファミリータイプ(3LDK)になった物件で1戸1台というのはかなり珍しいケースになります。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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