ザ・パークハウス五反野【なかなかのパンダっぷり】1階71㎡4,188万円(坪単価196万円)

続けて、ザ・パークハウス五反野。

設計・施工は川口土木建築工業で、直床になります。長谷工設計・施工の物件ではないですし、単価帯からしても直床は少々残念です。
ただ、建物形状から明らかなように第三種高度地区による斜線制限の影響は小さくなく、階高をなるべく抑え高層階住戸比率(及び南向き住戸率)を高めることを考えれば直床で仕方ないように思いますね。

そして、デザイン監修はインタープランデザインセンターです。

読者の方はご存知かと思いますが、インタープランデザインセンターの福田氏は「ザ・パークハウス」での実績がめちゃくちゃ豊富なデザイナーで、中でもザ・パークハウス中野富士見町ザ・パークハウス大宮吉敷町は素敵でした。

ここはエントランス周りにその中野富士見町のようなインパクトがなく、せっかくの三方角地で近隣からも目立つ物件であることを考えると、もう少し華なるエントランスを実現して欲しかったという思いがあります。

ただ、南向き中心とは言え斜線制限が影響し上層階へ行くほど住戸数が少なくなっていますし(フロア面積が小さくなっていますし)、南向き以外に東向き住戸も設計しないと容積率を全うできない状態(つまりは敷地にゆとりを出すのが難しい)ですので、エントランス周りを充実させるのは難しかったかもしれないですね。

一方、外観デザインに関しては工夫が見られます。そのザ・パークハウス大宮吉敷町とおそらく同じタイプになるであろう石調吹付けタイル仕上げは重厚感を与えてくれていますね。

また、前回の記事で言及したようにバルコニー戸境の多くをコンクリートで仕切ることで、縦のラインを強調するマリオンデザインになっており、そのあたりも当物件の存在感を高める一助になっていると思います。
このエリアには高さのある建物は少ないので、存在感の高い物件になることでしょう。

前回のザ・パークハウス五反野

公式ホームページ
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お部屋は70㎡の3LDK、南向き中住戸です。南側の細い道路の向かいに3~4階建の建物があるので冬場の日照への影響は多少ありそうですが、駅近の1階住戸としてはむしろ優れているぐらいのポジションと言えるでしょう。

見ての通り1階住戸ながら専用庭などがなくバルコニーの奥行も今一つであることも分かるように道路との距離が近く(道路との間に目隠し的な役割の植栽はあります)、もう少し距離を確保することで奥行あるスペースを確保出来ていると良かった印象ではあるものの、上述のように斜線制限(南側に寄せて計画する必要がある)により敷地計画にゆとりが出せていない物件あることを考えると仕方ないのでしょうね。

間取りはオーソドックスな田の字プランになります。
ただ、ギリギリでも70㎡に乗せているのは良い材料の1つだと思いますし、柱の食い込みも少なめ、洋室3の引き戸がわりときれいに開け放つことが出来るようになっているなど、ツボを押さえたまずまずのプランだと思いますね。

中住戸ながら70㎡確保していることで収納も充実しています。

坪単価は196万円。やすっ…。上層階になると先ほどのお部屋同様に眺望面での魅力がかなり高くなるとは言え坪単価250万円ほどになりますので、低層階(というかこの1階。3階でも223万円ですのでこの1階のお値段が突出している)との単価差は随分大きいですね。

前回の記事で書いたように、上層階はエリア内で貴重な高さのある好条件、かつ、上層階住戸率の低い物件になりますのでそれ相応の水準になる(低層階と単価差が生じる)のは当然とも言えるのですが、それだけでなく先行するアスコットパーク五反野ベッセルの存在が上下の単価差をより一層生じさせた印象もありますね。

アスコットパークはこちらよりも安い平均坪単価約225万円ながら売れ行き好調とは言えない状況になっており、アスコットパークと立地の差はあれど"上層階のように眺望で差別化出来ず、かつ、後発となるこちらの低層階はある程度価格で勝負しないと厳しい"という判断がデベロッパーにあったことは容易に想像出来ます。

低層階でも日照が得られるポジションですし、駅距離やブランドからすれば1階住戸とは言えここまで控えめにする必要はなかったと思うのですが、いっそのこと”パンダ価格”にしてしまおうという判断だったのはないでしょうか。
下階に迷惑をかけることがないのでやんちゃなお子さんのいるご家庭にはもってこいのお部屋でしょうね。

なお、第1期は54分の42戸ということでこういったパンダも功を奏してかこのご時世としては非常に好調なスタートになっています。

設備仕様面は、この単価帯の物件ですので水回りの天然石天板仕様などのワンランク上の高級感はありません。
しかしながら、食洗機とトイレ手洗いカウンターは付いていますし、総戸数54戸でディスポーザーが付いているのは”ザ・パークハウスならでは”と言って良いでしょう。
※90㎡超はフィオレストーンのキッチン天板やカップボードなどワンランク上の仕様

管理費は287円/㎡。外廊下ですが、ディスポーザー付ということもありやや高めです。
ただ、先日のシティハウス御徒町の50㎡台中心の総戸数44戸と比べれば大分スケールがあるので高過ぎるということはないですね。

70㎡台ともなると管理費だけでも結構な金額になりますし、物件の価格帯からするとランニングが嵩んでいる感はありますけども、そういったあたりも加味してのお値段設定というところもあるのでしょう。

駐車場は全10台で身障者用平置1台を除いた9台が機械式になります。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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