パークホームズ新百合ヶ丘山手の杜【厳しい建築条件下でもSuKKiT3で差別化】2階70㎡5,290万円(坪単価249万円)

続けて、パークホームズ新百合ヶ丘山手の杜。

設計・施工は三井住友建設で直床になります。
それなりに立派な価格帯の物件であることや準大手の三井住友建設の起用などからすると直床は違和感があるかもしれません。

しかしながら、当物件の敷地のおよそ72%が保全緑地(新百合山手都市景観形成地区6号緑地。当物件の所有者(つまりは管理組合)が緑地の保存及び管理を義務付けられている)になっており、建物を立てられる部分が限られていること、また、高さ制限がかなり厳しいことも考えれば当然の選択だと思います。

当物件の敷地は、万福寺地区地区計画の複合地区A(以後、①とします)及び中層住宅地区A(以後、②とします)で構成されており、津久井道沿いの①こそ最高高さ20m(+斜線制限)ではありますが、内側になる②にいたっては最高高さ15m(+斜線制限)であり、緑地を除いた部分だけで容積率(本来は200%)を満たす延床面積を確保するのはどう頑張っても不可能な状況になっているのです。

同様に②内にありやはり敷地内の保全緑地が大きいノブレス新百合ヶ丘(傾斜地の複数棟構成ゆえに表示上8階建(8フロア)となっているが、外観的には5階建の形)も同様であり、当物件に限った話ではないのですが、最高高さ45m(+斜線制限)のガーデンアリーナ新百合ヶ丘(14階建697戸)、プライムアリーナ新百合ヶ丘(14階建393戸)などのエリアと比べると大きな違いがあり、高さ(眺望)の差以上に高さが出せたことによる”物件自体のスケール感”という点で大きなギャップが生じているのが当物件のつらいところでしょうか。

それらはスケールを活かした充実した共用部はもちろんのことエリアのランドマークとしての高級感・存在感も高い物件になっており、当物件は久々の三井のブランド物件とは言え、”前例がそういった非常に高いレベルにあるがゆえの見劣り”という側面があるのは確かなことなのです。

当物件のエントランス周りのデザインは落ち着きのある手堅いものですし、エントランスラウンジの他にテレワークなどを加味したスタディルームを施すなど総戸数77戸ということを考えれば頑張ってはいるものの、そういった超大規模物件の前では霞んでしまいます。

ただ、その一方でそういった”前例”に比べ少しでも優れた点を生み出すことを考えた結果、採用されたのがSuKKiT3のはずで、これは大いに評価すべき点でしょうね。

上述のように高さ制限が厳しい敷地ゆえに階高はたったの2.81mしか確保出来ていないのですが(これでは二重床なんて夢のまた夢です…)、最大天井高2.45mに対しサッシ高2.2mということで一般的な階高の物件でもほとんど実現出来ないサッシ高を採用出来ています。

前回の記事でも書いたように、一部に設けられたグリッドフレーム(逆梁部分)によりその周りのお部屋の梁の厚みを削減出来ているので、逆梁部分だけでなく順梁部分(ガラス手摺に面した部分)のサッシ高も変わらず2.2mとなるのがこのSuKKiT3の凄いところで、重視するもの求めるもの次第にはなりますが以下のような設備面の弱さもそれなりにはカバー出来ていると感じますね。

前回のパークホームズ新百合ヶ丘山手の杜

公式ホームページ
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お部屋は70㎡の3LDK、南向き中住戸です。南向き中住戸の中でも敷地西寄りに位置したお部屋で南側正面方向はイトマンの建物により視界は塞がれます。この階でも日照は問題ありませんが、いずれはイトマンの敷地(三井が所有)にもマンションが立つ可能性が高く(敷地の大半は最高高さ20m(+斜線制限))、現状よりも状況が悪くなると考えておいたほうが良いポジションになります。

間取りは物件内に数多く存在している定番的な中住戸プランで、派手さはないものの、ギリギリでも70㎡台に乗せたほどよい面積帯、さらに玄関前に設けられたファミリーポーチも非常に気が利いていると感じます。

ファミリーポーチは共用廊下との間に目隠しが付いていますし、こういったゆとりあるファミリーポーチがあることで共用廊下側の柱もほぼアウトフレーム化されているという優秀な設計です。

このプランは横長リビングプランということでサッシ幅はもちろんのことSuKKiT3による順梁でのサッシ高2.2mという点も大きな魅力になるでしょうね。

坪単価は249万円。同階中住戸でも東寄り(イトマンの建物というかそちら側の敷地の被りがないので将来的にマンションなどになっても影響はほとんどない)のものは坪単価279万円(南東角の西隣の中住戸)であり、そのようなポジションなりのお値段設定になっています。

ちなみに、同じ三井の中古の成約事例は、駅が最も近く外観的な存在感も高いプライムアリーナが他よりもやや強めで250~290万円台、ガーデン、マスター、シーズンが220~260万円台といったところになっています(大規模とは言え中古の事例はけして多くないですし、階数や向きによってもむろん差がありますので、あくまで直近のおおよそのレンジとお考え下さい)。

当物件はこれまでに述べているようにスケール感が今一つで新百合ヶ丘駅からの駅距離的にも劣る部分があるのは確かですが、それらとは築10~14年ほどと結構な築年差のある新築物件になりますので悪い水準ではないでしょう。

なお、お隣のノブレス(新百合ヶ丘駅からの駅距離が同じ)は200~230万円台ということで、駅距離や階建だけでなく多少なりともブランドが影響(?)していると感じます。

設備仕様面は、ディスポーザーやトイレ手洗いカウンターがなく、浴室照明もダウンライトでなくブラケットタイプであるなどコストマネジメントが厳しさを感じずにはいられません。ランニング(管理費や修繕積立金)にも関わってくるところなので”あるのが正解”というようなものではないのですが、総戸数77戸というそれなりのスケールがあり、価格帯もそれなりの物件であることを考えると特にディスポーザーはあった方が良かった気がしますね。

管理費は243円/㎡。総戸数77戸というそれなりのスケールでのディスポーザーなしの外廊下ですので割高感があるのは事実です。ただ、約5,900㎡もの緑地を管理(主に下草刈が義務付けられている)するコストが不可欠な物件ということを考えればこのレベルに抑えられているのは悪くないでしょう。
非常に特殊なケースの物件なので「そういった管理コストがどこまで見積もられてのこの単価なのか」という観点から慎重に管理組合の収支計画を吟味する必要があるのは言うまでもありませんが…。

駐車場は全33台で、平置1台を除いた32台が機械式になります。
なお、自転車置場は116台で戸あたり2台分ありません。やはり敷地に余裕がないことが影響しているのでしょうか。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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