オープンレジデンシア千代田外神田【コンパクトのわりにはこなれた単価だが…】35㎡4,590万円(坪単価436万円)

続けて、オープンレジデンシア千代田外神田。

設計は小野田建築設計事務所、施工は片山組です。

敷地面積200㎡ちょっとしかない物件で、分譲マンションとしては非常に小ぶりなものになります。賃貸マンションとかいわゆるワンルーム投資マンションとかであればけして珍しくないスケールではあるものの、実需層(半投半住も含む)をメインターゲットとした分譲マンションとしてはそうそう見かけるものではなく”小規模を厭わない”非常にオプレジらしい物件と言えるでしょう。

ただ、やはりデザイン、共用面、そして設計面も小規模なりに難しく感じる部分が少なくありません。

バルコニー手摺に2パターン設けたり、先ほどの南西角住戸のコーナー部分にコーナーサッシを設けたりと外観は小規模なりにシャープでスタイリッシュな印象ではあるのですが、近年のオプレジはひと頃とは異なり近隣物件に比べ価格で勝負していることは少なく、ここも目立って安い印象はないので"このぐらいはやっていて当然"の印象になるでしょうか。

1階には店舗スペースもあるためエントランス周りの共用面は本当にこじんまりとしていますし、さらに言うと1フロア2戸の小規模ゆえに間取りにおいて柱の食い込みがかなり目立ってしまっているのも気になる材料の1つとなるでしょう。

先ほどのプランは56㎡あったのでそこまで気にはならなかったのですが、以下のような35㎡でこれだけ柱が食い込んでいると坪単価もそれなりに補正して考える必要があると思います。

"いわゆるワンルーム投資マンション"であればバルコニー側の柱が食い込んでいても当然なのですが、分譲マンションで当たり前のように食い込んでいるのはオプレジぐらいですから…。

前回のオープンレジデンシア千代田外神田

公式ホームページ
SnapCrab_NoName_2020-10-15_9-43-38_No-00.png
お部屋は35㎡の1LDK、北西角住戸です。西側は接道しているので前建との距離はある程度確保出来ていますが、低層階ですのでいずれの方角も前建の影響が不可避なポジションで日照もほとんど期待出来ません。

間取りは、やはりそのように柱の食い込みによる面積消費が最も気になる点です。

ただ、それに加えて廊下の長さも結構気になるところですね。
限られた西面を先ほどのプランと分け合ったためにスパンが短いことが影響した結果、こういった「玄関⇒廊下⇒LD⇒ベッドルーム」という居室配置になること自体はよくあるのですが、こういったプランの中でもやや廊下が長くなってしまっていると思います。

原因はトイレの東側にある”隣戸の食い込み”で、これがなければトイレとキッチンをもっと東側にズラすことが出来ていたのでもうちょっと廊下を短くする(LDKを大きくする)ことが出来ていたはずなのです。

微々たる差にも思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、柱の食い込みもしかりでこういった面積帯だと1~2㎡の差で単価は随分と印象が変わりますので馬鹿にしてはいけないと思いますね。

また、梁(下り天井)の影響とは言え、ベッドルームの引き戸の開きが中途半端なのも残念です。

坪単価は436万円。”これが正解、これが適切な金額”とまで言うつもりは毛頭ありませんが、参考までに一般的な分譲マンションの35㎡と比べ2㎡小さいと仮定した場合の坪単価は462万円になります(1㎡でも449万円です)。大分印象変わりません???

こういったちょっとした考え方の違いでマンションの価格から受ける印象というのは結構変わるものなので、正解はどうあれこういった視点を持って物件を探すとより魅力的な物件に出会いやすいとは思いますね。

まぁ、30㎡台中盤にしてはもともとの単価が乗っていない方(50㎡台とほぼ同じ単価設定)だとは思いますのでそういった点を考慮してのお値段設定でもあるのでしょう。

設備仕様面は、小規模なのでディスポーザーはありません。ただ、食洗機、ミストサウナ、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンの水回り天板などお馴染みのものは付いています。

管理費は383円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、超小規模物件ということで高くなっています。オプレジは小規模ゆえに管理費が高いことも少なくないので、販売価格だけでなくランニングも十分に考慮する必要があります(すんごい当たり前のこと言ってしまった…)。

なお、駐車場はありません。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

0 Comments



Post a comment