ザ・パークハウス新浦安マリンヴィラ【ありそうでないかなり異色な物件】1階96㎡5,768万円(坪単価198万円)
続けて、ザ・パークハウス新浦安マリンヴィラ。
設計・施工は長谷工で直床です。高さ12m(そもそもは10mですが緩和を受けています)の制限を受けており、棟屋部分なども含めると4階建で二重床とするには確かに階高が足りないのでしょうが、同第一種低層住居専用地域のクオン新浦安は同じ4階建で二重床を採用していたことを考えると少々残念な思いはありますね。クオンの1階住戸はグラウンドレベルより少し下がっていたと記憶しており、そのあたりの微妙な調整次第でこちらも二重床が可能だったはずです。
そのようにしてしまうとやはり1階住戸の条件は悪くなってしまいますけれども…。
さて、当物件の最大のポイントはやはり分譲マンションとしてエリア最大級となる47,000㎡超の広大な敷地面積になります。
ただ、そのような数字から受けるインパクトが非常に大きいがゆえ、いざランドプランを見てみると案外閉塞感のある印象というか、47,000㎡超の豊かさが感じにくいというのが正直なところになるでしょうか。
この「第一種低層住居専用地域」は容積率100%でしかありませんので、4階建でもそれ相応の空地が確保出来てはいるのですが、総戸数500戸超というエリア最大級のスケールを有する近隣のパークシティグランデ新浦安、プラウド新浦安、プラウド新浦安パームコートなどは容積率200%の「第一種"中高層"住居専用地域」にあり十数階建が実現出来ているので、容積率MAXのプランニングを前提にするとどうしてもそういった物件に比べ空地率が低くなるという事情があります。
厳密に言えば共用廊下などは容積対象面積外になりはするのですが、議論をシンプルにするために"容積対象面積しか存在しない"ものと仮定した場合、「敷地面積10,000㎡の容積率100%の敷地⇒4階建(しか建てられない)では1フロアあたり2,500㎡(10,000÷4)で残りの7,500㎡が空地的な扱い」になります。
それに対し、「10,000㎡の容積率200%の敷地⇒16階建が可能なケースでは1フロアあたり1,250㎡(20,000÷16)で残りの8,750㎡が空地的な存在」になるということです。
むろん厳密にはそのように容積対象”外”面積があるので(一般的な物件で言うと容積対象面積の2割増しぐらいになることが多いですね)、こんなに空地率が大きくなるようなことはないのですが、十数階建の物件に比べ4階建のような低層だと空地を大きくすることが難しいことがお分かりいただけるかと思います。
そのような面が影響し、当物件は新浦安界隈では珍しく駐車場のおよそ半分が機械式になっているのは”車社会”の物件では明確なデメリットになりますし、動線面の効率化を図るべく敷地外周部に駐車場を多くしたことで、ガーデンなどのスペースが"敷地内側の建物に囲まれた位置になってしまっている"というあたりも難しさを感じる点でしょうね。
建物に囲まれていると言っても4階建なので圧迫感は少なく日照が得られる部分ももちろんあるのですが、その敷地中央部を中心としたヴィラプロムナード周りの空間は海沿いというよりも”山間部”のヴィラのような雰囲気すらあるなぁ…と。
パームツリーがあるところは流石に海沿いの雰囲気になるのですが、そうでないところはちょっと不思議な感覚を覚えません???山間部の物件ではないですけどパークホームズ吉祥寺北グランヴィラにちょっと似てるような…(別にマンション名がヴィラだからってわけじゃないよ。笑)
もちろん外周部は普通に海沿いのリゾートの雰囲気ですし、洗練のデザインが採用されたアネックスハウスとヴィラハウス周りの佇まいは特に素敵に感じますけれども、やはりこういった低層建でここまでのスケールを実現したケースは珍しく新浦安エリアとししてもかなり異色の物件に仕上がっていると感じますね。
なお、共用施設としては、ブックカフェ、フィットネススタジオ(ジム)、パーティーリビング、ヴィラスイート(ゲストルーム)、ウィズラウンジ、キッズルーム、コ・ワーキングラウンジなど多様なものがそろっていますし、ラウンジ周りの空間デザインにはザ・パークハウス二子玉川ガーデンなど三菱地所物件での実績が豊富なサザビーリーグを起用しています。
ロンハーマンを手掛けるサザビーリーグによる空間デザインはやっぱりお洒落ですし、総戸数500戸超だからこそのこの共用部の充実具合はやはり魅力的なものになることでしょう。
ちなみに、総合デザイン監修はSKM設計計画事務所の三宅氏になります。ディアナコート三軒茶屋やアールブラン高津レジデンスなどモリモト物件での実績のあるデザイナーですね。
前回のザ・パークハウス新浦安マリンヴィラ。
公式ホームページ

お部屋はベイプラザの96㎡の2LDK+S、北東向き中住戸です。敷地南東部のベイプラザの東端に位置しており、前方は境川になります。1階住戸なのでリバービューという感じではなく当物件の平置駐車場が手前にある形になりますが、専用テラスと植栽も施されますので悪いポジションではないでしょう。
間取りは建築基準法上の採光要件を満たせていないためサービスルームが存在していますが、事実上の3LDKになります。
96㎡は当物件の平均程度となる面積帯で物件内ではけして大きくはないのですが、LDの傍らにはホームラウンジという仕切ることの出来る空間があるあたりも面白いですね。
もちろん当エリアにおいては何ら珍しい大きさではありませんが、新築に限ればかなり貴重な大きさであり、こういった+αの空間設計はこういった面積あってのものであるのは言うまでもありません。
坪単価は198万円。敷地内向きでこそありませんが、方角的に日照がほとんど期待出来ないため物件内では控えめな水準になっています。
ただ、このプラン(というか物件)を検討する方の多くは子育て世代でしょうし(お値段水準的には老夫婦なんかもターゲットにしたいところなのでしょうが、この交通便だと…)、ほとんど日照が得られずいずれのベッドルームも採光が良いとは言えない設計であることを考えれば価格で勝負するのは当然でしょうね。
やはり新築に限定してしまうとこのようなゆとりある面積のお部屋が5,000万円台というケースはなかなかないので、そういったニーズもあるはずですが、逆に言えば新築に余程拘りがない限りは選択肢が豊富な価格帯ですし当物件は"駅距離ありまくりな総戸数528戸"というただでさえ販売が大変な部類の物件になりますのでもっとインパクトのある価格帯で勝負して欲しかったという思いもありますね。
まぁ、ひと回り上の価格帯のクオンを除けばこういったゆとりある面積帯の物件は2011年築のプラウド新浦安パームコートまで遡る必要があるので、新築派(もしくは築浅派)にとっては選択肢がほとんどないとも言えるのですが…。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、スーペリア以上でフィオレストーンのキッチン天板、プレミアムはオーバーヘッドシャワー付など上々のものですが、反面、床暖房がないのはやはり残念でなりません。
なお、当物件は近鉄不動産とのJVにはなりますが、ザ・パークハウス初の「ゼッチ・マンション」でZEH-M Readyの認定を受けた省エネ・創エネ性(5面断熱・太陽光発電など)の高いものになっているあたりも大きな特色の1つですね。また、オール電化を採用しているのも特徴の1つになるでしょうか。
管理費は第1工区が約230円/㎡、第2工区が約215円/㎡と差があります。
外廊下ですが、ディスポーザー付ですしコンシェルジュサービスも備わってのものですので悪くはないでしょう。ただ、およそ半分が機械式駐車場になっていることなども影響してか近隣では高めの単価設定であり、エリア的に面積帯が大きなプランが多いことによる嵩んだランニングコストはやはり気になる点の1つになるでしょう。215円/㎡でも100㎡だと21,500円ですし、むろん他に修繕積立金もありますんで…。
駐車場は第一工区が236台(平置129台、機械式102台、身障者用2台、1階住戸の専用駐車場3台)、第二工区が292台(平置118台、機械式159台、身障者用2台、1階住戸の専用駐車場13台)になります。
◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。
設計・施工は長谷工で直床です。高さ12m(そもそもは10mですが緩和を受けています)の制限を受けており、棟屋部分なども含めると4階建で二重床とするには確かに階高が足りないのでしょうが、同第一種低層住居専用地域のクオン新浦安は同じ4階建で二重床を採用していたことを考えると少々残念な思いはありますね。クオンの1階住戸はグラウンドレベルより少し下がっていたと記憶しており、そのあたりの微妙な調整次第でこちらも二重床が可能だったはずです。
そのようにしてしまうとやはり1階住戸の条件は悪くなってしまいますけれども…。
さて、当物件の最大のポイントはやはり分譲マンションとしてエリア最大級となる47,000㎡超の広大な敷地面積になります。
ただ、そのような数字から受けるインパクトが非常に大きいがゆえ、いざランドプランを見てみると案外閉塞感のある印象というか、47,000㎡超の豊かさが感じにくいというのが正直なところになるでしょうか。
この「第一種低層住居専用地域」は容積率100%でしかありませんので、4階建でもそれ相応の空地が確保出来てはいるのですが、総戸数500戸超というエリア最大級のスケールを有する近隣のパークシティグランデ新浦安、プラウド新浦安、プラウド新浦安パームコートなどは容積率200%の「第一種"中高層"住居専用地域」にあり十数階建が実現出来ているので、容積率MAXのプランニングを前提にするとどうしてもそういった物件に比べ空地率が低くなるという事情があります。
厳密に言えば共用廊下などは容積対象面積外になりはするのですが、議論をシンプルにするために"容積対象面積しか存在しない"ものと仮定した場合、「敷地面積10,000㎡の容積率100%の敷地⇒4階建(しか建てられない)では1フロアあたり2,500㎡(10,000÷4)で残りの7,500㎡が空地的な扱い」になります。
それに対し、「10,000㎡の容積率200%の敷地⇒16階建が可能なケースでは1フロアあたり1,250㎡(20,000÷16)で残りの8,750㎡が空地的な存在」になるということです。
むろん厳密にはそのように容積対象”外”面積があるので(一般的な物件で言うと容積対象面積の2割増しぐらいになることが多いですね)、こんなに空地率が大きくなるようなことはないのですが、十数階建の物件に比べ4階建のような低層だと空地を大きくすることが難しいことがお分かりいただけるかと思います。
そのような面が影響し、当物件は新浦安界隈では珍しく駐車場のおよそ半分が機械式になっているのは”車社会”の物件では明確なデメリットになりますし、動線面の効率化を図るべく敷地外周部に駐車場を多くしたことで、ガーデンなどのスペースが"敷地内側の建物に囲まれた位置になってしまっている"というあたりも難しさを感じる点でしょうね。
建物に囲まれていると言っても4階建なので圧迫感は少なく日照が得られる部分ももちろんあるのですが、その敷地中央部を中心としたヴィラプロムナード周りの空間は海沿いというよりも”山間部”のヴィラのような雰囲気すらあるなぁ…と。
パームツリーがあるところは流石に海沿いの雰囲気になるのですが、そうでないところはちょっと不思議な感覚を覚えません???山間部の物件ではないですけどパークホームズ吉祥寺北グランヴィラにちょっと似てるような…(別にマンション名がヴィラだからってわけじゃないよ。笑)
もちろん外周部は普通に海沿いのリゾートの雰囲気ですし、洗練のデザインが採用されたアネックスハウスとヴィラハウス周りの佇まいは特に素敵に感じますけれども、やはりこういった低層建でここまでのスケールを実現したケースは珍しく新浦安エリアとししてもかなり異色の物件に仕上がっていると感じますね。
なお、共用施設としては、ブックカフェ、フィットネススタジオ(ジム)、パーティーリビング、ヴィラスイート(ゲストルーム)、ウィズラウンジ、キッズルーム、コ・ワーキングラウンジなど多様なものがそろっていますし、ラウンジ周りの空間デザインにはザ・パークハウス二子玉川ガーデンなど三菱地所物件での実績が豊富なサザビーリーグを起用しています。
ロンハーマンを手掛けるサザビーリーグによる空間デザインはやっぱりお洒落ですし、総戸数500戸超だからこそのこの共用部の充実具合はやはり魅力的なものになることでしょう。
ちなみに、総合デザイン監修はSKM設計計画事務所の三宅氏になります。ディアナコート三軒茶屋やアールブラン高津レジデンスなどモリモト物件での実績のあるデザイナーですね。
前回のザ・パークハウス新浦安マリンヴィラ。
公式ホームページ

お部屋はベイプラザの96㎡の2LDK+S、北東向き中住戸です。敷地南東部のベイプラザの東端に位置しており、前方は境川になります。1階住戸なのでリバービューという感じではなく当物件の平置駐車場が手前にある形になりますが、専用テラスと植栽も施されますので悪いポジションではないでしょう。
間取りは建築基準法上の採光要件を満たせていないためサービスルームが存在していますが、事実上の3LDKになります。
96㎡は当物件の平均程度となる面積帯で物件内ではけして大きくはないのですが、LDの傍らにはホームラウンジという仕切ることの出来る空間があるあたりも面白いですね。
もちろん当エリアにおいては何ら珍しい大きさではありませんが、新築に限ればかなり貴重な大きさであり、こういった+αの空間設計はこういった面積あってのものであるのは言うまでもありません。
坪単価は198万円。敷地内向きでこそありませんが、方角的に日照がほとんど期待出来ないため物件内では控えめな水準になっています。
ただ、このプラン(というか物件)を検討する方の多くは子育て世代でしょうし(お値段水準的には老夫婦なんかもターゲットにしたいところなのでしょうが、この交通便だと…)、ほとんど日照が得られずいずれのベッドルームも採光が良いとは言えない設計であることを考えれば価格で勝負するのは当然でしょうね。
やはり新築に限定してしまうとこのようなゆとりある面積のお部屋が5,000万円台というケースはなかなかないので、そういったニーズもあるはずですが、逆に言えば新築に余程拘りがない限りは選択肢が豊富な価格帯ですし当物件は"駅距離ありまくりな総戸数528戸"というただでさえ販売が大変な部類の物件になりますのでもっとインパクトのある価格帯で勝負して欲しかったという思いもありますね。
まぁ、ひと回り上の価格帯のクオンを除けばこういったゆとりある面積帯の物件は2011年築のプラウド新浦安パームコートまで遡る必要があるので、新築派(もしくは築浅派)にとっては選択肢がほとんどないとも言えるのですが…。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、スーペリア以上でフィオレストーンのキッチン天板、プレミアムはオーバーヘッドシャワー付など上々のものですが、反面、床暖房がないのはやはり残念でなりません。
なお、当物件は近鉄不動産とのJVにはなりますが、ザ・パークハウス初の「ゼッチ・マンション」でZEH-M Readyの認定を受けた省エネ・創エネ性(5面断熱・太陽光発電など)の高いものになっているあたりも大きな特色の1つですね。また、オール電化を採用しているのも特徴の1つになるでしょうか。
管理費は第1工区が約230円/㎡、第2工区が約215円/㎡と差があります。
外廊下ですが、ディスポーザー付ですしコンシェルジュサービスも備わってのものですので悪くはないでしょう。ただ、およそ半分が機械式駐車場になっていることなども影響してか近隣では高めの単価設定であり、エリア的に面積帯が大きなプランが多いことによる嵩んだランニングコストはやはり気になる点の1つになるでしょう。215円/㎡でも100㎡だと21,500円ですし、むろん他に修繕積立金もありますんで…。
駐車場は第一工区が236台(平置129台、機械式102台、身障者用2台、1階住戸の専用駐車場3台)、第二工区が292台(平置118台、機械式159台、身障者用2台、1階住戸の専用駐車場13台)になります。
◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。
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