プレシス川崎レジデンス【違和感ありまくりなお値段設定】2階36㎡3,380万円(坪単価311万円)

続けて、プレシス川崎レジデンス。

設計は西尾建築設計、施工はノバック、そしてデザイン監修はシー・アンド・スタイルです。いずれもプレシスシリーズでよく見かける会社になります。

当物件は総戸数70戸とは言えほぼほぼ30~40㎡台で構成されているのでけしてスケールの大きなものではありません。

しかしながら、近年のプレシスシリーズはひと頃よりもデザインに気を使うようになってきていますし、ましてこの物件はかなり高単価なものになるということで余計にそういった点を意識していると感じます。

最大の特長は内廊下のデザインでしょうか。個性あるデザインでこそありませんが、側面に木目調パネルを設えたシックなトーンの内廊下はこういったコンパクトプラン中心の物件ではあまり見かけない印象の良いものになります。

そのようにスケールのある物件ではないので、エントランスホールなどにはとりわけ豊かな印象はないものの、白を基調としたデザインはセンスが良いと感じますし、敷地形状を活かし(先ほどの東南北の三方角住戸の中層階住戸はせめて東側の離隔を図らないとかなり閉塞感の強いポジションであることを考慮し)エントランスアプローチに奥行が出せているあたりも魅力の1つでしょう。

外観に関してもマリオンをランダムに施すことで動きを出しており悪くありません。

前回のプレシス川崎レジデンス

公式ホームページ
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お部屋は36㎡の1LDK、西向き中住戸です。むろん将来的な保証はありませんが、西側道路の向かいは戸建などの低層住宅で構成されており、中層階以上で視界抜け、低層階でも圧迫感はなく日照を得ることの出来るポジションになります。

間取りは1フロア5プランのうち3プランがこの面積になっており、当物件の主要プランといっても過言ではないでしょう。
同面積のプランの中には角住戸もあるのですが、こちらは一般的な間口の中住戸ということでどちらかと言うと地味な印象のものになりますね。

しかしながら、三方角住戸ながら開口部があまりに地味に感じた先ほどのプランのような残念さはないですし、洋室の引き戸を大きく開け放つことが出来るようになっていることでLDと一体利用が可能な柔軟性を備えている点には好感が持てます。

また、最大の特長はやはり収納面の充実で、36㎡でこれだけ収納が充実しているケースは稀でしょう。
ウォークインクローゼットを除くと大きな収納があるのは玄関周りなので、用途が限られるところはありますがアウトドア系の趣味をお持ちの方なんかだとかなり重宝しそうですね。

坪単価は311万円。今よりもマンションが安かった2016年に分譲されたクリオラベルヴィ川崎南幸町(低層階30㎡台)とほぼ同じですし、上層階であっても先ほどの60㎡よりもかなり安い370万円ほどの設定ということで想定していたよりも随分控えめでした。
ブランド力があるとは言えない中小デベロッパー物件はグロスの嵩まないコンパクト目のプランで単価を伸ばすのが王道のお値段設定ですし、まして当物件の立地は川崎駅界隈では落ち着きのある方とは言え、コンパクトニーズが十分なポジションですので、3LDKよりも1LDKの方が単価が強い(1LDKでも角住戸は3LDKと同程度になっており、角住戸が強めという側面もありますが、それでもこの価格差は大きいと思います)というのは異例だと思います。

全戸30㎡台のリシャール川崎ザ・ウエストは平均坪単価約390万円という水準だったぐらいですし、この物件の30㎡台はこのご時世としては目に優しい水準と言えるでしょう。

設備仕様面は、少規模なのでディスポーザーはありませんし、単価帯からすると水回りの天然石天板仕様などの高級感がないのも残念な点です。ただ、食洗機、トイレ手洗いカウンターなどは付いており30~40㎡台のお部屋にとっての違和感は少ないですね。床暖房はプレシスシリーズにありがちなガス温水式ではなく電気式のものになります。

管理費は243円/㎡。ディスポーザーはありませんが、小ぶりなスケールの内廊下物件なのでリーズナブルな方だと思います。この水準で内廊下に冷暖房(換気機能のみではないという意味)が付いていたらとても魅力的ですね。

駐車場は全12台で身障者用を含む6台が平置、残りの6台が機械式になります。
3LDKは14戸だけで残りは30~40㎡台ですので、実質的な設置率は昨今の物件にしては高い方と言え、半分が平置というのも魅力的でしょう。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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