クレヴィア小杉御殿町【最上階高額住戸にもフィットするデザイン】2階73㎡6,980万円(坪単価314万円)

続けて、クレヴィア小杉御殿町。

設計は陣設計、施工はファーストコーポレーションです。

当物件の最大の特長はやはり等々力緑地隣接(道路の向かい)なのだと思いますが、それと同じぐらい当物件の”個性”につながる重要な要素になっているのが等々力緑地側に開かれた東西に長い敷地形状を活かした特徴豊かなフロアプランでしょう。

等々力緑地側に開かれているのは北側なので日照との両立こそ簡単ではないものの、北側に十分なスパンがあるので、グリーンビューとなる住戸を無理なく数多く設けることが出来てますし、前回の記事で書いたように「HANARE」という特殊な空間(特定住戸専用のものからシェアできる共用タイプまで。共用タイプには大きなものもあるのでゲストルームや交流スペースとしても使える)まで設けることが出来ているのもこの敷地形状あってのものと言えるでしょう。

また、南向き(日照)と北向き(緑)どちらにも魅力のあるポジションゆえに全方位に住戸を設けることで各プランがワイドスパンになっていますし、さらに、総戸数47戸という規模ながらもエレベーターを2基設け、共用廊下を2つに分離したWコア型(フロア中央部等に吹抜)の設計も大きな特徴の1つと言えるでしょう。

一方、気になるのはランドプランでしょうか。
等々力緑地と連動するような形で敷地周囲に緑が設けられているのは魅力的ですし、ところどころにボイドガーデンという吹抜的な空間を設け、その地上部分に緑をデザインしているあたりも立派です。

しかしながら、前回の記事で述べたように、この立地条件のファミリーマンションにおいてはやはり駐輪場は戸あたり2台分がマストに思うわけで、総戸数47戸で55台分はいかにも厳しく感じてしまうのです。

緑や吹抜を充実させるのはもちろん良いことなのですが、それよりもまずは駐輪場だったのかなと…。

最後にデザインについてもコメントしておくと、外観デザインに関しては特筆すべきレベルにあると思います。
4階建47戸の物件ですので通常であればそこまで存在感はないはずなのですが、質感豊かなマテリアルがあしらわれた列柱が特にいい味を出していると感じる物件で、外壁の随所に用いられている天然石に本磨きや割肌など質感の異なるものを使用した繊細さなども大きな見所の1つになりますね。

エントランスホール周りはスケールなりの大きさなのですが、雰囲気としては高級感がありますし、この物件の全体的な瀟洒な佇まいは最上階プレミアム住戸(億ション)の検討者にとっても違和感のないものと言えるでしょう。

前回のクレヴィア小杉御殿町

公式ホームページ
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お部屋は73㎡の3LDK、北東角住戸です。北側は道路の向かいに等々力緑地、東側は小杉神社ということで低層階ながら両面が緑ビューという良好なポジションになります。
先ほどの最上階三方角住戸とは異なり日照との両立という意味ではイマイチではあるものの、こちらもそうそう見かけないポジションでしょう。

間取りは先ほどのような特殊プランとは異なり一般的な範疇のものです。しかしながら、上述のように全方位に住戸を設けることに違和感のない立地条件の物件だけあって、スパンがしっかりと確保出来ているのが大きな特徴になるでしょうね。

また、柱の食い込みは普通にありますが、角住戸にしては玄関廊下もコンパクト目にまとまっているので効率性も上々です。

収納や居室畳数とのバランスもよいですし、洋室3が違和感少なくLDと一体利用可能な設計になっているのも評価出来る点の1つでしょうか。

坪単価は314万円。駅距離のあるポジションであるのはもちろんのこと、低層階、かつ、ノン南向きのお部屋ですのでなかなかに立派な水準と感じます。

近年の近隣での供給は2017年にブリシア武蔵小杉御殿町(武蔵小杉駅徒歩14分。平均坪単価約285万円)、2016年にクリオ小杉陣屋町(新丸子駅徒歩10分。平均坪単価約290万円)、2015年にプレシス等々力緑地(武蔵中原駅徒歩11分。平均坪単価約250万円)などがあり、時期的にそれらを上回るのはおかしいとまでは思いませんが、いくら等々力緑地隣接とはいえ駅徒歩15分超となってしまうのはやはり明確なデメリットにはなるのでこういった低層階はもう少し価格で勝負して欲しかった印象ですね。

ただ、共用のHANAREスペース(全5室)を使い倒すことでお得感が高まりますので、ライフスタイル次第で価格から受ける印象は変わるでしょう。

設備仕様面は、総戸数47戸という規模でディスポーザーが付いているのは最上階の8戸がかなりの高価格帯であることが影響してのものでしょう。大きいものでも70〜80㎡台などの一般的なプランニングのマンションだったら備わっていなかったはずです。

食洗機、トイレ手洗いカウンター、水回りの天然石天板仕様に加え、玄関が折り上げ天井(一部住戸除く)になっているあたりからも高価格帯を意識したパフォーマンスと言えます。

管理費は322円/㎡。外廊下ですが(全方位に住戸を設けた全戸ワイドスパン設計で共用廊下側に開口部を設けずとも成り立つことを考えれば内廊下でないのはちょっと残念)、総戸数47戸でディスポーザー付ということを考えれば多少高くなるのは致し方ないところでしょうか。

駐車場は全21台で身障者用の1台のみが平置、残りの20台が機械式になります。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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