世田谷喜多見ザ・テラス【落ち着きある「世田谷区」の駅徒歩3分】3階71㎡8,798万円(坪単価407万円)

世田谷喜多見ザ・テラス。

所在地:東京都世田谷区喜多見9-2064-2他(地番)
交通:喜多見駅徒歩3分
用途地域:第一種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域
階建・総戸数:地上5階地下1階建、134戸

積水ハウスと清水総合開発のJVにより誕生する電力中央研究所の社宅跡地の物件になります。

地元の方ならばよ~くご存知のように、狛江市側の同電力中央研究所のあったところに2014~2019年の約5年間に渡り、プレイスガーデン喜多見プレイスヴィラ喜多見プレイスコート喜多見というプレイス三兄弟が供給されており、立地的にもわりと近いところにある当物件との共通点は少なくありません。

一方、それらプレイスシリーズとの明確な違いとなるのはやはり"世田谷区"という点です。喜多見駅自体が世田谷区と狛江市にまたがる位置にあり、喜多見駅界隈には駅距離や利便性に大きな差のない”2種類”の物件が存在していることになります。

たまたまですが、昨日取り上げたばかりのザ・パークハウスさいたま新都心は、初の「新都心アドレスの分譲マンション」ということで話題を集めているように貴重な存在でした。
ただ、そういった行政区が異ならないケースは実質的な意味はないに等しいのに対し(アドレスに惹かれる方もいるのでリセール時には多少意味がある)、こちらのようなケースは実際問題かなり影響があるでしょう。
行政サービスはもちろんのこと、お子さんがいらっしゃる場合は学区の影響、そして、やっぱり世田谷でないと…という方(狛江がダメなどと言うつもりは毛頭ないのですが、やっぱり23区内から都下への引っ越しは結構ハードルが高いですし、特に現在世田谷住まいの方などはね…)は少なくないはずです。

喜多見駅の世田谷区物件は2015年のリーフィアレジデンス世田谷喜多見以来であり、ブリリア世田谷喜多見などもしかりで必ずといっていいほど物件名に「世田谷」と付けてくるあたりにもその"壁"の高さが窺えるというものです。
確かに分かりやすけどいやらしいよねぇ(笑)。

そんな感じで当物件のポイントは「世田谷区の駅徒歩3分」というのが最大のポイントになるのですが、それらリーフィアやブリリアの駅徒歩1分よりは距離がある反面、少しだけ駅から離れたことでかなり落ち着きがあるあたりも大きな特長と言えるでしょう。

喜多見駅は駅前にあまり賑わいがない分、このぐらい離れただけでも落ち着きがあり、ここの敷地の多くが第一種低層住居専用地域になっていることからもお分かりのように落ち着きある住宅街に誕生する物件になります。

高さが出せないエリアなので戸数的にはそこまでのインパクトがないものの、5階建で総戸数134戸と出来ていることからもお分かりのように敷地面積6,300㎡超もある豊かな敷地で、敷地の南及び東西が道路に面した三方接道という点も非常に魅力的です。

そのように喜多見駅自体が駅力が今一つですし、世田谷区の中では地味なエリアにはなるでしょう。しかしながら、喜多見駅の世田谷区側ではこのようなスケールの分譲マンションは存在しませんし、”地味な駅だからこそ駅徒歩3分でこの環境”が実現出来ているのも事実ですので、交通利便性と共に環境面も重視したい方にはフィットする物件でしょうね。

野川沿いの喜多見ふれあい広場まで徒歩4分というあたりも魅力の1つです。

また、駅前ですので買物便は良好ですが、世田谷の隅っこということもあってか通学区の明正小学校が徒歩18とかなり距離があるのは子育て世代にとってはネックの1つになるでしょう。

公式ホームページ
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お部屋はウエストテラスの71㎡の3LDK、南角住戸です。ウエストテラスがある敷地南西端だけは第一種中高層住居専用地域になっており、第一種低層住居専用地域よりも高さ制限が緩いことで5階建に出来ています。
道路の向かいも同様に一中高ながら2階建が多くなっており、このお部屋(建築基準法上の2階住戸で窓からの景色も一般的な2階レベル)からの視界は圧迫感などのないものです。敷地が大きくないと当物件のような高さの建物になることはありませんし、日照はもちろん良好ですね。

間取りは、そのような”南角(4棟構成の物件ながら棟同士の位置関係もあり、南角と言えるのはこのポジションだけ)”のわりには小ぶりなプランで、角住戸らしからぬ地味な開口部は勿体なく感じます。

周囲には住宅が並ぶ低層エリアですので周囲からの視線などに配慮したのかもしれませんが、バルコニー(手摺は曇りガラス)があるので、室内が丸見えということはないですし、もっと採光面を重視すべきだった印象がありますね。

L字のバルコニーは魅力の1つでしょう。しかしながら、LDは角位置(二面採光)ではないですし、開口部がサッシ2枚分というのは角住戸としてはいかにも寂しい造りになります。

また、玄関位置と専有部形状が理由で、専有面積のわりに廊下が長めで効率性も良いとは言えないのは気になります。
洋室が比較的大きく設計されていることもあるにはありますが、この専有面積でLDの10畳は小さいですし、収納も少ないですね。

坪単価は407万円。視界的に優れたポジションではないですし、直近のプレイスコート喜多見ですら平均坪単価約255万円(三兄弟で400戸超のまとまった供給だったこともあり、約265万円だった初めのプレイスガーデンから価格を上昇させることが出来なかったという事情はある)でしたので、差はかなり大きいですね。

当物件は地下にも住戸があり、低層階には坪単価330万円ほどのものもありますが、一方で上層階は400万円台中盤まであります。かなりバラツキがあるので平均で論じるのはあまり意味がなさそうですが、平均でも400万円近い水準になるでしょうか。

上述のように世田谷区の駅徒歩3分での良好な環境、そしてエリア内では最大級のスケール感(共用部にも力を入れている)など、高くなる要素がそろった物件であることは確かです。しかしながら、2015年のリーフィアレジデンス世田谷喜多見(駅徒歩1分だけど線路沿い)が平均坪単価約290万円でしたので、そこからの上昇幅は少々大きくは感じますね(※リーフィアは当時の記事で書いたように当時としてはやや弱めの水準だった影響もあるとは思います)。

ちなみに、中古の成約事例では世田谷区と狛江市側でどのぐらい差があるのかを分析したかったのですが、少々困難な状況にあります。
そもそも喜多見駅界隈ではそのプレイス三兄弟とこの物件しか総戸数100戸超の物件(スケールある物件でないと中古の出物はかなり限られますし、同物件でたくさん出物がないとその価格の信憑性が高いものと言えない。実際ここ1年のファミリータイプの成約事例はほとんどプレイス三兄弟という状況です)がなく、そもそもここやプレイスのようなブランド感のある分譲マンション自体多くないのです。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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