世田谷喜多見ザ・テラス【大半が一低となった6,300㎡超に豊かな緑】2階62㎡6,198万円(坪単価331万円)
続けて、世田谷喜多見ザ・テラス。
設計はINA新建築研究所、施工は東急建設です。
最大の特長は、やはり6,300㎡超の豊かな敷地に他なりません。
空地率も約53%と低層の住居系地域の物件にしては高い方で、敷地中央部のプライベートガーデンの他、敷地周囲にウェルカムフォレスト、陽だまりフォレスト、緑の小径、さらに敷地南東部に提供公園(敷地面積外)を施すなど、緑に力を入れる傾向のある積水ハウスの物件の中でもかなり充実したものと言えるでしょう。
エントランスも積水ハウスらしさを感じる2層吹抜の広がりのある空間設計、さらに、エントランス周りなどの敷地外周部に設けられた石積みも積水ハウスの十八番となる優美なデザインで、清水総合開発とのJVながらも"積水ハウス渾身の物件"という印象になりますね。
近年、積水ハウスは成城でグランドメゾン成城レジデンスとグランドメゾン成城六丁目という超高額物件を分譲しています。ここは立地はもちろんのこと価格帯やスケール感も大きく異なる物件になるので、それらと比較すべきではないのでしょうが、スケール感ではこちらが遥かに上回っており"エリア内では貴重な大規模ならではの魅力を上手に高めている"という意味でも評価出来る物件でしょう。
建物外観にはとりわけ高級感を覚えることはないものの、2層吹抜となったエントランス周囲の空間的な豊かさ、デザイン性の高さはいずれも一級品と呼べるものです。
エントランス脇にはガーデンラウンジ、1階(建築基準法上の地下1階でエントランスフロアの1つ下)にはコモン&ワークスペース(有料)があるなど、ガーデン以外の共用部も総戸数134戸なりのものとなっています。
前回の世田谷喜多見ザ・テラス。
公式ホームページ

お部屋はノーステラスの62㎡の2LDK、南東向き中住戸です。部屋番号は2××号室ですが、建築基準法上の1階になるエントランスフロアにある住戸で南東正面方向が中庭(プライベートガーデン)になります。中庭の先にはサウステラスがありますが、こちらのエリアは最高高さ10mの第一種低層住居専用地域内であり、サウスは地上3階建(建築基準法上)ですので、圧迫感はなく日照も良好なポジションです。
間取りはかなりパンチのあるタイプで、それこそがこのプランを取り上げた最大の理由になります。
南東面を多くのプランで分け合うことを考慮したために、専有部自体が結構細長くなっているプランなのですが、それを強調するかのように一部がえぐられた凄い形のものになります。
もうお分かりの方もいらっしゃるかと思いますが、このえぐられた部分は下階にある"メゾネットプランの一部(上階部分)"になりますね。

下階のメゾネットプラン(一例)はこんな感じのもので、大半が地階(建築基準法上)になる中、一部分だけが1階(地上階)になっているのですが(世田谷区は”純粋”な地下住戸が禁止されているからでしょう)、開口部が小さな吹抜にしか面していないという素晴らし過ぎる設計です(皮肉です。笑)。
敷地面積6,300㎡超とは言え、高さを出せない一低エリアにおいて南に面したお部屋を多く確保するのはけして簡単なことではありません。まして、当物件の場合は上述のようにかなり空地を豊かにすることを心掛けているので”ある程度の犠牲”はやむなしだとも思います。
しかしながら、たとえ小さくとも地階住戸の1階部分にも「中庭側の居室」があってしかるべきだったと感じますし、このえぐられ方だと上階のえぐられた方にお住まいの方も気を使いません???
吹抜を挟んで開口部がお見合いになっているのもそうですが、LDと洋室2が別の住戸の洋室(場合によっては寝室?)を囲んでいるのはどうかと…。
えぐられた部分のある細長いプランのため、専有面積のわりに廊下が長いですし、かなりクセが強いですね。
間取りを見る分には面白い物件ではあるんですけど…。
坪単価は331万円。えぐる立場になるほぼ地階のメゾネットプランも同水準であり、ガーデンビューに加え、こちらには階段による面積消費がないあたりも加味すると単価的にはまずますでしょう。
ただ、そのように効率性はイマイチですし、メゾネットプランとの兼ね合い(気を使う必要があるかもしれない)が考慮されてのものという印象が強いですね。
2LDKにしては面積が大きいのでグロスが嵩んでいますし…。
設備仕様面は、ワンランク上のものは見たりませんが、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、天然石のキッチン天板とそれなりです。
管理費は276円/㎡。ディスポーザー付ですが、外廊下なのでスケールを考えるとやや高めな印象にはなります。
ただ、駐車場はほぼ機械式ですし、エレベーターも駐輪場用を除いて4基あるのでそのあたりのメンテナンスコストの影響あってのものでしょう。
ちなみに、屋上には太陽光パネルがあり、共用部の光熱費をまかなってくれるとのことです。
駐車場は全37台で身障者用の1台(平置)を除いた36台が機械式になります。
◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。
設計はINA新建築研究所、施工は東急建設です。
最大の特長は、やはり6,300㎡超の豊かな敷地に他なりません。
空地率も約53%と低層の住居系地域の物件にしては高い方で、敷地中央部のプライベートガーデンの他、敷地周囲にウェルカムフォレスト、陽だまりフォレスト、緑の小径、さらに敷地南東部に提供公園(敷地面積外)を施すなど、緑に力を入れる傾向のある積水ハウスの物件の中でもかなり充実したものと言えるでしょう。
エントランスも積水ハウスらしさを感じる2層吹抜の広がりのある空間設計、さらに、エントランス周りなどの敷地外周部に設けられた石積みも積水ハウスの十八番となる優美なデザインで、清水総合開発とのJVながらも"積水ハウス渾身の物件"という印象になりますね。
近年、積水ハウスは成城でグランドメゾン成城レジデンスとグランドメゾン成城六丁目という超高額物件を分譲しています。ここは立地はもちろんのこと価格帯やスケール感も大きく異なる物件になるので、それらと比較すべきではないのでしょうが、スケール感ではこちらが遥かに上回っており"エリア内では貴重な大規模ならではの魅力を上手に高めている"という意味でも評価出来る物件でしょう。
建物外観にはとりわけ高級感を覚えることはないものの、2層吹抜となったエントランス周囲の空間的な豊かさ、デザイン性の高さはいずれも一級品と呼べるものです。
エントランス脇にはガーデンラウンジ、1階(建築基準法上の地下1階でエントランスフロアの1つ下)にはコモン&ワークスペース(有料)があるなど、ガーデン以外の共用部も総戸数134戸なりのものとなっています。
前回の世田谷喜多見ザ・テラス。
公式ホームページ

お部屋はノーステラスの62㎡の2LDK、南東向き中住戸です。部屋番号は2××号室ですが、建築基準法上の1階になるエントランスフロアにある住戸で南東正面方向が中庭(プライベートガーデン)になります。中庭の先にはサウステラスがありますが、こちらのエリアは最高高さ10mの第一種低層住居専用地域内であり、サウスは地上3階建(建築基準法上)ですので、圧迫感はなく日照も良好なポジションです。
間取りはかなりパンチのあるタイプで、それこそがこのプランを取り上げた最大の理由になります。
南東面を多くのプランで分け合うことを考慮したために、専有部自体が結構細長くなっているプランなのですが、それを強調するかのように一部がえぐられた凄い形のものになります。
もうお分かりの方もいらっしゃるかと思いますが、このえぐられた部分は下階にある"メゾネットプランの一部(上階部分)"になりますね。

下階のメゾネットプラン(一例)はこんな感じのもので、大半が地階(建築基準法上)になる中、一部分だけが1階(地上階)になっているのですが(世田谷区は”純粋”な地下住戸が禁止されているからでしょう)、開口部が小さな吹抜にしか面していないという素晴らし過ぎる設計です(皮肉です。笑)。
敷地面積6,300㎡超とは言え、高さを出せない一低エリアにおいて南に面したお部屋を多く確保するのはけして簡単なことではありません。まして、当物件の場合は上述のようにかなり空地を豊かにすることを心掛けているので”ある程度の犠牲”はやむなしだとも思います。
しかしながら、たとえ小さくとも地階住戸の1階部分にも「中庭側の居室」があってしかるべきだったと感じますし、このえぐられ方だと上階のえぐられた方にお住まいの方も気を使いません???
吹抜を挟んで開口部がお見合いになっているのもそうですが、LDと洋室2が別の住戸の洋室(場合によっては寝室?)を囲んでいるのはどうかと…。
えぐられた部分のある細長いプランのため、専有面積のわりに廊下が長いですし、かなりクセが強いですね。
間取りを見る分には面白い物件ではあるんですけど…。
坪単価は331万円。えぐる立場になるほぼ地階のメゾネットプランも同水準であり、ガーデンビューに加え、こちらには階段による面積消費がないあたりも加味すると単価的にはまずますでしょう。
ただ、そのように効率性はイマイチですし、メゾネットプランとの兼ね合い(気を使う必要があるかもしれない)が考慮されてのものという印象が強いですね。
2LDKにしては面積が大きいのでグロスが嵩んでいますし…。
設備仕様面は、ワンランク上のものは見たりませんが、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンター、天然石のキッチン天板とそれなりです。
管理費は276円/㎡。ディスポーザー付ですが、外廊下なのでスケールを考えるとやや高めな印象にはなります。
ただ、駐車場はほぼ機械式ですし、エレベーターも駐輪場用を除いて4基あるのでそのあたりのメンテナンスコストの影響あってのものでしょう。
ちなみに、屋上には太陽光パネルがあり、共用部の光熱費をまかなってくれるとのことです。
駐車場は全37台で身障者用の1台(平置)を除いた36台が機械式になります。
◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。
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