2020年モモレジ部門②【記憶に刻まれた物件たち】

2020年モモレジ部門の続きになります。
2020年モモレジ部門①

【銀賞】(順不同)
リーフィアレジデンス上原
プラウド杉並方南町
イニシア板橋桜レジデンス
イニシア和光
ヴェレーナ東武練馬レジデンス

まず、リーフィアレジデンス上原は、木目調のバルコニー天井部、マリオンや質感豊かなタイルなどで繊細な凹凸を施したバルコニー周りなどデザイン面もかなり魅力的でしたが、14もの吹抜が設けられたフロアプランが最大の受賞理由になります。各戸に面した位置に細かく吹抜を設けることで、内廊下設計において中住戸に多くの開口部を確保するための苦肉の策という側面もあるものの、ここまでの数の吹抜を設けているケースを私は知りませんし、かなりインパクトのある設計だったと思います。

次のプラウド杉並方南町は、設計面とランドプランに特色がありました。設計面は最上階(4階)住戸のサッシ高2.4m(掃き出し窓)が出色のもの、また、ランドプランにおいては近年のプラウドの中では上位となる緑を活かした計画が印象に残る物件でした。総戸数自体は87戸に過ぎませんが、提供公園も施されていましたし、一低エリアでは貴重なスケール感を有した物件でもありましたね。

イニシアの2物件のうち1つ目のイニシア板橋桜レジデンスは、マリオン等により縦のラインを際立たせることで動きを出した外観も良かったのですが、最も印象に残っているのはエントランスやお花見テラスなどを設けた敷地南端のプランニングですね。

石神井川(桜並木)に面した位置にエントランスが設けられ、景観形成重点地区に指定されていることもあってか、豊かな植栽に加えゆとりある車寄せと、物件スケール以上の贅沢な空間が広がっていました。

そして、もう1つのイニシア和光の特徴は「もりラボ」です。
起伏がきつい敷地の一部、ひな壇上の標高の高い部分に設けられた共用スペース「もりラボ」は、クラブハウスと共用ガーデンで構成されており、隣接する大坂ふれあいの森との相乗効果も期待出来る共用ガーデン(及び提供公園)、パーティスペース・図書コーナー・ボルダリング・登りロープ・ものづくりスペースなどで構成されたクラブハウスはいずれもこの地この物件ならではのオリジナリティーを感じるものでした。
ちなみに、この物件では久々に「5LDK」を見ましたね。

最後のヴェレーナ東武練馬レジデンスは、総戸数59戸というごくごく一般的なスケールながら水盤、パーティールーム、そして曲面を取り入れた外観デザインとかなり個性を際立たせた物件に仕上がっていました。
玄関が吹抜になっているめちゃくちゃレアなプランもありましたし、差別化部門【金賞】のヴェレーナグラン赤羽北フロントに次いで大和地所レジデンスらしい個性が際立った物件だったと思います。

【銅賞】(順不同)
オーベルグランディオ平井
エステムコート横浜新吉田レジデンス
レーベン八王子マークゲート
プレシス幕張本郷

オーベルグランディオ平井エステムコート横浜新吉田レジデンスはマンション番付の「幕下(番外編。クセが強い物件)」で、既にコメントしているように、個人的にかなり驚かされた物件になります。

いずれも駅近ではないですし、駅力も高いとは言えないので世間的には地味な立ち位置になっていますが、この賞の位置付け通りで不思議と気になってしまう物件ですね。

次のレーベン八王子マークゲートは、総戸数63戸ながらそのネーミング通りの贅沢なエントランス周りの空間設計に驚かされました。特にエントランスアプローチはそこそこのスケールのタワマンと同等レベルの豊かさがありましたね。

最後のプレシス幕張本郷は、なんといっても初の「一建設×長谷工」という点が衝撃的でした。
長谷工が起用されたことで基本的に二重床のプレシスが直床になってしまったのは残念な点ではありましたが、コーナー部分の柱をオフセットしたことで実現したコーナーサッシも魅力的でしたし、プレシスらしからぬエントランス周りの瀟洒なデザインにも驚かされた物件で、強く印象に残るものになりました。

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