デュフレ横浜石川町【強烈な立地】8階75㎡5,930万円(坪単価260万円)

デュフレ横浜石川町(THE LIGHT HOUSE)。

所在地:神奈川県横浜市中区松影町2-6-1(地番)
交通:石川町駅徒歩4分、関内駅徒歩8分、伊勢佐木長者町駅徒歩11分、元町・中華街駅徒歩13分
用途地域:商業地域
階建・総戸数:11階建、129戸

UR松影町住宅跡地に誕生するそこそこのスケール感のある物件になります。

我が国の三大ドヤ街と言えば、西成、山谷、寿町ということで、知名度(?)としては隣接する寿町の方がありますが、こちら松影町も寿町同様に簡易宿泊所だらけのエリアになります。

当物件は駅寄り(石川町駅)にはなるので、宿泊所の多くは当物件を過ぎたあたりから存在している感じにはなるものの、2014年のプレシエ横浜石川町などよりもさらに”そちら側”よりのポジションで、スケール感のある物件とは言え、この地でファミリータイプがあるのはちょっと驚きで、なかなかにチャレンジ精神旺盛な物件だなと(どちらかと言うと誉めています。汗)。

コンセプトは「THE LIGHT HOUSE(=灯台)」、「光を当てるのはこれからの価値観です」とのコメントがあり、平たく言うと「現在(ドヤ街)⇒未来(関内駅周りの複数の再開発がこのエリアに波及することの期待)」ですので、現状をある程度許容できる方にとっては面白い物件ではあるでしょう。

実際のところ、現状はかなりハード(笑)に思うのですが、横浜市は簡易宿泊所から一般のアパートへの転居指導を強化しているみたいですし、かなり長い目で見れば様変わりする可能性を秘めたエリアではあるのかなと。

そもそも、通学区の南吉田小学校が徒歩21分ですし、ファミリータイプがあっても子育て世代向きの物件ではなく、中心となるのはやはりコンパクトタイプになります。コンパクトタイプ向きの”共用面で違いを出した”物件になっているのも”この地なり”の取り組みと言えるでしょうね。

公式ホームページ
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お部屋は75㎡の2LDK+S、南角住戸です。いずれの方角も接道しており、南側・南東側に関しては前建を越えてくる高さになります。周りには当物件と同じような高さの建物(ほとんどが簡易宿泊所)が多くあり、視界抜けが得られる感じではありませんが、日照に関しては良好なポジションですね。

間取りは物件内では最も大きく、近年のファミリータイプの中ではしっかりした方と言える75㎡です。

やはり面積帯自体が立地からすると少々違和感があるのですが、プランはとっても個性的で一般的な子育てファミリーをターゲットにしてはいないのかなと。

「2LDK+S(サービスルーム)」表記となるものの多くは、隣地との離隔や共用廊下側の開口部が十分に確保出来なかったことで、建築基準法上の採光基準を満たせなかった居室が「サービスルーム」となっているに過ぎず、実質的(居室の大きさ的)には3LDKと大差ないのが通例です。

しかしながら、このプランはベッドルームに隣接した小さなDENがサービスルームですし、LD窓際にはコンサバトリースペース(窓際にベンチ付)があり、純粋な住宅ではなく職住一体が1つのキーワードになっているようです。

共用部のロビーやラウンジはテレワークや仕事の打ち合わせに使える空間になっていますし、こういった面積の大きなプランも一般的なサラリーマン家庭ではなく個人事業主がSOHO的に利用するのに良さそうですね。

なお、角住戸にしては廊下が短く効率性も高いので、収納を充実させつつも居室畳数をしっかりと確保出来ているのは長所と言えるでしょう。

キッチンにパントリーがあるのは良い反面、食器棚(レンジなどを置くバックカウンター)はどこに置くのか謎ですが…。

なお、キッチン及びLDの入口付近までテラゾー調のタイルが貼られているあたりがお洒落で好感が持てますね。

坪単価は260万円。日照良好な南角ということで、物件内でもしっかりした水準になっています。同階の30~40㎡台のコンパクトタイプと比べ単価差はほとんど見られず、グロスを考慮した値付けにはなっていません。

年初から分譲中の横浜関内プラッツ(60㎡台の2LDKがほとんど)の平均坪単価が約285万円であり、関内駅からの距離感で言うと1つのベンチマークにはなるのでしょうが、関内プラッツ自体強めの設定に感じましたし、やはりここは”普通の立地ではない”ので、このぐらいの価格になるのは当然でしょうね。

面積帯の大きな分譲マンションとしては前例のないレベルの立地ですので正直なところ妥当な価格は定かではないのですが、この面積帯(グロス)ならばもっと単価を抑えるぐらい(もっと価格面でのインパクトを高めるぐらい)でもおかしくなかった印象もありますね。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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