ブランズ文京白山一丁目【一低を望む好ポジションとは言えども】67㎡10,580万円(坪単価522万円)

ブランズ文京白山一丁目。

所在地:東京都文京区白山1-45-5(地番)
交通:春日駅徒歩6分、後楽園駅徒歩9分
用途地域:商業地域
階建・総戸数:13階建、36戸(事業協力者住戸3戸含む)

2019年に分譲されたルジェンテ文京春日のすぐ近く、同じ白山通り沿いに誕生する小ぶりな物件になります。

同様に1フロア3戸ではあるのですが、50㎡台+30㎡台×2という構成でコンパクトマンションというイメージが強かったルジェンテに対しこちらは60・50・30㎡台の3戸構成になっており、ブランズらしくディンクスやファミリーをメインターゲットにしたマンションになるようです。

徒歩5分の距離感になる通学区の指ヶ谷小学校は隣学区の誠之小学校とは異なりとりわけ人気の学校というわけではありませんが、現在文京区内の新築ファミリータイプは供給が少なく、かつ、エリア的に国立小学校などへのアクセスも悪くないのでファミリーニーズは十分にあるでしょう。

また、立地としては、春日・後楽園駅前の再開発文京ガーデンが至近になるのはもちろんのこと、ルジェンテの記事でも書いたように買物便が非常に高いポジションになりますね。オリンピック、まいばす、クイーンズが徒歩2~3分にあります。

公式ホームページ
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お部屋は67㎡の3LDK、南東角住戸です。9~13階の上層階のみに設けられたタイプで、南方向は14階建(当物件の13階建とほぼ同じ高さ)のルジェンテ(隣の隣)の影響が小さくないものの、南東方向白山通りから内に入ったエリアは最高高さ10mの第一種低層住居専用地域(当物件の商業地域との間には近隣商業地域と第一種住居地域を挟む)になっているので、当上層階住戸からは日照だけでなく視界抜けも良好なポジションになります。
※ルジェンテの南東角も似た環境だったのですが、あちらはそういった良好なポジションにしては意外とも言える30㎡台の1LDKになっていました。

間取りは物件内で最も大きなものでありながら70㎡に満たない小ぶりな3LDKで、効率性を重視したものになります。

柱の食い込みはあるものの、廊下を限界まで短くした設計にしたことが功を奏し、この面積帯の3LDKながらLD単体で12.3畳を確保出来ているのは評価出来る点の1つでしょう。

トイレがかなり玄関寄りなのは玉に瑕ですが、この廊下の長さで洋室1室がノンリビングインに出来ているのも良い点ですし、当物件は最大天井高2.6~2.65m、サッシ高2.2~2.35m(掃き出し窓)という高い空間パフォーマンスを実現しているあたりも好感が持てますね。

一方で気になるのは、小さなバルコニーと東に面していない一面採光のLDでしょうか。

上述のように東方向の視界抜けがなかなか魅力的なポジションの物件になるので開口部については特に残念ですね。効率性に重きを置いた3LDKを心掛けていると思うのでこのような居室配置になるのは分かるのですが、洋室1室を行灯部屋で良しとするならばまた違ったプランもあり得たでしょうし、東~南東(コーナー部分)を活かしきれていないのはちょっと残念ですね(当物件の中層階にはコーナー部を斜めにカットしダイレクトサッシを採用したプランがあります)。

南東角は白山通りの影響も小さくて済みますし、70㎡超のしっかりとしたファミリータイプ(60㎡台に比べれば多少は廊下を長く出来るので設計の自由度も高まる)でもニーズは少なくなかったでしょうね。かなり立派な単価設定になった物件なのでそのあたりを考慮しての60㎡台なのでしょうが…。

坪単価は522万円。ルジェンテは南東角上層階(30㎡台)でも坪単価460万円ほどでしたので、なかなか強烈ですね。ルジェンテは当時の記事でも書いたように単価高になりがちなコンパクトな30㎡台にしては単価がこなれていた印象があったわけで、グロスの嵩むファミリータイプで500万円を優に超えてくるというのは予想外でした。

この水準だと春日駅徒歩1分のクレヴィア本郷春日ステーションフロントのファミリータイプよりも高いのはもちろんのこと、かのパークコート文京小石川ザ・タワーの60㎡台の低層階(といってもこちらと同じぐらいの階数)をも上回る水準なのでちょっと解せないですね。

そのパークコート周りの再開発によりさらに注目度が高まったところもないとは言いませんが、先行物件の価格帯にはそういった点がほぼほぼ織り込まれた水準だと認識していましたし、駅徒歩6分で誠之学区でもないのにこの水準は意外でした。

第一期は30戸と大半が供給されるようなので引き合いは上々のようですが、契約率がどのぐらいになるのか注目したいですね。

◎コロナショックについて(大きな影響を与える可能性の高い事象なので全ての記事に追記しています)
コロナショックは株価暴落による資産効果の剥落や消費者心理の悪化・収入減少などを通じて不動産市場にも大きな影響を及ぼす可能性が高くなっています。したがって、今時期にマンション購入をするのはオススメ出来ないのですが、マンションに関しては2つとして同じものがないわけですし、株式市場のようにすぐさま価格に反映されるわけでもないので悩ましい思いをしている方は少なくないでしょう。仮に不動産相場(マンション価格)がかなり下がったとしても後悔しないぐらい気に入った物件か否かそういった点を判断基準にすると良いかもしれませんね。

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