プレシス横浜中央【この階高で二重床】11階43㎡4,880万円(坪単価376万円)
続けて、プレシス横浜中央。
設計は西尾建築設計、施工は三木組、デザイン監修はシーアンドスタイルです。
前回の記事で書いたように第七種高度地区(最高高さ31m)の11階建なので直床なのかと思いきや、二重床で驚きました。
31m制限エリアの11階建は私が知る限り直床であり、二重床を実現するためには階高2.9m程度(一般的には約3mですが、天井高を低く、スラブ厚などを薄くすれば2.9mくらいでもなんとかなる)が最低限必要だと思っていたので当物件の単純計算での2.82m(高さ30.99m÷11)は異例のことだと思います。
当物件は天井高(2.4mぐらい?)やスラブ厚(180~220mmとのことですが180mmが多い?)、さらに二重床と二重天井部分の厚み(空間)も少しづつ抑えてのものだと思いますが、それに加え、本来ならば住戸階よりも少し高いぐらいになるのが一般的な1階(共用階)の階高を住戸階以上に抑え、本当にギリギリのところで実現した二重床なのだと思います。
近年はこういった単価帯の物件でも長谷工設計・施工の物件では直床になることが珍しくなく、ある意味ここまで頑張って二重床に拘ったあたりはプレシスらしいところとも感じるのですが(プレシスは長谷工を起用することが少なく、直床にも前向きではない※プレシス幕張本郷やプレシス柏の葉キャンパスなど最近見かけるようになりましたけど…)、天井高などを考えれば必ずしも二重床が正解とは言えない気がします…。
一方、デザイン面で目につくのが逆梁工法の採用でしょう。逆梁工法とすることでバルコニー手摺が梁になるので見た目の透明感が薄まる反面、重厚感が増します。
そのように階高を抑えたことで天井高は低いものの、逆梁工法により窓際から梁を配慮出来たことで2.2mのハイサッシを採用出来ているあたりはとても上手ですね。この階高で順梁(窓際上部に梁)だと低い天井高と相まってかなり閉塞感が強くなりますからね。
また、南側コーナー部分に設けられたエントランスは少々特徴的なデザインです。
柱の側面を間接照明により光らせることで夜間は特に存在感が増すでしょう。小ぶりな物件規模からもなんというかホテルで見かけるような設えでマンションとしては若干違和感があったりもしますが…。
前回のプレシス横浜中央。
公式ホームページ

お部屋は43㎡の2LDK、南角住戸です。いずれの方角も接道しており、南西・南東共に3階建程度の低層建物になっているので、日照・視界共に良好なポジションです。
前回の記事で書いたように特に南東方向は第六種高度地区(最高高さ20m)になるのでこの上層階住戸は将来的に視界が塞がれることはないはずですし、東海道に背を向けたかなり良好な南面条件が享受出来ます。
この良好な南面条件が享受出来る南東向きはこの43㎡ともう1つの35㎡(1LDK)で構成されており、先ほどのような50㎡台どころか60~70㎡のファミリータイプでこそ輝いたのでは?という思いはけして小さなものではありません。
南東向きに1フロア2戸配置することを前提にしたとしても敷地形状からすればもっと大きなプランが可能だったはずですし(建築基準法上はもっと北東側の隣接建物の南東側にも建築することも可能だったはずし、”現状のスパン”でも奥行を深くすることでもっと面積の大きなプランに出来た)、南東向きのお部屋の面積を物件内で大き目なものとし、東海道側(南西向き・北西向き)のお部屋を小さなものとするのが王道だと思うんですけどね…。
交通至便なこの立地ならばコンパクトニーズも旺盛なのは間違いなく、単価を伸ばしやすいコンパクトを良いポジションにという意図あってのものなのかもしれませんが、だったら全部コンパクト(30~40㎡台)で良かったような気も…。
プランは43㎡の狭小2LDKですが、LDの入口付近の実質的な廊下部分を含めても効率性はまずまずで、居室畳数・収納共に専有面積以上のものがあると感じます。
浴室も1317ですし、玄関入って正面方向に大きなニッチカウンターが施されているあたりにも好感の持てるものですね。
角住戸ながらLDが一面採光で(角位置にない)、そういった点では地味ではあるものの、洋室2の引き戸は扉3枚分開け放つことが出来るので空間的な広がりも得やすいですね。
ギリギリのところですが、登記面積で40㎡以上あれば住宅ローン控除も適用出来るでしょう。
坪単価は376万円。低層階でも330万円ほどであり、50㎡台に比べればグロスが嵩んでいないことに加え、東海道に面していないことも考慮された立派な水準になります。
この上層階は半永久的に視界抜けが保たれるポジションにはなるので分からんではありません。
ただ、デュオステージの40㎡台と比べるとかなり高額ですし、シティテラス横浜やオープンレジデンシア横浜の40㎡台とも肩を並べる水準というのは少々強気な印象ではありますね。
テレワークの普及によりこういったコンパクト目のプランでも良好な環境(日照や視界抜けなど)を求める方が以前よりも増えているところはあるのでしょうが…。
設備仕様面は、少戸数のためディスポーザーがないのは当然のことです。
単価帯からすれば水回りの天然石天板仕様がないのは残念ですが、食洗機、トイレ手洗いカウンターは付いており大きな違和感はありません。
管理費は356円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下
駐車場は全6台で、内訳は平置2台、機械式4台になります。
設計は西尾建築設計、施工は三木組、デザイン監修はシーアンドスタイルです。
前回の記事で書いたように第七種高度地区(最高高さ31m)の11階建なので直床なのかと思いきや、二重床で驚きました。
31m制限エリアの11階建は私が知る限り直床であり、二重床を実現するためには階高2.9m程度(一般的には約3mですが、天井高を低く、スラブ厚などを薄くすれば2.9mくらいでもなんとかなる)が最低限必要だと思っていたので当物件の単純計算での2.82m(高さ30.99m÷11)は異例のことだと思います。
当物件は天井高(2.4mぐらい?)やスラブ厚(180~220mmとのことですが180mmが多い?)、さらに二重床と二重天井部分の厚み(空間)も少しづつ抑えてのものだと思いますが、それに加え、本来ならば住戸階よりも少し高いぐらいになるのが一般的な1階(共用階)の階高を住戸階以上に抑え、本当にギリギリのところで実現した二重床なのだと思います。
近年はこういった単価帯の物件でも長谷工設計・施工の物件では直床になることが珍しくなく、ある意味ここまで頑張って二重床に拘ったあたりはプレシスらしいところとも感じるのですが(プレシスは長谷工を起用することが少なく、直床にも前向きではない※プレシス幕張本郷やプレシス柏の葉キャンパスなど最近見かけるようになりましたけど…)、天井高などを考えれば必ずしも二重床が正解とは言えない気がします…。
一方、デザイン面で目につくのが逆梁工法の採用でしょう。逆梁工法とすることでバルコニー手摺が梁になるので見た目の透明感が薄まる反面、重厚感が増します。
そのように階高を抑えたことで天井高は低いものの、逆梁工法により窓際から梁を配慮出来たことで2.2mのハイサッシを採用出来ているあたりはとても上手ですね。この階高で順梁(窓際上部に梁)だと低い天井高と相まってかなり閉塞感が強くなりますからね。
また、南側コーナー部分に設けられたエントランスは少々特徴的なデザインです。
柱の側面を間接照明により光らせることで夜間は特に存在感が増すでしょう。小ぶりな物件規模からもなんというかホテルで見かけるような設えでマンションとしては若干違和感があったりもしますが…。
前回のプレシス横浜中央。
公式ホームページ

お部屋は43㎡の2LDK、南角住戸です。いずれの方角も接道しており、南西・南東共に3階建程度の低層建物になっているので、日照・視界共に良好なポジションです。
前回の記事で書いたように特に南東方向は第六種高度地区(最高高さ20m)になるのでこの上層階住戸は将来的に視界が塞がれることはないはずですし、東海道に背を向けたかなり良好な南面条件が享受出来ます。
この良好な南面条件が享受出来る南東向きはこの43㎡ともう1つの35㎡(1LDK)で構成されており、先ほどのような50㎡台どころか60~70㎡のファミリータイプでこそ輝いたのでは?という思いはけして小さなものではありません。
南東向きに1フロア2戸配置することを前提にしたとしても敷地形状からすればもっと大きなプランが可能だったはずですし(建築基準法上はもっと北東側の隣接建物の南東側にも建築することも可能だったはずし、”現状のスパン”でも奥行を深くすることでもっと面積の大きなプランに出来た)、南東向きのお部屋の面積を物件内で大き目なものとし、東海道側(南西向き・北西向き)のお部屋を小さなものとするのが王道だと思うんですけどね…。
交通至便なこの立地ならばコンパクトニーズも旺盛なのは間違いなく、単価を伸ばしやすいコンパクトを良いポジションにという意図あってのものなのかもしれませんが、だったら全部コンパクト(30~40㎡台)で良かったような気も…。
プランは43㎡の狭小2LDKですが、LDの入口付近の実質的な廊下部分を含めても効率性はまずまずで、居室畳数・収納共に専有面積以上のものがあると感じます。
浴室も1317ですし、玄関入って正面方向に大きなニッチカウンターが施されているあたりにも好感の持てるものですね。
角住戸ながらLDが一面採光で(角位置にない)、そういった点では地味ではあるものの、洋室2の引き戸は扉3枚分開け放つことが出来るので空間的な広がりも得やすいですね。
ギリギリのところですが、登記面積で40㎡以上あれば住宅ローン控除も適用出来るでしょう。
坪単価は376万円。低層階でも330万円ほどであり、50㎡台に比べればグロスが嵩んでいないことに加え、東海道に面していないことも考慮された立派な水準になります。
この上層階は半永久的に視界抜けが保たれるポジションにはなるので分からんではありません。
ただ、デュオステージの40㎡台と比べるとかなり高額ですし、シティテラス横浜やオープンレジデンシア横浜の40㎡台とも肩を並べる水準というのは少々強気な印象ではありますね。
テレワークの普及によりこういったコンパクト目のプランでも良好な環境(日照や視界抜けなど)を求める方が以前よりも増えているところはあるのでしょうが…。
設備仕様面は、少戸数のためディスポーザーがないのは当然のことです。
単価帯からすれば水回りの天然石天板仕様がないのは残念ですが、食洗機、トイレ手洗いカウンターは付いており大きな違和感はありません。
管理費は356円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下
駐車場は全6台で、内訳は平置2台、機械式4台になります。