ブリシア荻窪一丁目【駅距離あってのコンパクトのためか単価は抑えめ】3階32㎡2,998万円(坪単価314万円)

続けて、ブリシア荻窪一丁目。

設計はクレオ、施工は西野建設です。
二重床ではあるものの、床スラブ厚は180mm(一部除く)となっており、一般的な200mmよりも薄いのは気になる点の1つでしょう。

デザイン的で言うと、目立つ環八側(西側)が共用廊下になることから共用廊下周りにもガラス手摺やグリッドデザインを採用するなど、見た目にも気を使っている様子が窺えるあたりは悪くありません。

デザインにとりわけ力を入れることのないブリシアシリーズですので、エントランス周りは淡泊ですし、坪単価300万円超の価格帯からすればもうひと頑張り欲しかったというのが正直なところではありますが…。

なお、駐車場が全台平置で11台も確保されている点は1つのポイントになるでしょう。60㎡台は半分ほどしかなく、30㎡台もわりと多いマンションになるので11台はまずまずですし、全て平置なのは珍しいですね。

うち6台が分譲駐車場になっているのもブリシアらしい点で、分譲区画は建物1階部分の屋根付タイプになりますので車愛用者には魅力的でしょう。

ブリシアで分譲駐車場が設けられるのはこの物件に限った話ではないのですが、環八沿いの駅距離のなるポジションにフィットした提案と言えるでしょうね。

ちなみに、分譲駐車場の価格は大きさにより600~800万円で月々の維持費(管理費及び修繕積立金)は1,350~2,160円になるようです。
平置なので高めの月25,000円と仮定しても20年分(600万円÷年30万円)ものお値段になりますし、さらに維持費もかかりますので、ちと高いかなぁ…。

前回のブリシア荻窪一丁目

公式ホームページ
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お部屋は32㎡の1LDK、東向き中住戸です。やはり東側は戸建が広がっており、視界抜けも出てくる良好なポジションになります。

ただ、間取り的にはちょっと残念ですね。30㎡台の1LDKにありがちなLDKが内側になった細長プランで、せっかくの良好な東側の視界を活かせているとは言えないでしょう。
全戸東向きにしたことでこういった面積帯のプランでも東向きに出来ているとも言えるわけですが、窓のすぐ脇にある柱もちょっと気になりますし、洋室の引き戸を開いてもLDK側の採光は平均以下になってしまいそうです。

一方、細長いながらもキッチンを動線上に配置し、かつ、キッチン横にカウンターを設けるなど有効面積を高める工夫がなされているのは評価出来る点でしょう。
玄関前には大きな物入もありますし、専有面積のわりに充実した収納もポイントの1つにはなるでしょうか。

坪単価は314万円。中住戸と角住戸の差、また、スパンの差もあれど先ほどの同階60㎡台よりも単価が安いのは一般的なお値段設定とは少々異なるものです。
ワンルームに毛が生えた程度のこのような面積帯のお部屋は一般的なファミリータイプに比べ単価が高くなるのが普通ですし、ましてブリシアシリーズは以下のように設備面が貧弱なこともあってか一般的なファミリータイプの分譲マンションのような高級感が期待出来ないのでコンパクトの方が単価を伸ばしやすい傾向にあります(コンパクトにとってのライバルはいわゆるワンルーム投資マンションなどになるのでこの設備仕様でもグレードで劣ることはない)。

まぁ、駅距離のあるポジションゆえコンパクトニーズが乏しいことも影響しているのだとは思いますが、近年の駅近トレンド(コロナ禍で変化は出てきてはいますが、現状ではまだトレンドを変えるまでには至っていない)においてはファミリータイプにとっても同じことですからね…。

設備仕様面は、このシリーズお馴染みのシンプルなもので、水回りの天然石天板仕様やトイレ手洗いカウンターどころか、食洗機や床暖房もありません。30㎡台などのコンパクトプランにとってはとりわけ違和感はないのですが、やはりファミリータイプで坪単価300万円を超えるお値段設定のお部屋ともなるとかなり寂しい仕様でしょう。

管理費は175円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下なりにリーズナブルな水準です。ひと頃のブリシアシリーズに比べると高くは感じますが、スケールメリットに欠ける小規模ですのでこの水準ならば良い方でしょう。

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