パークコート千代田四番町【市場のニーズを察した今風(?)のプランニング】2階73㎡15,600万円(坪単価710万円)
続けて、パークコート千代田四番町。
設計・施工は三井住友建設で、直近の番町三井物件パークコート一番町と同じになります。
ただ、免震構造が採用された一番町よりもスケールがあるにもかかわらず免震構造でないあたりは残念ではありますね。近年で言うとパークマンション三田綱町ザ・フォレストですら免震でなかったわけですし、高さも一般的、かつ、ペンシル感もない物件ですので免震構造を採用するメリットが小さいのは確かですけども…。
共用面での大きなポイントとなるのはやはり「森」と「温泉」でしょう。
まず、「森」としては敷地西側に南側から順にエントリーフォレスト、カスケードフォレスト、シーズンズフォレストという3つの森が設けられており、”番町エリア最大面積”を大々的に謳うだけのことはあるスケールある物件ならではのものと言えます。
とは言え、周囲に囲まれ感があるのは事実でパークマンション三田綱町ザ・フォレスト(マンション名にフォレストが入っているだけのことはある)のプライベートフォレストほどの心地よさはないのだと思いますが、非常に贅沢に感じるられるものであるのは確かですね。
共用施設としてはカスケードフォレストを望む2層吹抜のロビーラウンジ他複数のラウンジ、さらに、パーティルーム、ゲストルームに加えプライベートスパまで設けられ、そのプライベートスパでは温泉が堪能できる(1回3,000円)というこれ以上ないぐらいの差別化がなされた物件になります。
プライベートスパは予約制ですし、やはり間に清掃時間なども必要になりますので多くの方が使いたいと思うような曜日・時間帯はなかなか思うように使えない気もしますが…。
なお、「マンション×温泉」については年初のちょっと気になるマンションの記事の中で言及しているのでそちらをご参照いただければと思いますが、住戸内に温泉を引き込めないお部屋にお住まいになる方にとってはプライベートスパはやはり魅力的ですし、視界に難のある北向きの30~50㎡台のプランは”この提案あってのもの”という印象が強いです。
外観デザイン、豊かな森、そして温泉を含めた共用面のグレード感などなどパークマンションに近いものを感じる当物件ですが、30~50㎡台のプランニングは”パークマンション”とした場合にはどうしても違和感が生じるところでもあります。
敷地形状や周囲の建物との関係上、容積率を全うするためには北向き住戸を設けざるを得なかったはずで、"そういったお部屋の魅力を高めるがゆえの温泉プライベートスパ"であると同時に、そういったコンパクトなお部屋があるがゆえの”パークマンションへのハードルの高さ”のようなものも感じずにはいられない物件と言えるでしょうか。
その年初のちょっと気になるマンションで言及した六本木五丁目計画は流石にパークマンションになるのではないかと思っていますが…。
なお、デザイン監修はパークマンションでもお馴染みのミサワアソシエイツの三沢氏になります。
ガラスウォールを主体としつつも柱の外側(外壁)を石張りとした列柱のデザインがこの地らしい重厚感を生み出していますし、文句なしに格好良いですね。
ランドプランという面では駐車場が全96台(他に来客用1台)とわりと少なめで、平置は8台のみ(他はフロア中央部のタワーパーキング)というあたりにやや物足りなさを感じますし、車寄せスペースも物件スケールのわりには大きくなくUターンが用意な円形タイプでないのはちょっと残念ではあります。
ただその一方で、低層階プレミアム住戸(温泉引き込み可)は低層階プレミアム住戸にお住まいの方しか利用出来ない専用のエレベーター(他の一般エレベーターとは離れたプライベート性の高いところにある。最上階プレミアムフロアへは行きません)が1基あるのは気が利いていますし、プレミアム住戸にはパークマンション檜町公園と同様にバトラーサービス(玄関脇に設けられたバトラーボックス経由でクリーニング依頼やゴミ出し等が出来る。サービス使用料月額8,400円)があるあたりも価格帯に恥じない点になるでしょうね。
前回のパークコート千代田四番町。
公式ホームページ

お部屋は73㎡の3LDK、東向き中住戸です。東側は出来てまもない三井のリパークですので、その先の8階建のイトーピア四番町まではそこそこ距離が図れています。
ただ、いずれ何かしらの建物になる可能性がありますし、将来的なリスクが伴うポジションにはなるでしょう。
間取りは70㎡そこそこの3LDKということでエリア内の分譲マンションではわりと珍しい”現実的なファミリータイプ”になります。
当物件は北向き中住戸に約71㎡の3LDKまでありますし、学区(番町小学校)を加味したニーズを想定しているのでしょう。
しつこくて恐縮ですが、”パークマンション”ではこのような面積帯の3LDKは設けられることはなかったでしょうし、共用面等でのグレード感を高めつつも単身者・ディンクス(30~50㎡台)やプチ富裕ファミリー(こういった70㎡台の3LDK)のニーズに対応しているあたりが”今風”に感じられるわけで、的確に市場のニーズを察することが出来る三井不動産だからこそ"従来のパークマンションの概念"にフィットする物件が年々生み出しづらくなっているところがあるのかもしれませんね。
プランとしては中住戸ながらもそこそこのスパンを実現し、さらに吹抜まで設けているあたりに好感が持てます。
引き戸でリビングインとなったベッドルームならば窓がなくとも建築基準法上の居室要件を満たすことが可能ですので、吹抜まで設けているのは立派でしょう(当プランはLDの窓が小さめなので、吹抜をプラスしてサービスルームになることを回避しているというのが"正解"な気もします)。
ただ、やはりそのようにLDの開口部が小さいのは残念ですし、洋室3室全てがリビングイン、かつ、ウォールドアのようにLDと一体利用可能な居室がないというあたりもちょっと気になりますね。
そのように”今風”な70㎡ちょっとの3LDKとは言え、やはりこういった立地ならば子供が小さなうちだけでも70㎡台のゆとりある2LDKとして利用したい方もいらっしゃるでしょうし、さらなる配慮があっても良かったのかなと。
坪単価は710万円。視界面等に難のある東向き(50~70㎡台中心)や北向き(30~50㎡台中心)は坪単価600万円台後半~800万円台前半という感じのお値段設定になっています。
こういったプレミアム住戸が似合う立地ではなく一般的な立地の物件ならばファミリータイプに比べコンパクトの単価が高くなるのが一般的なのですが、流石にこの立地だとそのようなことはなく、50~70㎡台は30㎡台に比べ若干安い程度の設定です。
パークコート一番町において、ノン南向きの囲まれ感のあるポジションのお部屋は坪単価500万円を切るという当時としてもこなれた価格設定だったので、それと比べるとその後の価格動向を鑑みたとしても立派に感じてしまうところはあるのですが、これまで述べてきているようにエリアを代表する物件の1つになるであろう物件ですし、スケールを活かすことで共用面での差別化もしっかりと図れているオンリーワン的な立ち位置の物件になりますので、下限がこのぐらいの水準になっていても大きな違和感はないでしょうね。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンターなど一般的なものはもちろんのこと、LD及び主寝室までのビルトインエアコン(プレミアムは全室)、LD・キッチン・主寝室の床暖房(プレミアムの中の一部は全室)、さらにスーペリアでもLDKの床がタイル(フローリングとの無償セレクト)に出来るなど価格帯なりのグレード感があります。24時間換気も全熱交換型ですね。
管理費は625円/㎡。内廊下×ディスポーザー付はもちろんのこと、コンシェルジュサービス、各階ゴミ置場、さらに植栽関連の維持費、温泉関連の設備維持費もかかりますので違和感はないでしょう。
稀に見るスケールのある物件ですし、30~70㎡台あたりのほどほどの価格帯のお部屋を検討される方にとってはもう少し安くあって欲しかったところかもしれませんが…。
設計・施工は三井住友建設で、直近の番町三井物件パークコート一番町と同じになります。
ただ、免震構造が採用された一番町よりもスケールがあるにもかかわらず免震構造でないあたりは残念ではありますね。近年で言うとパークマンション三田綱町ザ・フォレストですら免震でなかったわけですし、高さも一般的、かつ、ペンシル感もない物件ですので免震構造を採用するメリットが小さいのは確かですけども…。
共用面での大きなポイントとなるのはやはり「森」と「温泉」でしょう。
まず、「森」としては敷地西側に南側から順にエントリーフォレスト、カスケードフォレスト、シーズンズフォレストという3つの森が設けられており、”番町エリア最大面積”を大々的に謳うだけのことはあるスケールある物件ならではのものと言えます。
とは言え、周囲に囲まれ感があるのは事実でパークマンション三田綱町ザ・フォレスト(マンション名にフォレストが入っているだけのことはある)のプライベートフォレストほどの心地よさはないのだと思いますが、非常に贅沢に感じるられるものであるのは確かですね。
共用施設としてはカスケードフォレストを望む2層吹抜のロビーラウンジ他複数のラウンジ、さらに、パーティルーム、ゲストルームに加えプライベートスパまで設けられ、そのプライベートスパでは温泉が堪能できる(1回3,000円)というこれ以上ないぐらいの差別化がなされた物件になります。
プライベートスパは予約制ですし、やはり間に清掃時間なども必要になりますので多くの方が使いたいと思うような曜日・時間帯はなかなか思うように使えない気もしますが…。
なお、「マンション×温泉」については年初のちょっと気になるマンションの記事の中で言及しているのでそちらをご参照いただければと思いますが、住戸内に温泉を引き込めないお部屋にお住まいになる方にとってはプライベートスパはやはり魅力的ですし、視界に難のある北向きの30~50㎡台のプランは”この提案あってのもの”という印象が強いです。
外観デザイン、豊かな森、そして温泉を含めた共用面のグレード感などなどパークマンションに近いものを感じる当物件ですが、30~50㎡台のプランニングは”パークマンション”とした場合にはどうしても違和感が生じるところでもあります。
敷地形状や周囲の建物との関係上、容積率を全うするためには北向き住戸を設けざるを得なかったはずで、"そういったお部屋の魅力を高めるがゆえの温泉プライベートスパ"であると同時に、そういったコンパクトなお部屋があるがゆえの”パークマンションへのハードルの高さ”のようなものも感じずにはいられない物件と言えるでしょうか。
その年初のちょっと気になるマンションで言及した六本木五丁目計画は流石にパークマンションになるのではないかと思っていますが…。
なお、デザイン監修はパークマンションでもお馴染みのミサワアソシエイツの三沢氏になります。
ガラスウォールを主体としつつも柱の外側(外壁)を石張りとした列柱のデザインがこの地らしい重厚感を生み出していますし、文句なしに格好良いですね。
ランドプランという面では駐車場が全96台(他に来客用1台)とわりと少なめで、平置は8台のみ(他はフロア中央部のタワーパーキング)というあたりにやや物足りなさを感じますし、車寄せスペースも物件スケールのわりには大きくなくUターンが用意な円形タイプでないのはちょっと残念ではあります。
ただその一方で、低層階プレミアム住戸(温泉引き込み可)は低層階プレミアム住戸にお住まいの方しか利用出来ない専用のエレベーター(他の一般エレベーターとは離れたプライベート性の高いところにある。最上階プレミアムフロアへは行きません)が1基あるのは気が利いていますし、プレミアム住戸にはパークマンション檜町公園と同様にバトラーサービス(玄関脇に設けられたバトラーボックス経由でクリーニング依頼やゴミ出し等が出来る。サービス使用料月額8,400円)があるあたりも価格帯に恥じない点になるでしょうね。
前回のパークコート千代田四番町。
公式ホームページ

お部屋は73㎡の3LDK、東向き中住戸です。東側は出来てまもない三井のリパークですので、その先の8階建のイトーピア四番町まではそこそこ距離が図れています。
ただ、いずれ何かしらの建物になる可能性がありますし、将来的なリスクが伴うポジションにはなるでしょう。
間取りは70㎡そこそこの3LDKということでエリア内の分譲マンションではわりと珍しい”現実的なファミリータイプ”になります。
当物件は北向き中住戸に約71㎡の3LDKまでありますし、学区(番町小学校)を加味したニーズを想定しているのでしょう。
しつこくて恐縮ですが、”パークマンション”ではこのような面積帯の3LDKは設けられることはなかったでしょうし、共用面等でのグレード感を高めつつも単身者・ディンクス(30~50㎡台)やプチ富裕ファミリー(こういった70㎡台の3LDK)のニーズに対応しているあたりが”今風”に感じられるわけで、的確に市場のニーズを察することが出来る三井不動産だからこそ"従来のパークマンションの概念"にフィットする物件が年々生み出しづらくなっているところがあるのかもしれませんね。
プランとしては中住戸ながらもそこそこのスパンを実現し、さらに吹抜まで設けているあたりに好感が持てます。
引き戸でリビングインとなったベッドルームならば窓がなくとも建築基準法上の居室要件を満たすことが可能ですので、吹抜まで設けているのは立派でしょう(当プランはLDの窓が小さめなので、吹抜をプラスしてサービスルームになることを回避しているというのが"正解"な気もします)。
ただ、やはりそのようにLDの開口部が小さいのは残念ですし、洋室3室全てがリビングイン、かつ、ウォールドアのようにLDと一体利用可能な居室がないというあたりもちょっと気になりますね。
そのように”今風”な70㎡ちょっとの3LDKとは言え、やはりこういった立地ならば子供が小さなうちだけでも70㎡台のゆとりある2LDKとして利用したい方もいらっしゃるでしょうし、さらなる配慮があっても良かったのかなと。
坪単価は710万円。視界面等に難のある東向き(50~70㎡台中心)や北向き(30~50㎡台中心)は坪単価600万円台後半~800万円台前半という感じのお値段設定になっています。
こういったプレミアム住戸が似合う立地ではなく一般的な立地の物件ならばファミリータイプに比べコンパクトの単価が高くなるのが一般的なのですが、流石にこの立地だとそのようなことはなく、50~70㎡台は30㎡台に比べ若干安い程度の設定です。
パークコート一番町において、ノン南向きの囲まれ感のあるポジションのお部屋は坪単価500万円を切るという当時としてもこなれた価格設定だったので、それと比べるとその後の価格動向を鑑みたとしても立派に感じてしまうところはあるのですが、これまで述べてきているようにエリアを代表する物件の1つになるであろう物件ですし、スケールを活かすことで共用面での差別化もしっかりと図れているオンリーワン的な立ち位置の物件になりますので、下限がこのぐらいの水準になっていても大きな違和感はないでしょうね。
設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、トイレ手洗いカウンターなど一般的なものはもちろんのこと、LD及び主寝室までのビルトインエアコン(プレミアムは全室)、LD・キッチン・主寝室の床暖房(プレミアムの中の一部は全室)、さらにスーペリアでもLDKの床がタイル(フローリングとの無償セレクト)に出来るなど価格帯なりのグレード感があります。24時間換気も全熱交換型ですね。
管理費は625円/㎡。内廊下×ディスポーザー付はもちろんのこと、コンシェルジュサービス、各階ゴミ置場、さらに植栽関連の維持費、温泉関連の設備維持費もかかりますので違和感はないでしょう。
稀に見るスケールのある物件ですし、30~70㎡台あたりのほどほどの価格帯のお部屋を検討される方にとってはもう少し安くあって欲しかったところかもしれませんが…。
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