ネベル本厚木【住みたい街とは言え…コンパクトとは言え…】32㎡3,150万円(坪単価321万円)

ネベル本厚木。

所在地:神奈川県厚木市旭町2-34(地番)
交通:本厚木駅徒歩5分
用途地域:近隣商業地域
階建・総戸数:11階建、40戸

タカラレーベンがレーベン本厚木ザ・マスターズタワーに続いて分譲している物件になります。
マスターズタワーは19階建137戸というそこそこのスケールがあり、30~110㎡台までというかなり幅のあるプランニングが特徴的な物件だったので、こちら(30~50㎡台)との被りもあるにはあるのですが、マスターズタワーを含む近年供給されている分譲マンションの多くが北口側であるのに対しこの物件は南口側になるという点は大きな違いになるでしょう。

買物利便などを考えてもやはり北口側に優位性があるとは思うのですが、年初に南口にはついにザ・パークハウス本厚木タワー(1~3階部分のミハラスには商業・業務・医療店舗が入居)が竣工しましたし、むろんコンビニなどは至近にありますのでこういったコンパクトレジデンスならばそれほど差は感じにくいのかもしれません(むろんお住まいになる方のライフスタイル次第ではあります)。

なお、ホームページでもアピールされているところになりますが、今年2月の「借りて住みたい街ランキング」での本厚木の1位(ついでに言うと買って住みたい街ランキングでも3位)には驚かされましたね。

「ホームズの検索・問い合わせ数から算出したランキング」ですので、賃貸・購入共に昨年に分譲(販売)や竣工(賃貸募集)した物件が多ければ多いほどランキングで上位に入りやすいのは間違いないところです。したがって、ここ2年ほどに渡って駅前で多くの物件が分譲・竣工という本厚木の流れを考えればランキング上位に入るのは驚くべきことではないのですが、1位と3位というのは率直にビックリしました。

コロナ禍で郊外が注目を浴びたという事情もあるとはいえ、ライバル的な存在(?)の海老名は100位圏外と97位という状況ですのでこの差はどこから来るのか不思議なぐらいですし、人気があるはずなのにルネ本厚木プレミスト本厚木が未だ分譲中ってのもまた…。

設計・施工は山田建設です。

30~50㎡台の総戸数40戸というかなり小ぶりな物件にはなるものの、外壁の繊細なタイル使いが非常に印象的な物件で、このシリーズらしくデザインに力を入れている様子が窺えますね。

明るい色味の基壇部のタイル使いも良いのですが、中上層部も奇数階部分の外壁の一部に明るいタイルを装飾、また、スラブの側面(バルコニー床の側壁部分)に青みがかった淡い色味のものを差し色として使っているあたりもお洒落に感じます。
※余談ですが、出来て間もないレーベン本厚木ザ・マスターズタワーの外観はかなり素敵です。いわゆるタイル貼ではなく特殊な吹き付け加工だと思われ、風合いがあります。

小ぶりな物件なので共用面でゆとりを感じることはないものの、エントランスラウンジではタブホ(共用部に導入されたWi-Fi接続で電子雑誌読み放題)が利用出来ますし、ゴミ置場に明るいカラーリングと照明を採用することで「ガーベッジステーション」へ進化(?)させるなどといった工夫がなされているあたりにも好感の持てる物件になります。

公式ホームページ
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お部屋は32㎡の1LDK、西向き中住戸です。西側は道路の向かい西北西に7階建のビルがありますが、この上層階住戸ならば影響はなく視界抜けも十分です。

間取りは物件の多くを占める30㎡ちょっとの小ぶりな1LDKで、単身用であることを考慮しても本厚木エリアの分譲マンションという意味ではちょっと小さい印象ではありますかね。

「借りて住みたい街1位」の波に乗ってこのお部屋で投資賃貸を~と考える方もいらっしゃるのかもしれませんが、その場合でもいずれは出口(売却)を視野に入れるべきですし、出口(売却)を考えた場合には実需でのニーズが望みやすい大きさ(40㎡前後)の方が価格面で有利に働くことが多いと経験上は感じています(むろんエリア・価格帯にもよりますが、投資家のみを相手にするよりも実需層にも受け入れられやすいお部屋の方が潰しが効きます)。

当プランのベッドルームは形も良好な4畳なので悪くはないですし、収納もわりとしっかりしています。
ただ、LDKでの8.2畳はやはりかなり小さいですし、せめて35㎡ぐらいはあると良かったのかなと。限界まで面積を絞って単価を上げたいというデベロッパーの思惑がモロに出てしまっている印象なんですよね…。

また、スパン的にはベッドルーム側にも窓を設けることが可能だったはずなのに窓がないのは非常に残念な点でしょうね。

坪単価は321万円。たっか…。住みたい街ランキングの1位・3位を追い風に乗って高値で売る気満々といったところでしょうか(汗)。

低層階は240万円ほどと上下階でかなり単価差のある価格設定ではあるものの、レーベン本厚木ザ・マスターズタワーの30㎡台(中層階で250万円ほどとコンパクトなりにファミリータイプよりも高めの設定だったが、低層階には200万円を切るものもあった)よりも遥かに高い水準で、特にこの上層階のお値段設定は受け入れ難いものがあります…。

コンパクトはファミリータイプに比べ単価が高くなるのが一般的ですが、流石にこの水準は面食らいますね。

設備仕様面は、このシリーズらしく浴室テレビやマイクロバブルトルネード浴槽など水回りが充実しているのが大きな特長になります。ただ、ネベル赤羽のようなデュポン社製の質感の良い水回り天板(人造石)、キャビネットタイプのトイレ、フラットラインLEDの浴室照明などは見られずエリア・価格帯なりにネベルシリーズの中ではパフォーマンスを落としている形にはなるようです。

管理費は277円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、スケールメリットの得られない小規模物件ゆえに安くはないですね。

駐車場は全20台で平置2台を除いた18台が機械式になります。50㎡台もありますが、多くが30㎡台となった物件なのに随分とたくさんありますね。

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