ブリリアタワー聖蹟桜ヶ丘ブルーミングレジデンス【天高はアレでも三拍子以上がそろった好パフォーマンス】3階55㎡4,098万円(坪単価247万円)

続けて、ブリリアタワー聖蹟桜ヶ丘ブルーミングレジデンス。

設計・施工は三井住友建設で免震構造が採用されています。

偶然か必然か先日のルフォンザ・タワー大塚と同じ三井住友建設によるもので、三井住友建設によるSulatto3のルフォン板橋区役所前タワーレジデンスやSulattoRotaryTowerのブリリアタワー有明ミッドクロスという存在があることで余計に悲しい気持ちになるのは確かです(誰か私を慰めて下さい…)。

前回の記事で書いたように最上階プレミアム住戸ですら最大天井高2.55m、下り天井高2.07mという罰当たり(すみません…)なパフォーマンスでしかないので、多くの住戸の眺望が良いだけに泣けてくるレベルなのですが(バルコニーガラス手摺が半透明で室内からは視界抜けが望みづらいあたりも勿体なく感じます)、その分価格は全体的に大人しい感じになっているのは救いでしょう。

そのような構造面の低パフォーマンスがそこまで価格安の要因になっているとは思えないので、個人的にはそういった構造面(主に三次元)をワンランク上のもの(価格は気持ち高くなる程度)にしてくれた方が良かったようには思うものの、"こういったランドマークタワーがこのような価格帯で手が届く"ケースというのは近年では稀なことであり、ご予算帯などとの兼ね合いを考えれば”少しでも安くなっていて良かった”と考える方は少なくないのかもしれません。

しつこいようですが、エリア内で比類なきタワーレジデンスなのはもちろんのこと、多摩川リバーフロント最高層という”ベース”があまりにスペシャルな物件ですので、一般的に言えばサッシ高なんてオマケ程度の扱いが相応なのかもしれません。ただ、私のようなオタク目線では"とても勿体ない"というのが正直な思いですし、他のパフォーマンスが高いからこそ余計に残念(というかもう口惜しいレベル(笑))という思いが本当に強いですね…。

デザイン監修に三井純アンドアソシエーツ建築設計事務所、超高層ZEH-Mという希少性、スーパー堤防に匹敵する水害対策といった抜け目のなさ(電気室を2階にするなど武蔵小杉の二の舞を避ける対策も)にも好感の持てる物件で、”三次元”以外は本当に整っていると感じる物件なんですよねぇ…。

外観も三井純氏による特徴的な最上部のアーチ型のクラウンが良い感じで、ランドマークとして相応しいレベルにあります。

なお、共用施設(屋内)としては、1階にコミュニティラウンジ(地域開放スペース)、パーティールーム、キッズルーム、2階にラウンジ、3階にゲストルーム2室があります。

総戸数500戸超のスケールのわりにはややシンプルな印象もなくはないですが、屋上にスカイビューテラスとスカイパークテラスという2つのテラスがあるのはこの地の魅力を考慮したものと感じますし、エントランス周りの設計もお見事だと思います。

エントランスホールは2層吹抜で上下のエスカレーター付、そしてそのエスカレーターを上がった先のエントランスラウンジはお洒落なソファセットがたくさん設けられたリバーフロント空間で、めちゃくちゃ気持ちの良い空間になることでしょう。

また、屋外スペースとしてはエントランスラウンジからも望める西方向に当開発街区の中心になるであろう大きなコミュニティガーデンが広がっており、高さを出せたことで約76%という非常に高い空地率を実現出来ているあたりも当物件の大きなポイントになるでしょうね。

内廊下設計でないのはやや残念な点ですが(最上階プレミアムフロアだけでも内廊下としていたら大分印象は違ったでしょう)、コンシェルジュサービスもありますし、24時間有人管理、各階ゴミ置場も備わったタワマンらしいホスピタリティーの高さが窺える物件です。

前回のブリリアタワー聖蹟桜ヶ丘ブルーミングレジデンス

公式ホームページ
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お部屋は55㎡の2LDK、北向き中住戸です。3階(住戸階最下層)でも申し分のないリバービューポジションに変わりはありません。北向き中住戸なので日照はほとんど得られませんが、ワイドスパンで開口部が充実しているのでサッシ高が低くとも採光上は何ら問題のない気持ちの良いポジションですね。

眼下の多摩川河川敷は「かわまちづくり計画」により今後整備される予定なのでさらに魅力的な景色になるのではないでしょうか。

間取りはそのようにワイドスパンが最大の魅力でしょう。
このぐらいのスパンがあるとLDに加え洋室2室もバルコニー側に並べるようなケースもありますが、このプランはLDを重視しており、サッシ3枚分確保した広がりのあるオープンキッチンLDKが実現出来ているのは大きな特徴になります。

柱(つまりは梁)の食い込みに伴いウォールドアの方立てが大き目になっているのは玉に瑕ですが、柱の食い込み自体を抑えているあたりも悪くありません。

坪単価は247万円。エクセレントシティ聖蹟桜ヶ丘の際に言及したように、エクセレントシティの低層階50㎡台よりも遥かに安い水準になっており、こういった価格設定をご覧いただくと"マンションの相場(値段)があってないようなもの"であることがよ~くお分かりいただけるのではないでしょうか。

当物件は当初の予定価格から調整が入ったプランがありますし、お値段設定はざっくり言うと日照(南向き)と眺望(北向き)がトレードオフになった形ですので、北向き中住戸は日照がほぼ得られないというあたりは気になるところではあるでしょう。

ただ、北向きであろうと低層階であろうとここまでのリバーフロントポジションは貴重ですし、50㎡台(2LDK)ならば60㎡超の3LDKなどに比べれば日照の悪さも気にはならないのかなと(リセールを考慮した場合の話。むろん最も考慮すべきは購入しお住まいになる方自身が日照を欲するか否か)。

なお、高層階は300万円弱という水準で、低層階でも眺望が申し分ないことを考えると上下の単価差は気持ち大きいぐらいの印象になるでしょうか(前回の記事で書いたように南東角などの物件内で条件の良い高層階角住戸はもっとプレミアムが乗っていてもおかしくなかったのですが、中住戸はそれとはちょっと事情が異なります)。

設備仕様面は、ディスポーザー、食洗機、ミストサウナなどは付いていますが、トイレ手洗いカウンターはなく水回りの天然石天板仕様もありません。この単価帯ならば仕方ないところもあるのでしょうが、プレミアムでなくとも坪単価300万円前後のお部屋もあるわけですしトイレ手洗いカウンターぐらいはあって欲しかったですかね。

ゼッチレジデンスということで、二重サッシ、エネファーム(一部住戸)、範囲の広い天井断熱などといったエコ仕様も魅力的な材料ではありますが…。

最上階プレミアム住戸は、トイレ手洗いカウンターが付いていますし、シーザーストーンのキッチン天板、廊下・トイレ・洗面床のタイル貼も採用されています。

管理費は394円/㎡。外廊下ながらディスポーザー付、そして上述のようにコンシェルジュサービス、24時間有人管理、各階ゴミ置場(三種の神器的な。笑)も備わっていますので、高過ぎるということはないのですが、総戸数500戸超という結構なスケール館があるわけですし、やや高めの印象ではあるでしょうか。

駐車場は全200台で来客用・身障者用の4台のみが平置、残りの196台が機械式になります。
ちなみに、いわゆる円形の見映えする車寄せはないのですが、駐車(後ろ向き駐車)出来るタイプの車寄せスペースが2台分あるのは気が利いていると思います。
一方で、ファミリータイプ中心の物件ですので駐輪場604台は少ない気がしますけど…。

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