ライオンズ綾瀬セントマークス【ゼッチ×南條設計室×主寝室床暖房】6階71㎡6,140万円(坪単価285万円)

続けて、ライオンズ綾瀬セントマークス。

設計は共同エンジニアリング、施工は大京穴吹建設で、先行するライオンズ綾瀬グランフォートと同じ組み合わせになります。

グランフォート同様に「ZEH-M Oriented」「低炭素建築物」の認定を受けたライオンズらしいエコ・マンションで、Low-Eペアガラスはもちろんのこと、エネファーム、高効率エアコン、範囲の広い天井断熱などが採用されているので光熱費を抑えられます。

デザイン面はグランフォート(デザイナーの記載はなかった)とは異なり南條設計室(代表の南條氏に加え岡崎氏の名前が出ています)を起用し、ライオンズでの南條設計室の起用はライオンズ浅草橋ミレス以来になるでしょうか。

グランフォートはライオンズの”定番的なデザイン”であちらもなかなか良かったのですが、こちらは高額物件を含む大手・中小問わず多くのデベロッパーの物件で実績のある南條設計室が起用されたことでより高級感を高めた印象ですね。

特にエントランスのある西面(妻面)は、ガラス面(FIXサッシ)と基壇部の質感ある素材により垢抜けた印象、また、間接照明などをふんだんに用いた繊細なデザインのエントランスホールも好感の持てるものです。

こちらよりも幾らかスケール感があり、敷地南側の居住者専用通路の緑ある設えも印象的だったグランフォートほどではありませんが、敷地周囲の緑もスケールのわりには充実していると思いますね。

前回のライオンズ綾瀬セントマークス

公式ホームページ
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お部屋は71㎡の3LDK、南東角住戸です。いずれの方角も接道しておらず、東側には7階建のマンションがありますが、南方向はかなり先まで2~3階建の低層建物が連なったエリアになるので日照・視界共に良好です(※南方向も当物件の敷地と同じ第三種高度地区なので南北の奥行のある敷地だとそれなりに高い建物に変わる可能性はある)。

間取りは70㎡超のそこそこの大きさの角住戸ですが、東側の前建などの影響もあってか南西角ほどは角住戸らしさを感じにくいものになっています。

また、最大の特徴と言えるのが角住戸ながら全室リビングイン(洋室1はキッチンイン?)という設計でしょう。

洋室2は廊下に面した位置なので本来廊下からの動線とするのが筋なのですが、行灯部屋で建築基準法上の居室要件(採光基準)を満たそうとしたがためのリビングインになります(満たせないとサービスルーム扱いになる)。

メーターボックスなどの位置を調整し、共用廊下側に窓を設ければ何ら問題なかったと言いたいところなのですが、当プランから共用廊下を挟んだ北側にも住戸があり、共用廊下の採光自体が良くないため”そこに開口部を設けても結局採光基準を満たすのが難しくサービスルームになってしまう”という背景があるのではないでしょうか。

オープンキッチンでもキッチンから窓辺が望めないのも残念ですし、洋室1だけでなく3の位置もなにか無理している感のあるプランで、もう少しなんとかならんかったのかなぁ…と思わずにはいられません。

坪単価は285万円。東側のマンションの影響で、やはり南西角よりはこなれた水準です。
同じ南向きでも低層階中住戸には坪単価230万円ほどのものもありますので、これはこれで立派な水準ではあるものの、駅徒歩10分圏内の環境と利便性のバランスの良さが窺えるポジションならば違和感のあるレベルではないでしょうね。

設備仕様面は、少戸数のためディスポーザーがないことには違和感はありません。ただ、グランフォート同様に水回りの天然石天板どころかトイレ手洗いカウンターすらないのは残念ですね。
食洗機は付いていますし、LDだけでなく主寝室に床暖房が付いているのは非常に珍しく嬉しい点になると思うのですが、トイレ手洗いカウンターなどがないこととの兼ね合いで言うとかなり不思議なパフォーマンスではあります。

管理費は313円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですのでスケールメリットの得られない小規模物件なりの高め設定と言えるでしょう。

駐車場は身障者用を含む3台でいずれも平置になります。小規模物件とは言え大半がファミリータイプになった物件ですのでもう少し確保して欲しかった印象です。

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