アトラス西日暮里道灌山【シンプルながらも瀟洒なデザイン】53㎡6,858万円(坪単価424万円)

続けて、アトラス西日暮里道灌山。

設計はユナイテッドリバティアーキテクツ、施工は森組です。

デザイナーの名前が出ていないところを見るとおそらく違うのだとは思いますが、アーキサイトメビウスっぽさを感じる瀟洒なデザインのエントランス周りが素敵な物件になります。

外観・エントランス共に白を基調としているので重厚感は覚えることはありません。しかしながら、コンセプトとして「トーキョースタイリッシュ」を掲げているだけあって非常に洗練された上質なデザインになっていると思います。
質感豊かなマテリアルはもちろんのこと、間接照明使いも上手で一目でセンスの良さを感じることが出来る物件ですね。

1階の一部に事業協力者店舗が入ることもあってかエントランスホールは少々小ぶりな印象ではあるものの、目立つ道灌山通り沿いの設え(共用廊下側)もガラス手摺やルーバーで装飾されており抜け目のないものです。

優に坪単価400万円を超えてくる物件にはなるので、このぐらいはやって当然という思いもありますし、以下でコメントしたようにこのコンセプトならば内廊下の方が適切だった印象ではありますけど…。

前回のアトラス西日暮里道灌山

公式ホームページ
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お部屋は53㎡の2LDK、南東向き中住戸です。前回の記事で書いたように、南東方向は2~3階建中心の低層エリアになっておりやはり日照だけでなく視界抜けも望める魅力あるポジションになります。

南東側道路の向かいには少しだけ当敷地と同じ商業地域があり、土地がまとまるようなことがあればそこそこの高さの建物になる可能性はあるものの、その先は第二種中高層住居専用地域(第3種高度地区)になるのでトータルで見た場合のリスクは高くないポジションだとは思います。

間取りは、登記面積(内法面積)でも50㎡を超えるはずで従来の住宅ローン控除の適用対象となることを意識したプランになるでしょうか。

昨年末の税制改正で住宅ローン控除の拡充(登記面積で40㎡以上)が行われたため、昨今は40㎡台の2LDKが以前よりも増えてきている印象ではあるものの、「LD単体で約10畳、洋室2室が4~5畳台」というスペックを確保するためにはやはりこのぐらいの面積が必要ですので確かな”手堅さ”があると思います。

一方で、開口部は少々物足りない印象ではあるでしょうか。
全戸南東向きにしても各戸のスパンがしっかりと確保出来る敷地形状も当物件の大きな魅力の1つに違いなく、実際、当プランも平均的なプランよりもワイドスパンな印象ではあるのですが、スパンのわりに開口部が地味です。

パイプスペースや収納などとの兼ね合いもあるのでしょうが、せっかく南東方向の視界が魅力的なポジションなのですから幅のある連窓サッシを導入して欲しかったですね。

先ほどのプラン同様でバルコニーの奥行ももうちょっとあると良かったでしょう。

坪単価は424万円。やはり日照・視界良好なポジションでのものなので分からんではないです。ただ、先ほどの角住戸ほどプラン面での特徴のない地味目のプランになりますので、そういった角住戸に比べると若干強く感じるところはありますかね。

面積差(価格のグロス差)も影響してのものでしょうし、山手線徒歩3分の至便な地ですので違和感を覚えるまではありませんが、近隣のザ・パークハウス谷中道灌山通りの50㎡台の中古成約単価は直近で330〜370万円ほどのレンジで推移しており築8〜9年でのこの差はやや大きい印象ではありますかね。

このような立派な単価水準、かつ、中住戸は大きなものでもこういった2LDKであることを考えると(共用廊下側に開口部を設けた居室としなくとも1室をリビングインの行灯部屋とすることで2LDKならば成立する)、内廊下設計としてさらに高級感を高めて欲しかったという思いもないと言えば嘘になります。

設備仕様面は、小規模ゆえにディスポーザーはありませんが、食洗機、トイレ手洗いカウンター、フィオレストーンの水回り天板などは備わっています。ワンランク上のものは見当りませんが、違和感はないでしょう。

管理費は340円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですので小規模なりに高めですね。

駐車場は身障者用を含む全6台(うち2台は事業協力者用)でいずれも平置になります。

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