ピアース大森山王3丁目【専有部も共用部もエントランス(玄関)に注目】1階32㎡3,990万円(坪単価411万円)

続けて、ピアース大森山王3丁目。

設計は四季建築設計事務所、施工はイチケン、そしてデザイン監修は南條設計室です。

同時期分譲となったピアース武蔵小杉イーストもそうですし、昨今のピアースの多くがこの南條設計室の山形氏によるものです。

武蔵小杉同様に打放しを用いつつもベースに白の施釉タイルを用いたことで単調さを無くしていますし、基壇部のアースカラーの天然石仕上げ、エントランスホール内の大理石仕上げなど、山形氏によるピアースシリーズの中でも高級感を覚えやすいデザインになっているように思います。

総戸数63戸とは言え30~50㎡台で構成された敷地面積850㎡ほどのスケールでしかないので、共用面にゆとりを感じることは出来ません。
しかしながら、エントランス周りは柱を外側に離したピロティ設計、かつ、ガラス面を豊かにすることで空間的な広がりを演出しているのが上手いですし、周囲にはこのレベルの高さの建物が少ないためこの素敵なデザインを持ってすれば池上通りからも目立つ存在になりそうですね。

北向きと南向きのどちらかに主開口部があるプラン構成で、共用廊下が東西に貫くフロアプランであることを考えると内廊下設計にして欲しかったという思いはありますが…。

前回のピアース大森山王3丁目

公式ホームページ
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お部屋は32㎡の1LDK、北西角住戸です。北側・西側共に前建は低層になりますが、いずれの方角も接道していません。ただ、北側は見ての通りかなりしっかりとした大きさの専用庭があり、前建との離隔がある程度図れているのは悪くないでしょう。
※前回の記事で書いたように北側は都市計画道路予定地になっているので将来的な不確実性が生じています。

間取りは物件内で最も小さなタイプで1LDKとしては小ぶりのものですが、近年の23区内はこのぐらいの大きさの1LDKは何ら珍しくありません。ただ、共用廊下側の柱の食い込みはわりと顕著で、この面積帯ならばもう少し効率性を追求出来ていると良かった印象にはなるでしょうね。

専有面積のわりには収納が充実していますし、洋室の引き戸もきれいに開け放てるようになっていることから広々ワンルームとして使える柔軟性を備えているのは評価出来る点でしょう。

坪単価は411万円。このような至便な立地の30㎡台そこそこの小さなプランであることを考えればまずまずの単価水準と言えるでしょうか。

昨今、増えてきているとは言えやはりこういった面積帯のプランのある物件は共用面のデザインにここまで力を入れるケースは限られますし、専有部もモリモトらしい拘りのデザインが採用されていますからね。

設備仕様面は、コンパクトプラン中心のためディスポーザーはありませんが、食洗機、フィオレストーンの水回り天板、トイレ手洗いカウンターはもちろんのこと、廊下床のタイル貼、さらに、玄関・廊下壁に木目調パネルを採用した好仕様です。

管理費は327円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、スケールメリットの得られない小ぶりな物件なりにやや高めの設定になっています。

駐車場は全6台で身障者用を含む2台のみが平置、残りの4台が機械式になります。

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