サンリヤン南砂町【小規模だからこそ実現する全戸角住戸×内廊下設計】3階68㎡4,698万円(坪単価229万円)

続けて、サンリヤン南砂町。

設計・施工は新日本建設で、今春竣工済の完成売りになります。
「完成売り」によって契約前に実際の眺望を確認出来るというのは明確なメリットになるでしょう。眺望シミュレーションだと眺望の”パノラマ感”や”ダイナミックさ”はなかなか伝わりづらいところがありますからね。

まぁ、眺望は一定期間住むと飽きてしまう方もいらっしゃいますし、内見時の眺望のインパクトが大き過ぎると駅距離などの本来もっと気にしていたはずの部分が薄れてしまうというのも"マンション探しあるある"なので、そこいらへんは注意すべきとは思いますけど…。

デザイン的にはコーナーサッシなどが用いられてはいるものの、サッシ高の低い窓(腰高窓)になりますので、外観に与える影響は今一つです。ただ、茶系ベースの外壁にバルコニー周りをブラックで締めたコントラストは悪くないですし、エントランスホールのデザインもそれなりです。

設計面の最大の特徴はやはり四方に住戸を設けた全戸角住戸という点で、フロア中央部の共用廊下が内廊下設計になっています。

こういった駅距離のあるエリアではコンパクトプラン(1LDKや2LDK)が採用されることは少なく(近年は見かけるようになってはいますが…)、"3LDK中心を前提"とした場合、こういった小規模物件やタワマンでない限り内廊下の採用(※)は困難です。
※ある程度の敷地面積を有した物件は、南向きなど良好な特定の方角を中心にしたフロアプランにするのがベストで、その場合、いわゆる"板状マンション(板状が2棟組み合わさったL字配棟も含みます)"になります。
そして、"板状マンション"は角住戸率が低く、中住戸がたくさん出来るのですが、その場合、一般的なスパンを前提とした"田の字3LDK"を実現するためには"共用廊下側の開口部"が必要になるのです。内廊下では共用廊下側に開口部を設けることが出来ないのでそういった板状マンションと内廊下の共存は非常に難しくなるのです(吹抜を数多く設ければなんとか可能)。

ここは「小規模物件、かつ、全方位の視界が良好」ゆえにこういった無理のない内廊下が実現出来ていると言え、「眺望×内廊下」に魅力を感じる方にとっては検討しやすい物件ということになるでしょうね。

前回のサンリヤン南砂町

公式ホームページ
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お部屋は68㎡の3LDK、北東角住戸です。北は3階建のマンション、東は2階建が主な戸建エリアになります。そのため、この階でも東側の戸建は越えてくるので視界面はまずまずなのですが、荒川の手前にはかなり高さのある堤防がありますので、リバービューとはいきません。

間取りは、物件内では最も大きなものになるものの、基本的なコンセプトは先ほどのものと同じで、やはり北側隣地間距離が非常に近いためか洋室1の採光要件を満たすのが難しいようですね。洋室1はやはり廊下とリビングの2WAY設計になっています。

なお、先ほどのプランよりも面積が大きくはあるものの、廊下がやや長めですし柱の食い込みもこちらの方が目立ちます。
キッチンはL字でこちらの方が大きいのですが、収納はさっきのプランの方が充実していましたし、面積のわりにはゆとりを感じにくい印象になるでしょうか。

坪単価は229万円。荒川が望めないことで中上層階との単価差はかなりしっかりとしています。ルネ南砂町リバーフィールの東向き住戸の上下差よりもさらに大きくなっている印象で、リバービューという明確な魅力が得られないなり(駅距離があるなり)のお値段設定ではあるのかなと。
とは言え、時期的にルネの低層階よりは高いのですが、花火は見れるでしょうし、違和感のある水準ではないでしょう。

設備仕様面は、少戸数のためディスポーザーはないですし、水回りの天然石天板仕様なども見当たりません。
この単価帯ながら浴室照明がダウンライトではなくブラケットタイプなのは残念ですけど、食洗機、トイレ手洗いカウンターは付いているので悪くはないでしょう。

管理費は231円/㎡。ディスポーザーはありませんが、内廊下での水準ですのでリーズナブルですね。小規模物件はスケールメリットが得られず大規模物件に比べランニングコストが高いことがデメリットになりがちですが、当物件はこなれていますね。
内廊下でこの水準ということは冷暖房機能が付いていなさそうですけど…。

駐車場は、身障者用を含む4台でいずれも平置になります。

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