2021年5月の首都圏マンション発売戸数
不動産経済研究所の発表によると5月の首都圏のマンション販売は、
発売戸数2,578戸(前年同月比556.0%増)
1戸あたり価格5,908万円(前年同月比8.9%ダウン)
契約率69.3%(前年同月比3.0ポイントダウン)
とのことです。
昨年5月はやはり"初め"の緊急事態宣言下でモデルルームは軒並み営業自粛という状況でしたので、500%超の増加は当然のことです。過去3年(2018~2020年)の5月を振り返ると2018年から順に「2,462、2,206、393」という感じですので、平年並みか気持ち多めといったところでしょうね。
契約率は今年1月以来の60%台(70%未満)ということで、良い数字とまでは言えないですが、価格高騰で検討者のマインドがこれ以上ないぐらい低下していた2018~2019年あたりは70%に乗ることはほとんどなかったですし、”コロナ後の反動(まだ「後」ではないんですけどもね…)”が鈍っている様子はまだ窺えません…。
在庫も前月末比で228戸減少した6,789戸ということで大分減ってきていますね。
価格的には前月の記事内で言及したようにとりわけ目立つ大規模供給などはない中でプラウド新虎通りなど高額物件の供給があったのでもう少し高くなるのかと思っていましたが、価格・単価共にそこまでではなかったですね。
前月のパークコート千代田四番町(第一期)のような特別な供給がない限りここ2~3年は6,000万円前後の水準になっており、平均的な水準に収まりました。
前月の都区部比率は51%とかなり高かったのですが、今月は47%と平均的な水準であったこともその一因でしょう。
なお、恒例の億ション比率は約5.6%という平均的な水準で、都心部の高額物件が目立たなかったことも平均価格が抑えられた理由の1つになります。
お次は中古市場を見ていきましょう。
レインズマーケットウォッチの月例速報によると、
・中古マンション成約物件(首都圏)
3,297件(前年同月比+94.9%)
58.59万円/㎡(前年同月比+12.6%)
3,813万円(前年同月比+15.7%)
専有面積65.08㎡(前年同月比+2.7%)
築年数22.69年(前年同月23.07年)
前年5月はやはり初の緊急事態宣言の影響が非常に大きかったので、前年同月比での変化に大きな意味はありません。
しかしながら、やはり件数としては1990年のレインズ発足以降過去最高の数字ですし、以前として中古市場が盛り上がっているのは間違いないでしょう。
成約単価は3~4月から幾らか下がったのは悪い材料ではないものの、微々たるものですし、平均専有面積が伸びているあたりからも”単価が伸びづらいやや大き目の面積帯の取引が増えた”というのが実情ではないでしょうか。
ちなみに、平均築年数は前年に比べ若返っているのですが、これは前月同様で前年の4~5月が緊急事態宣言下で極端に市場が停滞し、市場に出回っている物件に占める築古物件の比率が高まってしまっていたことによるものです(むろん価格にもよりますが、やはり基本的には築浅の方が売りやすいです)。
また、人との接触をなるべく回避したい方が多いためか相変わらず新規登録件数(新規の売出)は平年よりも伸び悩んでいます。2019年あたりは少ない月でも15,000戸以上程度の登録があったのですが、2020年4月以降は15,000戸を上回る月はほとんどなく昨年11月以降は7か月連続で12,000~13,000戸台ということで一向に増加する気配がありません。
供給が継続的に平年並(15,000戸以上)になればまず間違いなく価格に下落圧力がかかると思うのですが…。
在庫数は、昨年3~5月あたりの46,000戸超に対し、今年の3~5月は34,000戸前後にまで減少していますのでかなり長期に渡り供給(新規登録)が増えない限り難しそうではありますが…。
最後に来月6月の新築の動向ですが、まとまった数の供給で言うとバウス西大島の第一期105戸、高額物件どころだとザ・パークハウス自由が丘ディアナガーデンあたりでしょうか。
昨今は緊急事態宣言が続く中でもほとんどのデベロッパーは供給を行っているので(ただ、第一期にまとまった戸数を捌きたい大規模物件や人気物件は来場者数制限で希望者を案内しきれない状況にあり、販売を遅らせるケースは少なくない)、平年並の水準にはなるでしょうね。
発売戸数2,578戸(前年同月比556.0%増)
1戸あたり価格5,908万円(前年同月比8.9%ダウン)
契約率69.3%(前年同月比3.0ポイントダウン)
とのことです。
昨年5月はやはり"初め"の緊急事態宣言下でモデルルームは軒並み営業自粛という状況でしたので、500%超の増加は当然のことです。過去3年(2018~2020年)の5月を振り返ると2018年から順に「2,462、2,206、393」という感じですので、平年並みか気持ち多めといったところでしょうね。
契約率は今年1月以来の60%台(70%未満)ということで、良い数字とまでは言えないですが、価格高騰で検討者のマインドがこれ以上ないぐらい低下していた2018~2019年あたりは70%に乗ることはほとんどなかったですし、”コロナ後の反動(まだ「後」ではないんですけどもね…)”が鈍っている様子はまだ窺えません…。
在庫も前月末比で228戸減少した6,789戸ということで大分減ってきていますね。
価格的には前月の記事内で言及したようにとりわけ目立つ大規模供給などはない中でプラウド新虎通りなど高額物件の供給があったのでもう少し高くなるのかと思っていましたが、価格・単価共にそこまでではなかったですね。
前月のパークコート千代田四番町(第一期)のような特別な供給がない限りここ2~3年は6,000万円前後の水準になっており、平均的な水準に収まりました。
前月の都区部比率は51%とかなり高かったのですが、今月は47%と平均的な水準であったこともその一因でしょう。
なお、恒例の億ション比率は約5.6%という平均的な水準で、都心部の高額物件が目立たなかったことも平均価格が抑えられた理由の1つになります。
お次は中古市場を見ていきましょう。
レインズマーケットウォッチの月例速報によると、
・中古マンション成約物件(首都圏)
3,297件(前年同月比+94.9%)
58.59万円/㎡(前年同月比+12.6%)
3,813万円(前年同月比+15.7%)
専有面積65.08㎡(前年同月比+2.7%)
築年数22.69年(前年同月23.07年)
前年5月はやはり初の緊急事態宣言の影響が非常に大きかったので、前年同月比での変化に大きな意味はありません。
しかしながら、やはり件数としては1990年のレインズ発足以降過去最高の数字ですし、以前として中古市場が盛り上がっているのは間違いないでしょう。
成約単価は3~4月から幾らか下がったのは悪い材料ではないものの、微々たるものですし、平均専有面積が伸びているあたりからも”単価が伸びづらいやや大き目の面積帯の取引が増えた”というのが実情ではないでしょうか。
ちなみに、平均築年数は前年に比べ若返っているのですが、これは前月同様で前年の4~5月が緊急事態宣言下で極端に市場が停滞し、市場に出回っている物件に占める築古物件の比率が高まってしまっていたことによるものです(むろん価格にもよりますが、やはり基本的には築浅の方が売りやすいです)。
また、人との接触をなるべく回避したい方が多いためか相変わらず新規登録件数(新規の売出)は平年よりも伸び悩んでいます。2019年あたりは少ない月でも15,000戸以上程度の登録があったのですが、2020年4月以降は15,000戸を上回る月はほとんどなく昨年11月以降は7か月連続で12,000~13,000戸台ということで一向に増加する気配がありません。
供給が継続的に平年並(15,000戸以上)になればまず間違いなく価格に下落圧力がかかると思うのですが…。
在庫数は、昨年3~5月あたりの46,000戸超に対し、今年の3~5月は34,000戸前後にまで減少していますのでかなり長期に渡り供給(新規登録)が増えない限り難しそうではありますが…。
最後に来月6月の新築の動向ですが、まとまった数の供給で言うとバウス西大島の第一期105戸、高額物件どころだとザ・パークハウス自由が丘ディアナガーデンあたりでしょうか。
昨今は緊急事態宣言が続く中でもほとんどのデベロッパーは供給を行っているので(ただ、第一期にまとまった戸数を捌きたい大規模物件や人気物件は来場者数制限で希望者を案内しきれない状況にあり、販売を遅らせるケースは少なくない)、平年並の水準にはなるでしょうね。