セルアージュ上麻生アレーヌ【小規模ながら最上階に充実の共用スペース】1階62㎡3,990万円(坪単価212万円)

続けて、セルアージュ上麻生アレーヌ。

設計はUOYA建築設計、施工は小島組です。
前回の記事でも書いたようにかなり急な西傾斜の敷地というだけでなく、敷地形状もとても歪になっています。

南北に長い敷地形状のため全戸西向きになっていますし(南向き住戸率が低い)、東側(崖側)の共用廊下周りが上層階を除き閉塞感があるのも残念ではあるのですが、一方で、敷地北側だけでなく敷地南西部が接道していることで、エントランスアプローチ空間が広くとれているのは大きな特長になりますね。

敷地中央部の建物が立つ部分から敷地南西端までかなり奥行あるエントランスアプローチが設けられており、両サイドに植栽が設けられた石畳のアプローチはこのような総戸数42戸というスケールでは通常なしえないものになります。

「緑」を1つのコンセプトにした物件ということもあり、エントランスの風除室にはアーティフィシャルグリーン(壁面緑化)もなされますし、アプローチ部分だけでなくエントランスホール・ラウンジ周りも総戸数42戸にしてはゆとりを感じる造りになってるあたりも好感が持てますね。

また、共用施設として最上階に「ワークスペース」というものがあり、テーブルやカウンターのある共用のオープンスペースだけでなくプライベートブースも3室設けられているので、42戸の物件としてはかなり使い勝手が良いと思います。ルーフバルコニー(ベンチ付)まで設置された充実のサードプレイス空間で、この面積(30㎡ちょっとぐらい?)を住戸(販売対象)にしていた場合のことを考えるとなかなかに"太っ腹な設計"であることがお分かりいただけると思います。

むろんリモートワーク時代ということを考慮してのものではあるのですが、ここまで共用面で特色豊かな設計がなされているのはお隣のプレミスト上麻生の存在あってのものだと思います。プレミストはエリア的に通常では考えにくいレベルの秀でたデザインとインパクトのあるものだったので、”その隣にそこまでかわらないお値段で普通の物件を分譲する”のは普通の神経ではなかなか難しいのです。

前回のセルアージュ上麻生アレーヌ

公式ホームページ
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お部屋は62㎡の2LDK+S、西向き中住戸です。建築基準法上は地下2階になるお部屋なのですが、エントランス階であり、西側は"普通にグラウンドレベル"になります。

ただ、隣地の青空駐車場の手前には当物件の駐輪場があり、目隠しフェンスが施されますので視界抜けは得られません(青空駐車場だとしても視線に配慮する必要があるので当たり前ですけど)。

間取りは東側(共用廊下側)は”いわゆる地階そのもの”ですので、そちら側に居室は設けず1室がサービスルームになっています。洋室2も行灯部屋ですし、西側の開口部もけして充実しているわけではない少々苦しいプランニングにはなりますが、テラス・専用庭はかなり大きいですし、廊下が短めなので効率性はまずまずですね。

やはり収納は少ないのですが、62㎡の実質3LDKならばこのレベルになることは何ら珍しくありません。

坪単価は212万円。”3LDK”と考えればグロスはこなれているのだとは思いますが、2室が行灯部屋の62㎡ではそうとは言い難いところがありますし、1階住戸(建築基準法上は地下2階)のわりには先ほどのような平均的なプランとの単価差が小さく感じるところもありますね。

上述のように最上階に贅沢に共用空間を設けた物件なのでそこを使い倒したい方にとっては小さめの面積帯や行灯部屋もそうは気にならないのだとは思いますけど…。

設備仕様面は、小規模ですのでディスポーザーがないのは当然ですし、価格帯的に水回りの天然石天板仕様やトイレ手洗いカウンターがないのも違和感ありません。
なお、食洗機は普通に付いていますが、床暖房はガス温水式ではなく電気式になります。

管理費は243円/㎡。ディスポーザーなしの外廊下ですが、総戸数42戸という小ぶりなスケールで共用面の充実を図った物件ということを考えれば悪くないでしょう。

駐車場は全19台で身障者用1台を除いた18台が機械式になります。

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