プライム金沢文庫【オイコスを追い越すために…】4階74㎡5,310万円(坪単価238万円)

プライム金沢文庫。

所在地:神奈川県横浜市金沢区泥亀1-63-1(地番)
交通:金沢文庫駅徒歩8分
用途地域:商業地域
階建・総戸数:10階建、106戸

京急サニーマート駐車場跡地に誕生するそこそこのスケール感を有した物件になります。

2017年末から3年半ほどもの長い期間に渡り分譲中のザ・パークハウスオイコス金沢文庫に続く金沢文庫駅の分譲マンションになりますね。

ザ・パークハウスオイコスはいくら何でも苦戦し過ぎな印象で、同じパークハウスオイコスのザ・パークハウスオイコス赤羽志茂ザ・パークハウスオイコス鎌倉大船も同様にかなり長期的な分譲になっていることを考えるとやはり"ブランディングが時代を先取りし過ぎた感"がありますね。第一期分譲開始時の記事で言及したように"長谷工を前面に押し出した"のはけして安いとは言えない価格帯の物件としてはやはり違和感があるところで、そういった”コスパ”や”肩肘をはらないカジュアルさ”といったような今時のコンセプトがフィットしきれなかった印象になるでしょうか。

オイコスシリーズは平均坪単価200万円台前半~中盤といった水準となる立地の大規模物件が多いわけで、近年の相場下においては比較的控えめな水準ではあるものの、それでもファミリータイプが5,000万円とかにはなるわけでやはり検討者する側としては三菱地所ならではの”高級感をアピールした物件”、”それ相応のブランディング”であって欲しかったはずです。けして悪いマンションではないのですが、マンションはウェブ上などでの”風評面”も含めそのご家族や場合によっては後の世代にも少なからず影響を与えるものですので近年のようなSNS全盛時代においては"ちょっとした違和感"が命取りになってしまったりもするので造り手も大変だとは思いますね…。

さて、余談が長くなってしまいましたが、そんなこんなで金沢文庫駅はその大規模なザ・パークハウスオイコス金沢文庫が長期分譲中ではあるのですが、ここまでの長期分譲となると問題は”需給”ではなく、言うならば”積もり積もった風評や売れ残りのレッテル”でしかないのでそこはあまり関係ないでしょう(需給面ではなく「価格水準」という意味での関係は大いにあります)。

なお、オイコスよりも駅が遠いのは気になる点の1つですが、反面、こちらは横須賀街道の手前になるのは良い材料ですし、金沢八景駅側にもアクセスしやすいポジションなので買物関係もかなり便利ですね。

目の前のAコープの徒歩1分に加え、イオンが徒歩7分、アピタが徒歩8分というまずまずの距離感になります。

また、通学区の八景小学校が至近徒歩2分という点も子育て世代にとっては少なからず魅力になるでしょうか。

まぁ、横須賀街道の東と西の違いはあれどザ・パークハウスオイコスのポジションとそう変わらないと言ってしまえばそれまでという感じですし、敷地形状的に東向きと西向きの構成(南に面しているのは角住戸のみ)で南向き住戸率が非常に低いあたりも気にはなりますが…。

公式ホームページ
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お部屋はウエストレジデンスの74㎡の3LDK、南西角住戸です。敷地南西頂点部に位置したお部屋で、東側の横須賀街道の喧騒の影響を受けにくく、かつ、西側は空地が比較的多い5階建の国家公務員宿舎が広がっているので(かなり古い建物なので建替えにより視界・日照面の変動は大いにありうるポジションではあります。こちらの敷地とは異なり第一種住居地域で高さ制限がより厳しい第四種高度地区なので最高高さ20mの斜線制限)、日照はもちろん、視界面もまずまずとなるポジションです。
なお、ウエストレジデンスは8階建(8階になるのは南側の一部だけで5階建の部分の方が多い)で、上層階住戸になると視界抜けまで出てきます。

間取りはそのような良好なポジションゆえに物件内で最も大きなものになっています。
面積自体はさして大きなものとは言えないのですが、南西コーナー部分にコーナーサッシを採用するなどその物件内で良好なポジションを活かした設計にも好感の持てるものになります。

ちなみに、ウエストレジデンスは中住戸でもこのレベルのワイドスパン(西面)が実現させており、田の字ベースのプランが主となったイーストレジデンスとは明確に差別化を図っています。

こんな感じ。
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そのため、開口部自体は中住戸との差をあまり感じることはないのですが、上述のように南向き住戸率の低い物件ですのでこういった南に面した角住戸というのはやはりそれだけで魅力が高いですし、完全にアウトフレームされた柱にも驚かされますね。

中住戸もほぼほぼアウトフレーム化されてはいるものの、西面にダイレクトサッシも採用した物件だからこそ西面のアウトフレーム(アウトフレームしないと室内に逆梁カウンターが生じてしまう)は本当に素晴らしいと思いますし、こういった設計面が"近隣オイコスの不振の影響を鑑みての施策"であるのは間違いないところでしょう。

共用部が充実していたオイコスほどのスケール感はなく、南向き住戸率も低いということで本来ならば非常に難しい立ち位置なのですが(余程価格を安くしない限りは"オイコスの煽り"を受けること必至)、こういった専有部の設計面に加え、共用面・デザイン面でも総戸数100戸ほどのスケール以上の力が入っていると感じる物件で、ここまであから様だと逆に気持ちがいいですし、こういった物件を求めていた方にとってはオイコスに足を向けて寝られないとレベルかと(笑)。

坪単価は238万円。上層階は250~260万円のものがありますが、300万円近いものもあったオイコスほど単価レンジが大きくありません。
平均坪単価では230万円だったオイコスと同じぐらいになるはずで、こういった南に面した角住戸は流石に南向きのプレミアムが多少乗ってはいるのですが、それでも南向き住戸率の少なさを考えると控えめな印象ですし、プラン面の素晴らしい効率性(ノンリビングインの洋室は1室だけだが角住戸としては廊下も非常に短く出来ており本当に素晴らしい)を考えればこの単価設定は現実的だと思いますね。

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